母のすすめで

私は、南アフリカ共和国の北にある国、ボツワナでの高校生スペシャルの環境保護プログラムに2週間参加しました。

Projects Abroadの活動は、母が私に見つけて勧めてくれました。

私は動物や自然が大好きなので、動物たちの住むサバンナで活動できるボツワナのプログラムを選びました。

渡航中のまさかのハプニング

現地に到着するまでは、香港とヨハネスブルクで飛行機を乗り継ぎました。

香港で飛行機が遅れ、ヨハネスブルクで南アフリカ国内線への乗り継ぎができず、とても慌てました。

日曜日なので、日本のエージェントを通じて新しい飛行機を予約してもらえず、自力で現地のカウンターでチケット予約の交渉をしなければなりませんでしたが、何とか乗り越え、無事ポロクワネの空港でドライバーの方と会えた時は安心しました。

ポロクワネで1泊し、翌日、南アフリカとボツワナの国境を越えて、活動拠点のキャンプに向かいました。

ボツワナのキャンプ拠点

キャンプは非常に清潔で、設備が整っていました。

水道水も飲むことができました。

地下から水をくみ上げているそうで、乾季でしたがシャワーは毎日浴びることができました。

ネットはSIMカードがないと使用できず、そのカードはLINEには対応していなかったため、私は滞在中にスマホでネットなどはしませんでした。

スマホやカメラを充電するキャンプのコンセントプラグは、B3Lというタイプのものでした。

この型は、世界でも南アフリカなどのわずかな地域でしか使われておらず、ユニバーサルプラグでも対応していないので、事前に調べて変換プラグを持っていってよかったです。

バラエティに富んだ活動

実際のボランティア活動は、動物のセンサス(調査)から現地の道路の修繕まで、とてもバラエティに富んでいました。

1日のスケジュールは、午前(7時半~11時くらい)まで活動し、暑い昼の時間帯は昼食、休憩などの自由時間で、午後(14時半~17時くらい)にまた活動をしました。

哺乳類や鳥類などのセンサスでは、サファリカーでサバンナや川沿いを周り、観察できた生き物の名前と位置情報を記録しました。

位置情報が数字で出される機械を使うので、とても本格的でした。

センサスの帰り道で見たアフリカゾウの群れはとても雄大で、忘れられない思い出です。

また、実際に動物を観察するだけでなく、足跡や糞を見つけて、どの動物のものか調べて記録する調査もしました。

夜間に外に寝袋を持っていき、交代で寝ながら岩場やウォーターホール(人工の動物の水飲み場)に来る動物たちを観察することもありました。

ハイエナやシマウマの声が響くサバンナの真ん中で、満天の星空を見ながら寝たことは、ボランティア活動だからこそできたことで、一生ものの経験になりました。

体力も試された

道路の修繕やウォーターホールの修理など、かなり体力のいる作業もありました。

道路の修繕では、洪水になる雨季に道路の土が流されてしまわないよう、大きな石を運んで道路を補強し、車が通りやすいように、道路上の凹凸を土を運んで均しました。

サバンナでは車なしでは移動出来ないので、後に来るボランティアの方のためにも、道路の修繕の重要性を感じました。

動物たちのためなら

ウォーターホールの修理は、「動物たちのために働けた」という実感が1番持てた作業でした。

乾季でも干上がらない川は、フェンスを超えた禁猟区の外にあるため、動物たちが保護区内で水を飲めるよう作られたものがウォーターホールです。

しかし私が行った時は、ウォーターホールに水を送る地下のパイプが壊れてしまい、水が干上がっていました。

いつも水がある場所に水が無いので、ヒヒもインパラも困惑した様子でウォーターホールの周りをウロウロしていました。

私たちボランティアは、スタッフの方々の指示を受けながら、地下のパイプを掘り出して新しいものに交換し、パイプのある場所をコンクリートで補強しました。

コンクリートが固まった後に直したウォーターホールに行けなかったため、修理して水が溜まった状態を見ることはできませんでしたが、動物たちの役に立てたと思うとうれしいです。

力仕事は大変でしたが、ボランティアの仲間たちがいるので心強かったです。

作業が終わってキャンプに帰る途中、みんなで岩山にのぼって、どこまで広がるサバンナと地平線に沈む夕日を見たときは、とても達成感を感じました。

この経験から得た宝物

このボツワナでの環境保護活動は、観光でないからこそ体験でき、学べることがたくさんあった有意義な2週間でした。

環境保護活動には人手と人数が必要であること、そして小さな活動でも継続することが大切ということを実感しました。

また現地に行けるかはわかりませんが、これからも何らかの形で環境保護に関わり、関心を持ち続けたいです。

テレビでしか見たことのないサバンナが目の前に広がっていて、檻ごしにしか見たことのない動物たちが力強く生きている姿を見られたという経験は、本当に私の宝物になりました。

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ボツワナでアフリカ南部サバンナ環境保護 畑山優香

この体験談は、主観に基づいて綴られています。

その時の現地の需要や活動の進捗状況、参加時期、参加期間、天候などによって得られる経験が異なりますので、あらかじめご了承ください。

ご不明な点は、お気軽にお問い合わせください。