実践的な経験を得たい
国内でできる1⽇医師体験などからは感じることのできないであろう医師としての患者さんとの接し⽅や考え⽅を4週間という⻑めの期間で知っていこうと考え、参加を決めました。
ケニアを渡航先にした理由は、エイズについなにか学べることがあったら学びたいと感じたためです。
渡航前は、現地で体調を崩さないかだけが⼼配でした。
研修中は、特に体調を崩したりなどはありませんでしたが。
しかし現地ではバスで移動することが殆どで、病院内や家の中以外では歩くことはないので⾞酔いしやすい⼈は酔い⽌めを持っていくことをおすすめします。
医療ボランティアとして学ぶ日々
本院・産婦⼈科医院での活動とアウトリーチがメインの活動内容でした。
⼩学校で応急処置について教える場⾯がありました。
これは⼥⼦だけの活動になると思いますが、⼩学校で衛⽣と⽉経についての知識を教える機会もありました。
【本院】
Wards、CCC、MCH、Emergency、Triage、Lab、X-ray、Pharmacyの8つの役割に分かれて⾏動しました。
毎朝「どこの担当になりたい?」と聞かれて、その⽇の担当が決まります。
その科ごとにいらっしゃる医師や看護師のみなさんについていって、医療⾏為とはならない範囲のお⼿伝いをします。
⼀部の科では特にすることがなく、お話を聞いているだけということもあります。
そういうときはガンガン質問をするとめちゃめちゃ答えていただけますし、いろいろなところを案内していただけるのでそう⾔う時間も⼤切にしてください。
患者さんはほとんどスワヒリ語や現地の⾔葉で話されるので、患者さんとコミュニケーションが取りたいと考えている⼈は、渡航前にスワヒリ語をいくつか覚えていくと楽しい研修になると思います。
【産婦⼈科医院】
本院に隣接している病院です。
⽣まれたての⾚ちゃんと接することのできる病院で、⾏えることは少ないですが時には⾚ちゃんをだがせていただくことができるので、⼥⼦にとっては⼀番楽しい経験かもしれません。
【アウトリーチ】
週に1、2回医療施設がない地域に出向いて、数⼈の医師や看護師さんと共に医療を提供します。
⼿袋などは⽀給されますが、普段気にしない⼈でもハンドサニタイザーが必要だと感じることがあると思います。
【学校での活動】
まず⾼校⽣がFirst Aidについての講習を受け、⾃分で吸収したものを⼩学校や⾼等学校で伝えていきます。
⼀緒に活動しているメンバーの話を聞いていて、⽇本の保健の授業で習う応急処置や蘇⽣⽅法についての内容はどこの国のものよりも発展しているように感じました。
なので、「これは役に⽴ちそうだな」と思ったら、英語に訳せるようにしておくとものすごく便利だと思います。
その他にも、特別⽀援学校にお⼿伝いに⾏くことがありました。
主に薬の摂取の介助をしたり、⼀緒に遊んだりしました。
ケニアでアフリカ生活
【滞在先】
私は、ホストマザーのJosephineと、息⼦さんでこのプログラムの現地スタッフでもあるScottと、お⼿伝いさんがいるお家にステイさせていただきました。
⼀緒にステイしたのは、私を含めて⽇本⼈2名・オランダ⼈3名・イギリス⼈1名・アメリカ⼈3名の合計9名でした。
⼤所帯ですが、賑やかで会話の絶えないとても楽しい空間でした。
⼀度に9⼈もステイしていることは珍しかったらしいので、もし同じお家に滞在することになった⼈がいたらこんな⼤⼈数になることはないかもしれませんが、きっとどこのおうちでも4⼈以上でステイすることになると思います。
私達がステイした期間は同性しかいませんでしたが、中には同じお家に異性が滞在していることもありました。
【ホストファミリー/ルームメイト】
ホストファミリーのみなさんはとても優しく⾯⽩い⽅たちで、ホームシックになることなく活動できました。
部屋の関係もあり、私と8⼈のルームメイト達は4⼈と5⼈に分かれて⼤きな部屋で寝たり遊んだりしていました。
みんなが話している⽇常英語のスピードは速かったですが、聞き取れないことはないし、何か発⾔するときはゆっくり聞いてくれたりもするので、そんなに不安にならなくていいと思います。
留学前にYouTubeで英語を紹介してくれている動画を聞いてくると、準備は万端かと思います。
おすすめは、VOGUE JAPANさん、Bilingirl ChikaさんとAK-Englishさん、Bilingual Babyさんです。
【⾷事】
3⾷とも滞在先で摂ります。
その⽇の⾏動計画の中にアウトリーチやサファリなどがある場合は、昼⾷だけお弁当になります。
⼝にあうかどうかは個⼈的な部分になると思うので、⼼構えとして国内にあるケニア料理屋さんに⾏ってみたり、お家で作ってみたりするといいと思います。
みんなが好きだった料理はチャパティです!
ホストファミリーにお願いをすれば、外⾷に連れて⾏っていただけることもありました!
