国際医療とは何かを学びにタンザニアへ

私は、2024年3月18日から2週間、医療インターンシップに参加しました。

私は興味を持ったものに対して飛び込んでいく性格であり、今回の活動もプロジェクトアブロードのホームページを見た際に、これは絶対面白い体験になり大いに成長できると思ったので応募しました。

英語力や医学的知識は乏しかったのですが、それ以上に国際医療への興味が強く、特に自分がまだ訪れたことのないアフリカ、さらにマサイ族などの部族との交流にも興味があったのでタンザニアのプログラムに参加しました。

アルーシャでの生活

活動先は、キリマンジャロ空港から車で1時間ほど離れたアル―シャという町でした。

アル―シャは標高が高く比較的過ごしやすい気温でしたが、深夜や夕方に降るスコールには悩まされました。

ホストファミリーは昼のお弁当を含めておいしい家庭的な料理を3食作ってくださり、大変感謝しています。

また、ホストファザーに家のガーデンツアーをしてもらい、タンザニアの植物、小動物、昆虫に触れることができ、貴重で面白い体験でした。

活動内容

平日は、マウントメル病院で朝から手術を見学、補助し、午後2~3時くらいで手術が終わるのでそこから自由時間となりますが、週に2~3回ほど、プロジェクトアブロードのオフィスでクッキングクラスを受けたり現地の大学での医療啓発活動をしたりします。

また、週に1回マサイ族などの部族の村に行き健康診断を行いました。

病院での手術見学では、その日行われる手術内容が掲示されているのでそれをすべて理解し、基本は見学をするのですが、英語で指示されたときには手術の補助をするという内容でした。

手術の間には、同じプログラムに参加しているオーストラリアの学生やタンザニアの医師、看護師、インターン生とお互いの国の宗教や文化、趣味について語り合っていました。

このプログラムに参加した段階では、大学の授業でまだ解剖を行っておらず基礎医学しか学んでいない状況だったので、手術内容を英語で理解することはかなり苦しみました。

ただ、聞けば誰でも教えてくれるので、積極的に自分から尋ねに行けるかどうかで理解度はかなり変わってくると感じました。

マサイ族の健康診断では、診察時に使うフレーズをスワヒリ語で覚えたり、薬の名前や効能を英語で覚えたりすることが大変でした。

プロジェクトアブロードのスタッフ、オーストラリアや日本の学生に助けていただくことも多かったですが、徐々に自身の英語力やコミュニケーション力が成長していることを実感しました。

休日は自分が面白いと思う体験を求めに

休日は言語の勉強や休息にあてることもありましたが、サファリに行ったことと、観光地化されていないマサイマーケットや村に行ったことは、刺激的で忘れられない経験となりました。

サファリではかなり近い距離で多くの野生動物を見ることができ、野生動物や自然の雄大さを目の当たりにし、今までにない経験となりました。

マサイ族との交流では、観光客が1人もおらず、スワヒリ語さえも通じないマサイマーケットやマサイの村に行きました。

意思疎通は苦労しましたが、分からない言葉が出る度にその言語の意味を尋ね理解することで、徐々にマサイの人々との心の距離が縮まっていったと思います。

目指す医師像の変化

このプログラムに参加するまで、自分は発展途上国の支援をしたいという漠然とした目標がありましたが、実際行ってみて感じたことは、現地の人は医療よりもライフラインや教育の充実を求めていることです。

さらに、発展途上国だからものが充実しておらず、不幸であるといったことはなく、逆に多くの人が幸せそうに暮らしているという印象を受けました。

一方、日本人の幸福度は高くないことに加えて世界で最も少子高齢化が進んでおり、医療にかかわる多くの問題を抱えていると言われているので、将来その問題の解決に注力したいと思うようにもなり、自分の将来の夢を真剣に考え、模索する貴重な機会になりました。

この体験談を読んでくださっている方には、プログラムに参加する予定ではあるが不安なので現地がどのような感じか知りたい、そもそも参加する勇気が出ないなど様々な方がいらっしゃると思いますが、私から伝えられることは「なんとかなる」ということです。

私は英語力、医学知識ともに不足していましたが、本気で活動すればなんとかなりました。

なんとかなるので、今迷っている方はぜひ挑戦という選択肢を選んでいただきたいです。

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タンザニアで医療 堀悠仁郎

この体験談は、主観に基づいて綴られています。

その時の現地の需要や活動の進捗状況、参加時期、参加期間、天候などによって得られる経験が異なりますので、あらかじめご了承ください。

ご不明な点は、お気軽にお問い合わせください。