今回は、同級生と三人で
私がプロジェクトアブロードを知ったキッカケは、インターネットでの写真でした。
緑のTシャツを着た学生さん達が、笑顔で楽しそうにボランティアをしている写真をみて、絶対に参加したいと思ったのを今でも覚えています。
実は、今回プロジェクトアブロードに参加するのは二回目で、前回はメキシコでの医療プログラムに参加させて頂きました。
以前参加したメキシコがとても楽しく、本当にいい経験をさせてもらえたので、今回は、ガーナの医療プログラムで、一週間程大学の同級生三人と参加しました。
医学部を卒業した直後だったので、卒業旅行もかねて最後にアフリカの医療状況、公衆衛生等を学びたいと思ったのが理由です。
また、ガーナは英語圏で、一週間から参加できるというのも私たちにはとても魅力的でした。
ガーナの田舎での暮らし
私たちが滞在していた場所は、ガーナの少し田舎の方にある街で、空港から三時間ぐらいかかりました。
私は今まで様々な国をみてきましたが、ガーナのような独特な雰囲気を持つ街に初めて出会いました。
道路は塗装されておらず、赤土がむき出しになっており、でも街はとてもカラフルで赤や、黄色、緑の家があり、窓から人々が手を振ってくれるのです。
ホームステイ先のママであるAnnさんは、とてもおおらかな優しい方で、ガーナの街の人と同様とても明るい人でした。
いざ、活動開始
初日にオリエンテーションがあり、ガーナで気をつけなければならない事等を学んだ私たちは、早速現地の病院でインターンとして働く事になりました。
私たちは4人いたので、2人ずつ2つのチームに別れ、私たちは小児科病棟、片方は救急病棟での勤務になりました。
ただ、ガーナの病院では日本と違い、医師が24時間滞在しているわけでもないので、主に看護師の方や、Medical Assistant(医師助手という日本にはない職業)の方が色々な話を私たちにしてくれました。
医療助手は、主に欧米では既に確立されている職業で、医師不足を補う為にガーナでは最近つくられた制度だそうです。
現地の医療助手の方は、まだまだ医師と違いできることは少なく、患者さんにできることが少ないと言っていたのが印象的です。
ガーナでは主に、AIDS、マラリア、敗血症等が小児の死亡原因として多く、特に日本でも有名な野口英世が黄熱病を研究していた場所だけあり、黄熱病もとても多いと聞きました。
小児科病棟では、個室は無く、ベッドが列をなして並んでおり、入院している子供の横で親御さんが寝ていたり、看病していたりしていました。
私たちが見学したときに一番驚いたのは、日本と違い自由度がものすごく高くて、入院している子供が外に遊びにいったり、病棟のとなりにある遊具みたいな場所で遊んでいたりいました。
ガーナの病院は廊下が外廊下で、すぐに外に出られる環境にあるため、自然にそうなっているのかもしれません。
また、患者でもある子供が「play with me!」と寄ってきたりして、人見知りしない子が多く、色々な話ができました。
二日程小児科を回ったあとは、NICUを私たちは回りました。
ガーナでは、NICUを「二キュー」とよび、常勤の看護師が三人程いらっしゃいました。
赤ちゃんは全体で15人程おり、感染制御に厳しいのは日本とおなじでした。
面会にくるお母さんも、エプロンをつけてない、髪をしばっていないとの理由から何人も追い返されていました。
私たちはラッキーなことに、赤ちゃんを何回かだっこさせて頂きました。
まだ未熟児の赤ちゃんなので、そんなに重くないだろうと思っていたのに、30分程でギブアップしてしまいました。
ただ、ガーナではあまり未熟児で生まれる事は少なく、妊娠合併症を持っていたとしても正常で生まれる事の方が多いと言っておりました。
医療現場を飛び出して
残りの期間は、近くの学校での公衆衛生プログラムを行ないました。
公衆衛生プログラムとは、ガーナの学校には保健室がなく、日本の保健室みたいなfirst aidを行なうボランティアです。
ガーナの子供たちの中には、病院に行くお金もないので、このボランティアでの治療を目当てにしている子も多いみたいです。
また、大人の方の検診もかねており、血圧を計ったりして定期的な健康チェックも行ないました。
あと、アフリカならではの症例も多く、子供たちの頭や、体中に「リングワーム」が感染していたことです。
リングワームとは、白癬ともいい、主に不衛生な環境で生活し、また動物等の接触が多い場合に感染します。
しかしながら、日本では、一般的な人がほぼ毎日お風呂に入るので滅多な事で感染しません。
このような疾患を経験できるのも、アフリカならではのものだと思いました。
本当に良かったに尽きる経験
最後に、ガーナでの医療プログラムを経験して、参加して良かったと本当に思いました。
前回参加したメキシコとガーナでは大きく異なり、ガーナでは公衆衛生での領域で学べる事がとても多くあったように思います。
ガーナはまだまだ発展途上で、私たちのようなボランティアを必要としており、毎日のように仕事があるのでとても充実した日々を送る事が出来ました。
プロジェクトアブロードのスタッフの皆様、本当にありがとうございました。
この体験談は、主観に基づいて綴られています。
その時の現地の需要や活動の進捗状況、参加時期、参加期間、天候などによって得られる経験が異なりますので、あらかじめご了承ください。
ご不明な点は、お気軽にお問い合わせください。