ステイ中はベジタリアンがいて、⾷事にお⾁やお⿂が出てきませんでした。
⾷物アレルギーなどがある⼈と⼀緒にステイする場合や、ベジタリアンと複数⼈で⾷卓を囲む場合は、お⾁が出てこなかったり、特定の⾷べ物が⾷べられなかったりすると思います。
【洗濯】
バケツ洗濯だったので、ウタマロ⽯鹸(固形)を持っていきました。
どれだけ節⽔できるか挑戦していましたが、慣れていないと⼿洗いはとても難しかったです。
渡航前に、何回かお⾵呂場で練習してみるといいかもしれません!
【お⾵呂/トイレ】
5⼈はユニットバスを使⽤し、4⼈はシャワールームとレストルームが別々になっているところを使⽤しました。
お湯は出ますが、温度調節が若⼲難しかったです。
ケニアは乾燥していて砂も多く、外に出るたびに髪の⽑がバシバシになってしまっていたので、リンスが重宝しました。
現地でリンスを買おうとすると結構な出費になってしまうので、⽇本から持っていったほうがいいと思います。
【お買い物】
スーパーで⾃分の好きなものを買う時間を作っていただけます。
交渉次第で、隣接しているKFCやJAVAといったコーヒーショップにも連れて⾏っていただけます。
その3つのお店と病院、滞在先が基本的な⾏動範囲になると思いますが、病院以外ではクレジットカードを使うことができます。
病院内で軽⾷を取る場合や、伝統的なお⼟産などを買う時には、現⾦が必要になります。
スーパーではレジ袋が配られず、⾃分の持っているバッグに詰め込むか20KSHほどでバッグを買うことになるので、⽇本からエコバッグを持っていってよかったと感じました。
お⼟産屋さんでは値引きのうまさが問われるので、国内でどういう対策があるか調べてくると、オトクなお買い物ができると思います!
【⾍について】
ケニア(Nanyuki)は標⾼が⾼く気温が低いため、蚊があまり⽣息していません。
そのかわり、ハエがとても多く、避けても避けてもハエに付きまとわれました(汗)。
蚊かどうかはわかりませんが、私は滞在中に⾍に刺されませんでしたが、⼈によっては刺されている⼈もいました。
DEET30でも効かない⼈は効いていなかったので、気になる⼈は蚊帳を持っていくと安⼼して眠れると思います。
【天候】
⾬天時もありましたが、お天気は安定していました。
⾬が降ると、道路がぐじょぐじょになって、送迎のバスがすごく揺れました。
やっぱり酔い⽌めは必要だと思います。
また、⾬天時は停電になることが多かったです。
復旧までの間は、シャワーの温度は冷たいですし、Wi-Fiも使⽤できませんでした。
⼤体は、半⽇以内に復旧していたと思います!
かけがえのない世界中の同志たち
医学という道に進む同志に会えたことが、⼀番印象に残っている出来事です。
国内でも同じように医学を学ぼうという学⽣たちの集まりはありますが、ましてや異国の、⽂化や思考が全く異なるような⼈たちと同じ道を⽬指すことについて語り合えることはそうそうないので、とてもいい経験をさせていただきました。
スケジュールについては、学⽣側から申し出たらスタッフの⽅が柔軟に対応してくださったので、⼤変だったということはなかったです。
ただ、4週間で参加しているメンバーにはケニア⼭に登るというプログラムが組まれていて、4,000m付近まで登ったときはゼーハーゼーハー⾔ってました(笑)
登る前はそれこそ「登れるかな?」と結構不安になっていましたが、意外と登れちゃって、下⼭してから撮った写真は私の宝物になりました!
実感した笑顔の力
ケニアでの医療ボランティアを通して学んだことは、笑顔の⼤切さです!
医療⼈になる者として、患者さんと接するときは常に笑顔でいることを忘れてはいけないと学びました。
笑顔だけでなく声の調⼦も明るくしたり、こちらから握⼿を求めたりするだけで、病院に来ていた⼈が笑顔になってくれたことがとても嬉しかったです。
患者さんと接するときだけでなく、留学中のメンバーとも笑顔で接することで、雰囲気が和やかになることを4週間という時間の中でしっかりと感じ取りました。
もともと社交的でない私にとっては、笑顔でいることが常に記憶にあることも成⻑した点だと考えています。
将来への決意
これから、まずは学⼒をつけて医学部に受かります!
将来、医師として⾃分には何ができるのかを探し続け、笑顔を忘れず、ケニアのみなさんや留学メンバーが私にそうしてくれたように、周りを⼼の底から元気にさせられるような医師になります!
全体を通じて、すっっっっごく楽しい留学でした!
実際の医療現場を⽬の当たりにして学ぶこと、気付かされることがとても多く、⾼2の私としては進路にも⼤きな影響を与えてくれた4週間でした。
これから参加する高校生へ
英語について不安がある⼈はいると思いますが、わからないことは周りが必ず助けてくれるので、⼼配しなくて⼤丈夫だと思います!
ただ⽇本語じゃないと理解できないような、医療⽤語や⽇本の⽂化紹介などについては、⼀通り渡航前に翻訳しておけるようにするとスムーズに会話ができると思います!
でも根を詰めすぎないで、プログラム中は思いっきり仲間との⽣活を楽しんでください!
留学がんばって&楽しんでください!!
この体験談は、主観に基づいて綴られています。
その時の現地の需要や活動の進捗状況、参加時期、参加期間、天候などによって得られる経験が異なりますので、あらかじめご了承ください。
ご不明な点は、お気軽にお問い合わせください。