絶対にこれだと思った
以前から異文化に興味があり、旅行でアジアやヨーロッパに行く機会はあったものの、アフリカに行くことは思いきれずに、ただただ気になる対象でした。
そんな中、塾の先輩がボランティアとしてガーナに行ったということを聞き、とても興味が湧きました。
詳しく調べていくと、ホームステイということで、旅行として行くよりも現地らしい生活ができたり、人々との交流があったりすることを知り、絶対に参加しようと心に決めたことを覚えています。
世界中の高校生と交流があることも、魅力に感じました。
アフリカということで両親の説得に時間がかかりましたが、奨学金をいただいたことや、プロジェクトアブロードのサポートの手厚さにより、最終的に了解を得たときはとても嬉しかったです。
進路への確信を得たい
今回の目的は、アフリカの文化を知る以外にももう一つありました。
突然ですが、私の将来の夢は宇宙開発に携わることです。
宇宙開発に政府は莫大な費用をかけています。
しかし、その傍らでは貧困により苦しむ人がいるという現実があり、自分の進路に自信を持てずにいました。
そのため、今回ボランティアを通して、人々がそのような経済格差の問題についてどのように考えているのか、先進国以外の目線からの意見を知りたいと考えていました。
ガーナでのチャイルドケア&地域奉仕活動を選んだ理由としては、ガーナの国民性が温かいこと、私が人々との交流に重点を置いていたことがあります。
衝撃、気づき、そして学び
現地では、修繕活動とデイケアセンターでの子どもたちのお世話を行いました。
子供達との交流を通して驚いたことは、現地の人々の学習に対する積極性と、それと反比例するような衛生に対する意識の薄さです。
まず、学習面についてです。
幼稚園の頃から、英語教育をしていて、10歳ぐらいの子供がなんなく英語を使いこなしていたことに衝撃をうけました。
また、一緒に活動していた仲間の中には、4歳から学校で英語を教わったという人もいて、日本の教育制度を見直す機会にもなりました。
つぎに、衛生についてです。
デイケアセンターでは、トイレが使えずにハエがたかっていたり、子供達が落ちた食べ物を口にしてしまっていたり、手を洗わなかったりと、ツッコミどころが満載でした。
修繕を行った学校は、周辺にゴミが多く捨てられ、掃除という概念がないことに気付かされました。
2週間という短い時間の中で、日本人のような衛生感覚を教えることはできませんが、少しでも現地の人の気付きや刺激になっていることを願っています。
想像以上に快適だった生活
現地での生活は、想像以上に快適でした。
アフリカというと、十分なインフラが整っていなかったり、予想もできないような食べ物であったりというイメージでしたが、実際には、ほとんど不自由なかったように感じます。
首都のアクラには大きなショッピングモールがあり、発展しています。
ただ、バケツシャワーは例外で、冷たい水を浴びなければいけないことは大変でした。
食べ物はほとんどが辛かったため、辛いものが苦手だと辛いかもしれません。
想像と現実のギャップを学んで
ガーナに来る前、ボランティア活動ということで、ガーナの現状について調べてみると、児童労働が深刻であり、十分な教育が行き届いていないこと、インフラが整っていないこと、世界的にも大規模なゴミ処理場があり、子供達が日々の生活のためにゴミをあさっていることなどがあがったため、予想とは違う環境に驚くとともに、ボランツーリズムについて考える機会にもなりました。
ボランツーリズムが偽善だと言われる理由も理解ができますし、その活動により支えられた人々がいることを考慮しなければいけないことも理解できます。
このことについて是非をつけることはできませんが、実際に助けを必要としている人々に支援が行き届いていないことも痛感しました。
また、人助けをビジネス化していることも、私の中で引っかかる点です。
以前はただ人助けをしたいと漠然と考えていただけですが、行動に一歩踏み出してみることで、より具体的に考えられるようになりました。
この経験が、私の視野を広げてくれたことに間違いはありません。
この貴重な経験を自分の中に留めるだけでなく、発信していきたいと思います。
この体験談は、主観に基づいて綴られています。
その時の現地の需要や活動の進捗状況、参加時期、参加期間、天候などによって得られる経験が異なりますので、あらかじめご了承ください。
ご不明な点は、お気軽にお問い合わせください。