自分の現実と異なる世界へ
私は外国での他の人との共同生活という貴重な経験と、世界中から様々な価値観を持った面白い人が来て、その人達と友だちになれる、言うなれば人脈を作れる2つの点に興味を持ち参加を決意した。
私は最初「チャイルドケア」か「環境保護」で迷ったが、環境保護のほうが日本人率が低いのと、将来環境保護に関わる仕事がやってみたいと思っていたので環境保護を選んだ。
活動国についても、同じく日本人ができるだけ少なく、環境保護といえばアフリカというイメージがあったのでケニアを選んだ。
一ヶ月前にこのプログラムへの参加を決め、渡航の前日まで部活の合宿があったため、心の準備があまりできていなかったように感じる。
だが、時間は有無を言わさず進むので、良くも悪くもなるようになると割り切っていけた。
この考え方のおかげか、ケニアついた時に失敗を恐れず、積極的に他の人に話しかけられたのだと思う。
ケニアでの活動
朝昼晩の食事の間に、一個ずつ活動がある。
7割ほどの活動は公園内で行うが(動物観察、罠解除、外来植物の排除、園内めぐり)、残りは町へ出たり、近くの違う公園へ行ったりする。
思っていた以上に現地の人とも触れ合い、動物にも近づける。
現地の人の家にコンロを作りに行ったとき、家の住人が私の手を掴み、おぼろげながらもゆっくりと英語で話しかけてくれたことが印象に残っている。
そこで分かったのが「息子が今、街で働いていて、私達家族が自分の家の隣に立派な息子のための家を立てた」ということだ。
実際に家の隣を見てみると、他の家とは違う新しい戸建てが建っていた。
私はその住人が語っていたその言葉が忘れられない。
滞在先のあれこれ
滞在先は、リビングルームが中央に一個(食事朝昼晩、互いの交流etc に使われる)あり、脇に男女別の寝室がある。
シャワーは屋外に3つあり、シャワーの水量はあまり多くない。
トイレは洋式、水洗。
洗濯は手で洗う。洗剤は持参することをおすすめする。
滞在先では、高校生スペシャルと一般の参加者が一緒に生活していた。
予想外の苦労
ケニアの空気に舞ってる砂にものすごく苦労した。
東京と比べ、空気自体は「超」がつくほど美味しいが、砂道を車で走ってるときやサバンナでの活動中、砂が目や鼻に入り赤くなったり、くしゃみが止まらくなることが多々あった。
他に言うなれば、現地で買ったスマートフォンのSimが日本でSim lock解除したのにも関わらず使用できず、お金だけ支払わせられたことぐらいだ。
結局スマホは、他の中国人の持っていたポケットWIFIに繋がせてもらい、2週間凌いだ。
それ以外は、それほど不自由なく過ごせたと思う。
ケニアで気づいた自分とケニア
育ってきた環境の背景で、ここまで価値観が違うのか.....と身にしみて感じた。
具体例を出すとアウトなので書かないが、日本人の「恥」の文化を特に感じた。
ケニアの人々は(日本人からの目線で見てるからかもしれないが)、若い人が本当に多く、トタン屋根の市場は日本にはない活気で満ち溢れていた。
だが実際物乞いも多く、子供は会えば「give me candy」と言ってくるが、私が行った地域が良かったのか、飢えている様子ではなかった。
孤児であったとしても、みんな生き生きしていて、辛い背景があるとは思えないほどだった。
ケニアでの2週間なんてあっという間に過ぎてしまい、終いにはもっと居たいと思えた。
これからは、日本国内外で今回出会えた友達と関わり続け、これまで以上のたくさんの経験をしていきたい。
また将来、優しく接してくれたケニアの人々、ボランティア仲間に優しさや勇気を返せる人間になりたい。
これから参加する高校生へ
Projects Abroadによるアフリカでの2週間は、活動:生活=4:6で時間が使われているように感じました。
活動は1日2回、それぞれの食事の間にあります。このことから、長時間同じ活動に従事することはありません。
生活、ルームメイトとの交流は、主に1日の活動がすべて終わったあとの時間、午後6~10時(2週目から夜ふかしするようになり12時位まで話すようになった)の間に、カードゲームやUNO、話したりして過ごします。
活動では短時間で貴重な経験を、生活ではボランティア仲間と2週間かけて関係を築いていけます。
どうしても同じ国、人種の人が固まってしまいますが、様々な背景から来ている人がいるんで、できるだけ多くの人と関わってみてください。
行く前と後とで、アフリカに対するイメージが決定的に変わると思います。
この体験談は、主観に基づいて綴られています。
その時の現地の需要や活動の進捗状況、参加時期、参加期間、天候などによって得られる経験が異なりますので、あらかじめご了承ください。
ご不明な点は、お気軽にお問い合わせください。