すべての条件が揃った
2022年現在、世界の人口の約50%が贅沢とは程遠い生活を強いられている。
私は日本で生まれ育ち、現在オーストラリアの大学に通っている。
幼い頃に海外に惹かれ、また小学生の時に父親がタンザニアへワクチンの供給の手伝いに行ったことをきっかけにボランティアに興味をもった。
また母親や姉が幼稚園教諭であったり、弟や従兄弟が年下であったりしたことから、小さい子をお世話することが好きであった。
コロナをきっかけに自分に費やす時間が増えたことで、本格的にプロジェクト活動を調べ始め、プロジェクトアブロード に出会った。
プロジェクトアブロードなら、家族も安心できる
私が数ある企業の中でプロジェクトアブロードに決めた主な理由は、手厚いサポートである。
私は今まで発展途上国に行ったことがなく、父親が多くの海外経験がある分危険さを知っているため、ボランティアに一人で行かせることをためらっていた。
そのため、このプログラムは自分自身だけではなく、家族にとっても安心であると言う点で魅力的だと思う。
また、プロジェクトアブロードの本社がイギリスであることから、いろいろな国からのボランティアと交流ができる点や、村でホームステイができる点に興味をもった。
フィジーの幼稚園での活動
私は今回、フィジーでのチャイルドケアの活動に参加させてもらった。
きっかけは、上記のように子供が好きであったことと、英語が話せることを活かしたかったことである。
また、チャイルドケアでは実際に村でホームステイすることができるため、現地の暮らしを実際に体験できるとともに、現地の方とも仲良くなれることが魅力であった。
チャイルドケアの活動は、月曜から金曜までの平日のみであった。
今回、私はGnaloa kindergartenにお邪魔させてもらった。
幼稚園は朝8時から始まり、そこから30分間ワークブックをし、その後歌を歌うなどのアクティビティが始まる。
10時半からおやつタイムがあり、終わり次第、絵本を読んだり目の前のビーチで遊んだりして、余った時間またワークブックをする。
私の仕事は、英語で子供が分からないところを教えてあげたり、絵本を読んであげたり、一緒に遊んだりすることであった。
フィジーでの私の日常生活
私は活動中、フィジーのメインの島の南にあるパシフィックハーバーのDranikula villageに滞在した。
基本的に幼稚園が終わった後や休みの日は、ホストファミリーと過ごしていた。
ホストファミリーはホストマザー、シスター、ブラザーであったが、隣の家の2歳の子がよくホームステイ先に来ていたため、平日はほとんどその子と遊んでいた。
休みの日には、ホストシスターと彼女の同僚とアイランドトリップに行ったり、ファンドレイジングのダンスパーティーに参加したりした。
また、フィジーはキリスト教徒がほとんどなため、日曜日は正装して教会へ礼拝へ行った。
滞在始めは正直驚くことだらけだったり、これから二週間滞在できるか不安だったこともあった。
例えば、シャワーからお湯が出ないため、湯沸かし器で沸かしたお湯をバケツで浴びて洗ったり、気温が高く湿度が高いにもかかわらず扇風機すらなかったり、とにかく虫が多かったり。
しかし、驚くことに2日目くらいには慣れてきていて、最後の日にはほとんど気にならなくなっていた。
食事については、お米を食べる習慣があるため、あまり困ることはなかった。
むしろ思っていたよりも何倍も美味しくて、驚かされた。
普通に生きていたら気づかなかったこと
今回このフィジーでのチャイルドケアのプログラムに参加した経験を得て、普通に生きているだけでは気づくことができないことを知ることができた。
例えば、自分が通っていた幼稚園のクラスでは、20人近い生徒がいるにも関わらず、消しゴムが2つしかなくて、よく取り合いになり勉強が進まない。
洋服は、ほとんど古着。
住民の中には、肉や魚を買うお金がないため、ベジタリアンを強いられている。
また、おもちゃがないため、ビーチに落ちている割れたコップなどの危険なもので遊ぶなどと、日本で考えられないようなことが多くあった。
だが、ビーチに危険物が落ちているのは、自分たちがポイ捨てをするから。
贅沢できないのは、自分たちが安さ目当てに物を買い、そのため先進国の企業が低い人件費を求め、法律が緩い発展途上国で過酷な条件で住民を働かせるから。
そのため、私自身がこの状況に対して責任を感じるようになった。
自分に何かこの状況を良くするためのことができないかと、考えるようになった。
ボランティア活動を経て得た3つの目標
このボランティアを終えた今、3つの目標が立った。
一つ目は、発展途上国の学校でのゴミの扱い方についての教育を発展させていくことだ。
フィジーでも、海水の上昇など地球温暖化が強く影響していた。
また、先ほど述べたようにガラスなどは、子供への被害をもたらす。
そのため、現地でなぜゴミをポイ捨てしてはいけないかや、一緒にゴミ拾いをする活動を広めていけるよう考えていこうと思う。
二つ目は、親のいない子供へのサポート活動である。
私の活動先であったGnaloa Kindergartenである両親を失った生徒に出会った。
その子はみんなより一年遅れていて、おやつの時間のためのお菓子がなかったり、靴を履いて来なかったり。
ただとても熱心に勉強していた。
そのような子の未来を金銭面のせいで閉ざさないように、自分たちに何ができるのか探していこうと思う。
また、子供たちが勉強に集中できるような学校づくりに協力していきたいと思う。
この体験談は、主観に基づいて綴られています。
その時の現地の需要や活動の進捗状況、参加時期、参加期間、天候などによって得られる経験が異なりますので、あらかじめご了承ください。
ご不明な点は、お気軽にお問い合わせください。