きっかけは、幼少期の経験
僕は、幼少期の頃から将来の夢は医師になることでした。
これは、幼少期の頃に患った川崎病の記憶が残っているからです。
当時は、病名や病気を理解することはできませんでした。
しかし、自分が辛かったこと、何本もの点滴を打ちながら、母親と絵本を読んでもらい過ごす日々が苦しかったことは記憶として残っています。
それと同時に、そんな自分に優しい言葉をかけ救ってくれた医師の方々に憧れを持ったことが将来の夢へと繋がっていきました。
昔は、日本で医師になり、日本の子供達を救えればいいなと思っていました。
でも、ユニセフなどによる団体の支援活動のCMや教科書に載っているアフリカの貧困状態など、知識が増えるほど、このまま日本に居続けていいのか。
助けを求めている人たちは他にもたくさんいるのではないか。と考えるようになりました。
ですが、アフリカには貧困で苦しむ人たちがいるという漠然なイメージしか持っていません。
特に、日本でそのまま生活していては、想像することすら難しいです。
もともと留学に興味があったことも後押しし、実際にこの目でアフリカの現状をみてみたい。
アフリカの医療水準を見てみたいと考え、留学を決意しました。
プロジェクトアブロードなら安心できる
とは言ったものの初めての海外留学。
何から手をつけたらいいのかさっぱりわかりません。
とりあえず、留学に関する書籍を読み漁り、「初めての留学は留学エージェント会社に頼れ!」という情報を得ました。
しかし、アフリカはマニアックなところなのでしょう。
あまり、アフリカを留学先として、高校生を受け入れてくれるエージェントさんは見つかりませんでした。
友達の先輩留学生にも相談させていただきながら、探し求めた結果、こちらのプロジェクトアブロードさんなら、アフリカの国に複数選択肢があるだけでなく、高校生スペシャルというプログラムによって高校生に手厚いサポートをしていただけることが分かり、プロジェクトアブロードさんに決めました。
また、僕はトビタテ!留学JAPANを利用させていただいていました。
トビタテ!留学JAPANの規約についても理解、サポートいただけたことも印象に残っています。
語学という壁への誤解
語学の壁にびびっているあなた。
義務教育で習う英語の基礎中の基礎しか知らず、聞き取りも話すこともろくにできない僕が言います。
安心してください。
語学の壁など微塵も感じません。
もちろん最初は、聞かれたことにYESかNOで答えるのが精一杯。
現地スタッフの方や医師の方の説明もなんとな〜くの理解で大事なことを聞き逃していたらどうしようか。と気に病んでいました。
でも、どんなに拙い英語でも一生懸命話せば、みんな真剣に聞いてくれるし、笑顔や挨拶しかできなくてもかけがえのない友達となった人もいます。
自分が外国人という立場になって、人の繋がりが言語だけで決まるものではないと強く感じました。
例えば、僕が泊まらせていただいたホストファミリーの方の中には、スワヒリ語しか話せない方もいました。
最初は、手を振る程度しかできませんでしたが、僕がスワヒリ語を使って、挨拶をすると、とても喜んでもらえました。
言語が話せないのなら、ボディーランゲージでもなんでもすれば良いだけです。
とにかく、自分から話してみることが環境を変える、現状を打破する方法だと思います。
僕は、英語が苦手だったので、少しでも会話をして英語を身につけようと、まずは同じプロジェクトメンバーに挨拶だけでも徹底しようと心がけました。”Good morning”に”Good morning”で返事をもらう。
これだけのちょっとした会話のキャッチボールが、僕の英語は通じると自信をつけることができました。
(これは、英語ができない人が自信を得るための錯覚のようなものなので、語学力があることに越したことはありません。特にスピーキングを身につけておくと経験の質が上がると思います。)
無駄にしている時間などない!
初めての医療現場で得た衝撃
平日の午前中は、基本的に現地の病院に行きます。
僕は、仲良くなった薬剤師の方がいる薬局かX線、エコー検査のある病棟にいました。
薬局では、薬の搬入作業の手伝いや処方箋に書いてある薬の名前、容量などの読み取りなどをさせていただきました。
タンザニアの薬の多くは、外国製品に頼っているとのことで薬の納入手続きには約3ヶ月もかかるそうです。
また、それらの薬のストック数などの管理をそれぞれの薬ごと紙に記載して薬の数を調整していました。
タンザニアならではの重要な薬剤師の仕事であるなと感じると同時に、国内の製薬会社も多く、薬が誰でも十分に手に入る環境である日本との医療水準の差を感じた瞬間でもありました。
X線、エコー検査のある病棟では、エコー検査によって赤ちゃんの大きさ、頭の位置、成長度合についての診断を行い、レントゲン検査によって骨折箇所の状態の確認をしていました。
これらの診断結果を、隣の病棟である診察室に情報が共有され、必要な処方(骨折箇所へのサポーターなど)がなされるそうです。
しかし、病院には時に緊急外来の患者さんも来ます。
僕の活動中には、左腕全体の肌がただれてしまうほどの大きな火傷を負った赤ちゃんや誤食によって臓器が溶けてしまった男性が来ていました。
この患者さんたちが、どのような治療を受けて、治癒したのかは詳しくは分かりません。
しかし、火傷部を覆うほど大きな包帯が巻けていなかったり、タンザニアでは、それぞれの先生が得意分野を持っているようで、臓器の検査ができる先生が来るまで診療が始まらなかったりしていました。
日本で医療のインターンシップをしたことがない僕にとって初めての医療現場となり、ある意味で最もカルチャーショックのような衝撃を受けました。
命を救うという仕事に実感が湧き、自分が目指している姿が具体的になりました。
これを受け、一刻も早く勉強をしなければならないと自分自身の学力に焦りを感じました。
1秒たりとも無駄にできない
タンザニアの医療水準は、日本の医療水準とは大きく異なっていました。
大通りに出れば、交通事故によって足を失い、腕で歩いている人や車椅子で生活している人なども多く目にしました。
もし、最新の医療機器や医療システムがあれば、救えたかもしれません。
救うことができるかもしれない怪我や命が救えないのは本当に残念なことです。
だからこそ将来、タンザニアの医療水準を上げ、多くの人を救いたいと思いました。
そのために自分ができることはたくさんあると思っています。
まずは、この経験を日本で語り、タンザニアに関心を持ってもらうことや医療を提供できる一人の人間となるために勉強に励むことなどです。
やりたいことはたくさんあります。
1秒たりとも無駄にしている時間はないです。
これから参加する高校生へ
タンザニアでは、今までの自分の常識がことごとく壊され、日本や外国について考える良い機会となりました。
また、日本に帰ってきた今では自分の生活リズムを整える刺激となり、良い生活習慣を身につける好循環も生まれました。
留学は、絶対に自分にプラスの刺激を与えてくれます。
最初は、安心安全で信頼のある日本から出たくないかもしれません。
でも、勇気の一歩を踏み出してみてください。
その一歩に大きな意味があります。
絶対に有意義なものになります。行動力次第です!
最初はどうやったら留学できるのか具体的な踏み出し方も分からず、悩むこともあると思います。
そんな時は、今までに留学経験のある知人や親御さんなどにどんどん質問していくといいと思います。
プロジェクトアブロードの方々も丁寧に質問対応していただけます。
どんどん自分からアクションを起こしてみてください!
この体験談は、主観に基づいて綴られています。
その時の現地の需要や活動の進捗状況、参加時期、参加期間、天候などによって得られる経験が異なりますので、あらかじめご了承ください。
ご不明な点は、お気軽にお問い合わせください。