自分の興味を深めるために

大学1年の夏に長い夏休みをどう過ごそうかと考え、インターネットで自分の興味のある海洋生物や海洋生物保護のボランティアなどを調べていたところ、Projects Abroadがヒットしました。

普段は、海洋生物や海洋生物保護とは関係のない大学に通っていて、自分の興味のあることを中々深めることができないので、ぜひこのプログラムに参加したいと感じました。

また、他のプログラムと比べ、日本人の参加者が少なく、主にヨーロッパからの参加者が多かったので、英語力向上や日本以外の人ともコミュニケーションをとることができると思い、参加することに決めました。

日常の枠を超えたサメ生態保護活動

フィジーでは、まず初めにダイビングのライセンスを取りました。

3日ほどで取れるので、そこから本格的な活動が始まります。

実際にダイビングをして、どんな魚がいたかを調査するサーベイダイブ、海に網を張りかかったサメにタギングをする作業、現地の海洋保護の専門家でもあるスタッフからのレクチャーなど、主にサメに関する活動を月曜日から土曜日まで行います。

大体午前に海に出た日は、午後は陸地で調査結果を分析したり、個人勉強に励むなどという感じです。

また、週に2~3回ほど現地の幼稚園で地元の子供達と遊んだり、マングローブを植える作業などがあり、飽きることがありませんでした。

フィジーでのダイビングは、本当に夢のようでした。

シャークダイブでは、全長4メートルほどのホホジロサメが目の前に訪れます。

サメが真正面から泳いできて目があった時には、全身が痺れたのを今でも覚えています。

また、サメの他にも、マンタやカメなどと一緒に泳ぐことができます。

普段、動画や写真の中でしか見ることのできない彼らを実際に肉眼で見て、肌で感じることで、自分と彼らだけの時間がフィジーの海底で流れているように感じました。

このような思いや経験は、他ではすることができないので、一生忘れない貴重なものになると思います。

フィジー生活

フィジーでの生活は、日本での普段の生活とはやはり異なります。

食事は、ボランティア先が3食出してくれます。

朝食は、冷蔵庫に入っているりんごやオレンジ、シリアルを自分で用意して食べます。

昼食は、ハンバーガーやスパゲティなどのジャンクフードが多めでした。

夕食には、ラザニアや野菜炒めなどが出ます。

どれも味がしっかりしていて美味しく、栄養面も考えられていたと思います。

寮のベッドは二段ベッドで、週に1度ベッドメイキングも入ります。

トイレやシャワーも清潔で、衛生面で気になる点はありませんでした。

ただ一つ残念だった点は、ウェブサイトには洗濯機があると記載されていましたが、現地で洗濯機を使用することはできなく、水着やTシャツなど、全て手洗いでベランダに干すという感じでした。

なので、Tシャツは出来るだけたくさん持って行くことをお勧めします。

現地のスタッフさんたちは、とても陽気で優しく、いつもふざけていました。

個人的に面白かったのは、ウサというフィジー人の現地スタッフに当時大流行していたDA PUMPのUSAを聞かせた時のリアクションです。

めちゃめちゃ笑っていました。

また、料理を作ってくれるコックさんには、私のミミズ恐怖症を克服する手伝いをしてもらいました。

今では、東京でたまに見かける小さなミミズでぎゃあぎゃあ言っていたのが、恥ずかしいです。

将来の夢を確信できた環境保護ボランティア

旅から帰ってきた直後には、正直自分がどれだけ成長したかは分かりませんでしたが、日本で大学生として生活している中で、フィジーでの自分が考えたり、経験したり、吸収したものをアウトプットする瞬間が訪れた時に、やっぱりフィジーに行くことができて良かったなと感じます。

ボランティアに一緒に参加していた21歳のドイツ人と話をしていて、彼女が出会った移民の話を涙を流して話していたのは衝撃でした。

同じく一緒にボランティアをしたイギリス人の女の子は、米国大統領について自分の意見を述べ、そのことが及ぼす世界への影響について興奮気味で語っていました。

彼女たちは、今世界で起こっていることに敏感で、自分がいかに無知かを知らしめられました。

また、フィジーでたくさんのフィールドスタディーやレクチャーを通して、サメが絶滅してしまう世界もそう遠くはないということを知り、一刻も早く彼らを守る行動を起こさなければならないと気づきました。

フィジーでの経験から、私は海が大好きで、その海を維持する大切な存在であるサメを守りたい、将来はそこに関係する職業につきたいと決心することができました。

この機会を与えてくれたProjects Abroadさん、そして快く送り出してくれた両親に心から感謝しています。

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フィジーでサメ保護 藤本莉香子

この体験談は、主観に基づいて綴られています。

その時の現地の需要や活動の進捗状況、参加時期、参加期間、天候などによって得られる経験が異なりますので、あらかじめご了承ください。

ご不明な点は、お気軽にお問い合わせください。