決断までは早かった

地域のボランティアに参加をしていたので、ボランティア活動には興味を持っていました。

電⾞の中で海外ボランティアの広告を⽬にし、その場で検索をしネットサーフィンをしていくうちに、⾼校⽣でも海外のボランティア活動に参加できるプロジェクトアブロードにたどり着き、興味が湧いたので軽い気持ちで説明会に参加をしました。

実際に⾏った⼆⼈の体験談がとても印象に残り、同じ⾼校⽣で凄い!と思うと同時に⾃分も⾏きたい!!と思い、数⽇後の締め切り⽇に申し込みをしていました。

海外の⾼校⽣と⼀緒に活動できるというのが、他では⾒当たらずとても魅⼒的でした。

初めはカンボジアやネパールのチャイルドケア&地域奉仕活動への参加を検討していたのですが、⽇本⼈の参加⼈数が多かったのが気になりました。

というのも、2年前にホームステイでアメリカに⾏った際に英語が上⼿く通じず、リベンジしたい想いがありました。フルに英語を使いたかったので、⾏ける⽇程内で⽇本⼈参加者がいないタイを選びました。

18⼈の参加者で⾊々な国からの⾼校⽣がいる事も、タイに決めた理由の⼀つです。

ダイビング経験はありませんでしたが、海が好きで素潜りも得意だったので、渋る親を説得してタイの海洋保護に決めました。

渡航前は、ホームステイに⾏った時と同じ感じだろうと思っていたので、軽い気持ちでした。

もちろん、英語が喋れるかな?友達ができるかな?⾶⾏機の乗り換え⼤丈夫かな?と⼼配や不安は幾つかありましたが、ワクワクした気持ちの⽅が⼤きかったように思います。

素潜りや⽔泳は得意ですが、ダイビングをした事はありませんでした。でも、親がライセンスを持っていたので、ある程度の⼿順と機材の名称や注意点などを事前に把握していきました。

筆記のテスト問題が英語で出されるのかが気になっていましたが、⾃分の⾔語での教科書とテストでした。

プロジェクトアブロードを知ってから⾶び⽴つまで1ヶ月ちょっと位の?!短い期間に学校⾏事もあり、慌ただしく準備をしたので、あまり深く考える時間も下調べもなく勢いで⾶び⽴ってしまった部分もありましたが、逆にそれが良かった気もします(深く考えていたら、先延ばしにして⾏かなかったかも…)。

タイでの活動と生活

【ビーチクリーン】

ビーチにあるゴミを種類ごとに分別しながら拾っていく(怒りを覚えるぐらいのゴミの多さ…)

【サンゴの⽣態調査】

ダイビングにて海に潜り、サンゴの⽩化状態を調べられるカードを使いサンゴと照らしあわせて⾊の変化状態を記録(よくみると海の中にもゴミが…ダイビングが怖くなり、潜らない⼦も何⼈かいました)

【緑化活動】

植林された⽊の周りの除草作業

【地域活動】

地元⼩学校のペンキ塗り(⼦供達に話かけられ、⽇本のアニメについて聞かれました)

【象病院】

象の怪我の⼿当て、倉庫掃除、餌を集めるなど

【⻲の掃除】

⻲のいる⽔槽を掃除する、⻲もキレイにしてあげる

【滞在先】

ゲストハウス(⾷事は⾷堂に⾷べに⾏く、宿泊している⼈達はアブロードに参加している⼤⼈の⼈達と⾼校⽣)

【⾷事】

⾷事は基本タイ料理。とても美味しいですし、南国らしくフルーツも沢⼭出ていました。

近くにセブンイレブンがあるので、お菓⼦やジュースを買うこともできます。

【洗濯】

洗濯は1回だけランドリーで頼みましたが、それ以外は⼿洗いでした。

粉洗剤よりも、液体洗剤や⽯鹸を持っていくことをおすすめします。

【部屋】

4⼈部屋のコテージでした。

最初の数⽇は、私と既に他のグループで活動していた⽇本⼈の⼦とイギリス⼈の⼦の3⼈でした。

最初は英語についていくのが⼤変で、同室の⽇本⼈の⼦とは活動は別ですが、活動内容やお店など⾊々情報を聞いて助かりました。

その⼦が帰ってからは、別の⼦が移動してきて3⼈でした。

⽇本のように設備が整っているわけではありませんが、シャワーはきちんとお湯が出ますし、トイレも⽔洗なので安⼼です。

シャワーの出が悪いコテージの⼈達が、シャワーを借りにきたりしてました。

外は暑いですが、クーラーがきいているので部屋は快適です。

【携帯】

ゲストハウスの中⼼の建物のみwifiが⼊っていたような気がしますが、⾃分は使⽤していないのでハッキリはわかりません。

単独での渡航だったので、タイで直ぐに使えるようにしたかったこともあり、事前にamazonでSIMカードを購⼊(16⽇で約850円でした)し、機内で⼊替えをして到着後直ぐに使⽤できるようにしました。

普段使⽤している、ライン・スカイプ・WhatsAppは変わりなく使⽤でき、そこからの無料通話も⽇本に問題なく繋がりました。

【フリータイム】

お酒を飲まなければ⾃由に。

お菓⼦を⾷べながらゲストハウスにあるDVDを友達と観たり、ナイトマーケットやコンビニに⾏ったり、友達と⾊々な話をしたり。

疲れた時は寝てました。

すべての逆境が成長を導いてくれた

プールでのダイビング練習も終わり、初めて海に潜る前⽇、楽しみにしすぎてなかなか眠る事ができませんでした。

次の⽇、寝不⾜のせいか、いつもは酔うことのない船で酔って気分が悪くなってしまい、その⽇は潜る事ができませんでした。

最初の頃で周りとのコミュニケーションもうまくいっておらず、潜れなかった悔しさと気持ち悪さ、緊張、ストレスが重なり、思わずその場で泣いてしまいました。

スタッフさんやみんなが⼼配してくれて、みんなが声をかけてくれました。それはとてつもなく嬉しかったです。その後はなぜか⾝体も⼼もスッキリして、みんなと打ち解けられるようになりました。

