何か地球のために
フィリピンとタイのビーチリゾート島が閉鎖された、という報道を目にした。
原因は、生活排水の垂れ流しによる汚染とゴミの大量放棄だった。
また、海岸にクジラが座礁、胃袋から80枚ものビニールが発見されている。
海は、一体どうなっているのか、かつてダイバーだった私自分の心が掻き立てられた。
どんな小さなことでも構わない、何か地球のために、自分が出来ることがないか、海洋環境保護をキーワードにボランティアを探した。
それが、プロジェクトアブロードとの出会いとなり、タイでの環境保護のボランティアを選択した。
タイには、過去、出張で幾度も渡航した経験があり不安は無かったが、ダイビングは20年ぶり。
近くのスポーツジムに通い、感覚を思い出し不安を解消した。
タイに降り立って
海外出張の機会が多い為、バンコクでの乗り継ぎもスムーズ、クラビィに問題無く到着。
現地では、ローカルスタッフや先着の多くの若者が暖かく迎えてくれた。
宿舎は、共同の冷蔵庫が常設、空調と温水の設備が整い全く問題を感じなかった。
ダイビング&海洋環境保護活動
現地では、週5日の活動の内、3日がダイビングによる海洋調査、2日が海岸清掃や施設へのボランティア。
海洋調査では、20箇所の島をポイントに定点観測。
海底では、グループに分かれ、20m区間に予め定義した10種類の魚の大きさと数をカウント。
また、色見本を持参し、サンゴの形状と色を記録。
200気圧ボンベで60分程度の潜水。
これを、1日に2回実施。
これらの調査結果は、webを通じデータ入力、これを繰り返し、データを蓄積する。
海の今の姿
私自身2週間の滞在で合計6日間、12ダイブを実施。
水深4~5mの明るいところでは、大きな水族館の中に居るようなカラフルな熱帯魚に囲まれた。
10m近辺では、アジやイワシ、カマスの群れにも遭遇、ダイビングを楽しんだ。
一方、場所によっては、枯れたサンゴを多く観測した。
そこには、わずかの魚しか生息しておらず、まるで海底の砂漠のようだった。
しかも、ローカルスタッフによると枯れたサンゴは広がっているとのことだった。
この様に、海底で起きていることを実際に見ることで、地球温暖化の影響を肌で感じることが出来た。
海底の状況をデータ化し、それを蓄積することで変化が浮き彫りとなり、レポートが発行され、様々な機関に届けられ活用されると伺っている。
レポートを通じたアラームの発信に一躍を担えたことに、今回の活動を通じ、光栄に思う。
また、ダイビング中、多くの釣りや仕掛け網のゴーストネット、スーパーのレジ袋等のビニールを回収した。
これらは、ポイ捨てが原因と考えられる。
昨今、マイクロプラスチックをキーワードとし報道されている通り、プラスチックは自然分解されず堆積されるのみで、環境への影響が心配される。
僅かながらも海底のクリーン化を実施し、環境保護を体験した。
これからも、Blue planetのために
Blue planet、今後も、小さな事で構わない、少しでも 今生きている地球に貢献したい。
また、今回の経験を自身に留めず、機会を発見し、幅広く共有したいと思う。
最後にこの機会を与えて頂いた日本法人の皆さま、現地スタッフの皆さまには、大変お世話になりました。
この場をお借りし、心より厚くお礼申し上げます。
益々のご清祥、ご発展をお祈り申し上げます。
この体験談は、主観に基づいて綴られています。
その時の現地の需要や活動の進捗状況、参加時期、参加期間、天候などによって得られる経験が異なりますので、あらかじめご了承ください。
ご不明な点は、お気軽にお問い合わせください。