参加への決断は早かった

プロジェクト参加のきっかけは、友人からの紹介でした。

元々海外には興味があり、また、短期の語学留学やボランティア活動を学生のうちに一度経験してみたいと考えていました。

そして大学でダイビングのサークルに属していた私にとって、友人から耳にしたProject Abroadの環境保護プログラムの話は、まさに私が求めていたものにぴったりとはまり、すぐに参加を決めました。

いざ、ボランティア活動

活動は平日のみで、月金は陸上での活動(海岸清掃、マングローブの植林、ウミガメ保護センターでのお手伝い、学校訪問、環境問題についてのワークショップ等)、火水木はダイビングによる生物個体数やサンゴなど海底環境の調査、ゴミ拾いを行いました。

1週目からライセンス取得講習が始まります。本来はオープンウォーター講習から開始されますが、既にそのライセンスを取得している場合はアドバンス講習を早速受けることが出来ます。

日本語のテキストはありますが、実際の講習は全て英語で行われます。私のように英語に自信がなくてもある程度の単語で何となく指示は分かります。

また、アドバンスの場合、特に筆記試験はありませんが口頭で何度か質問を受けます。

努力はもちろん必要ですが、完璧な英語で回答出来なくても何とかなったので、あまり心配しなくても大丈夫だと思います。

逆に新鮮だったタイ生活

部屋は4人ごとのルームシェアで、特に個別の部屋はありません。

部屋ごとにシャワーとトイレがあり、シャワーは一応温水が出ます。トイレに関してはタイならばどこへ行ってもそうですが、紙は脇のゴミ箱に入れる形式です。

部屋の照明は暗いですし、水もたまに止まります。

周りは自然豊かで、サルやヘビを見たり、部屋の中にトカゲや虫が出ることは当たり前です。

が、全て慣れます。

基本的に施設はとても綺麗でした。

敷地内には休憩スペースがあり、そこでは自由にWi-Fiを使うことが可能なため、パソコンや携帯に関して普段と変わらず不自由なく使うことが出来ます。

安全面についても個人ごとにセキュリティボックスがあり、夜は警備の方が敷地内を見回ってくれます。

環境は日本と全く違いますが、アットホームで、とても新鮮で充実した毎日でした。

多くのことを考えさせられた日々

私の滞在期間は4週間とそこまで長くはありませんでしたが、その中で数多くの事を考えさせられました。

海岸清掃のために近くのビーチに行けば、目の前にはゴミしかありません。いくら拾ってもひたすらゴミです。

海は綺麗なエメラルドグリーンが続き、多くのボートと観光客で賑わっていました。

ひとたびダイビングをすれば、日本では見られないような魚やサンゴが私達を迎えてくれます。

それと共に何度も海底に沈むゴミやサンゴを覆う漁具の残骸、ボートのアンカーで破壊された海底を目の当たりにします。

ウミガメ保護センターには数種類のカメがたくさん保護されており、「可愛い!」と思うと同時に多くのカメが手足を一部失っていることに気が付きます。

また、中には甲羅の形が奇形なカメもいました。呼吸のため海面に上がってきたところでボートと衝突をしたり、漁具の残骸など人工物にはまり抜けなくなった状態で成長した事が原因だそうです。

今回私がお手伝い出来た事はほんの表面的で一部的なものであり、解決には至りません。

それでも現状を知り、多くのことを考えさせられた事は私にとっては大きく、決して無駄にはならないと思います。

広がった世界観

ボランティア活動のみならず、他のメンバーと過ごす事が何より私には貴重な時間でした。

皆様々な国から集まっており、年齢もティーンから30過ぎまでと本当に幅広く、また、母国語も文化も異なります。

そんな中で、私はたくさんの大切な友人が出来ました。

文法もめちゃくちゃだったでしょうし、ボキャブラリーも少なく、中々自分の言いたいことを伝えられない、それでも伝えようとする姿勢が大事なのだと感じました。

相手もこちらが積極的な姿勢であれば頑張って分かろうとしてくれますし、ジェスチャーでも伝わります。

初め外国の人と上手く仲良くなれるだろうかと心配でしたが、当たり前ですが言語が違うだけで中身は何も自分らと変わらないのだとはっとさせられました。

今回の経験で海外がもっと身近に、世界が広がった気がします。

行って良かった、本当にそう思った

慣れない環境で、しかも日本語が通じないというのはとても不安だと思います。それでも、「やるしかないでしょ精神」で乗り切りました。

英語を得意だと思ったことはありません。ただ、実際に行って英語を使って、「これ英語で何だっけ?」「あの文法が思い出せない!」そう感じた事は全てその日のうちに参考書や辞書を引き消化しました。

日本でただ単語帳を開き、ひたすら文法を暗記しようを試みるよりよっぽど英語力向上になったと思います。

タイで過ごした時間は本当に貴重で、「行って良かった」の一言です。

迷っている方にはぜひ、参加をおススメしたいです。

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タイでダイビング&海洋環境保護 柳沢早紀

この体験談は、主観に基づいて綴られています。

その時の現地の需要や活動の進捗状況、参加時期、参加期間、天候などによって得られる経験が異なりますので、あらかじめご了承ください。

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