他には、⽇本で通じていた英語が通じなかったのが大変でした。海外でもホームステイだと、こちらに合わせてわかりやすく話してくれていたので会話ができていましたが、⾊々な国の英語と早いスピードについていけず唖然としました。

初めの頃は会話に⼊っていけず、気付くとお⼀⼈様になっていました。でもめげずに話しかけたりして、友達ができはじめると⼀気に会話できるようになりました。

また体調によっては、船酔いで気分も悪くなり、上⼿くいかない不安な気持ちも重なり、とてつもなく落ち込んでしまいました。体調を崩すと⼀気に不安が募りました。悩むだけ無駄と悟り開き直ったら、そこから気持ちが楽になり、毎⽇が楽しくなりました。

周りは背も⾼く体格も⼤きいので、ダイビングで潜る際に直ぐに沈むのに、⼀⼈だけいつも浮いたままでいつまでも沈めず、毎回何とかしようと沈むのにひと苦労しました。毎回スタッフさんに沢⼭重りを⾜されて沈んでいく事に…みんなが早く〜と毎回⼿招きをされてあせりました。

他にも、英語が聞き取れずよくアタフタしていたのですが、それを⾒てスタッフさんやみんながよく声をかけてくれて、直ぐに名前を覚えてもらえました。

海外に出たからこそ得た学び

⾃分の考えをしっかり持ち、それを発する事が必要だと学びました。

考えが違うのは当たり前、恥ずかしいという気持ちはいりません。

落ち込んだ時は、⾃分はどうしたいのか⾃問⾃答し、⽬的を思い出せば乗り越えることができました。⽬的が⼀緒で同じ思いで動いていると、⾔葉が通じなくてもわかり合える事を知ったのです。

海外に⼀⼈きりは初めてでしたが、頼れるのは⾃分!!と思うと、積極的になれました。というか、ならざる得ませんでした。

私はこんな所があるんだ!と⾃分を発⾒する事もでき、⾃信がつきました。⽇本ではそのような環境になる事はないので、本当にいい経験をしたし、⾏って良かったと思います。

⾊々な国の⼦がいたので、ニュースなど海外の情報に前よりも⽬を向けるようになりました。いい思い出だけで終わらないよう、この経験を活かしていきたいと思います。

全力で過ごした毎日を今後へ

クラビの海は、写真集などで綺麗な場所としてよく掲載されていて知っていました。

実際に⾏くと、⾃然がそのままで本当に綺麗でした。

ただ活動をしていくと、浜辺も海にも⼤量のゴミの多さに唖然としました。ゴミが動植物に⼤きく影響を与えている事も知りました。

海に潜り、サンゴも⼀瞬キレイ!と思いましたが、⽩化調査をしていくと状態がよくない事を学びました。

温暖化の影響もある⾃然破壊は、よその国の出来事ではなく、先進国である⽇本の私達にも関係しています。⼀⼈ひとりが現状を把握して、⾃分達の住んでいる地球を⼤切にしていく事が必要だと改めて感じました。

今回このボランティア活動に⾏って、海外で働いてみたいという思いが強まりました。

その思いを達成するにはまず、今の英語⼒をもっと上げていかないといけません。

そのためには、TOEICやTOEFLなど様々な英語の資格をとったり、あともう何カ国語かが話せないといけないなど、⾊々とやらなければいけないことが沢⼭あるのだなあと思いました。

⼀歩踏み出す勇気で、こんなに⾃分の世界が広がるという事を実感しました。これからもっと世界を広げて⾏きたいと思います。

帰ってきてから思い返すと、予想外なことも⾊々ありました。

⾃分の英語⼒が思ってたより低かったり。⽇本に連絡はできるだけしないと決めていたのに、英語が喋れず⼼細くて⼿が空くと連絡をしていたり…

友達ができ楽しくなると、連絡しなくなっていました。

初⽇に空港で引き取ったスーツケースが壊れていたり、⼀緒に買い物していた友達が現⾦とパスポートを盗まれたり、帰りはスコールで⾶⾏機が遅れ、⾃分待ちのトランジットでせかされてスワンナプームの空港内を猛ダッシュしたりと、最後まで気の抜けないエキサイティングな⽇々でした。

⼿洗いした服の汗臭さが残っていても髪型がうまくいかなくても気にならなかったし、⼤きな⾍やトカゲが部屋にいても共存だからね〜とビビリつつも納得。

英語が上⼿くなくても問題ないし、⽇本とは違う⽣活の不便さが楽しく、⼈間らしくも感じました。

こんなに毎⽇を全⼒で過ごしてきた事はあっただろうか…。

⽇本に帰国をして時間が過ぎていくと、また前のせわしなくも淡々と過ぎていく⽇々に戻ってきてしまい…タイでの写真を時折⾒て、あの時の感じた思いを思い出しながら、⾃分の⽬標に進んでいきたいと思います。

これから参加する高校生へ

日本の日常では味わう事のできない時間を過ごせます。

帰ってくると、辛い事も不便さも全てが楽しい出来事に。

英語が話せるかどうかは、そんなに問題ではありません。

一歩前に出る勇気で、自分の世界が変わります!!

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この体験談は、主観に基づいて綴られています。

その時の現地の需要や活動の進捗状況、参加時期、参加期間、天候などによって得られる経験が異なりますので、あらかじめご了承ください。

ご不明な点は、お気軽にお問い合わせください。