看護師になりたい

私は、小さい頃から看護師になりたいという夢を持っていました。

日本で看護体験などに参加して先進国の医療は見てきましたが、途上国に医療は見たことがなく、途上国の医療とはどのようなものなのか、実際自分の目で見て体験してみたかったので、こちらのボランティアに参加しました。

渡航準備:予防接種

まず、ガーナに入国するのには黄熱病のワクチンを打たないと入れないので、それを打ちました。

他にもプロジェクトアブロードが推奨している予防接種、腸チフスや狂犬病、A,B型肝炎のワクチン全てを私は打っていきました。

正直、狂犬病とか別に動物に触れなきゃいいだけの話だから、打たなくていいじゃんって思っていたのですが、実際行ってみたらホストファミリーの家の周りや外での活動の場所、至る所に犬や山羊、鳥がいるので狂犬病にかかるリスクは充分にあると感じました。

なので、ワクチンはなるべくきちんと打っておいたほうがいいかもしれません。

マラリアに関しては、ワクチンがないので予防薬を決まった時間に毎日飲んでいました。

いざ、ガーナへ

日本からガーナまでは、成田からドバイ、ドバイからアクラと約22時間のフライトで行きました。

ドバイに着いてから、Facebookで同じガーナの医療ボランティアに参加する高校生達のグループで知り合ったイギリス人の男の子と合流することができ、一緒に飛行機に乗りました。

そしてガーナに着いて出たらすぐ、プロジェクトアブロードの現地スタッフが迎えに来てくれていて、そこからホストファミリーの家に向かいました。

高校生医療ボランティアとして

この1ヶ月間、主にアウトリーチ、学校に行ってマラリアやコレラについての授業、病院見学という3つのことをしました。

医療アウトリーチ活動

まず、アウトリーチとは、小さな村や地域などを訪問して無料で健康診断をするという活動です。

そこでは、身長体重BMI測定、体温血圧測定、血液型検査、B型肝炎検査、体温が高かった人のマラリアの検査、という主に5つのことをやりました。

マラリアとは、蚊によって感染する病気であり、ガーナではとても流行っている病気の一つです。

血液型検査、B型肝炎、マラリアの検査は指に針を刺して血を取る検査の為、「痛い!!」と言って、手を針を指している最中に引っ込めてしまう人などがいて、とても大変でした。

ですが、検査や測定が終わると、笑顔で「ありがとう」と言ってくれる人もいたので、とてもやっててやりがいを感じました。

学校での教育活動

次は学校に行っての授業なのですが、これは幼稚園や小学校に行って、「マラリアやコレラとは」「それらの病気にかからないようにするには」などを、普通の授業の時間をもらって私たちが教えにいくというボランティアです。

向こうの子供達は、とても明るくていい子達ばかりでした。

日本とは違い、先生だけが喋って行う受け身の授業ではないく、クラス全員が積極的に意見の交換や、話し合いをして学んでいく授業なので、いい意味で授業中はとても騒がしかったです。

実際に教えていて、質問や意見などがたくさん出てきてとても楽しかったです。

病院での見学を通した学習

病院見学では、週に1〜2回自分の行きたい病棟に行き、見学をさせて頂きました。

ガーナでは、病棟は基本男女で別れています。

全体的に見て思ったのが、衛生面があまりよろしくないという事。

ガーナは一つの病棟につき一つの建物で、病室は大部屋2つしかありませんでした。

また、治療時も専用の部屋はなく、他の患者がいる前で普通に医者や看護師が治療をします。

なのでまず、においがとてもひどいです。

そのため、一番最初に行った女性外科病棟に入って、すぐ思わず外に出てしまいました。

その後、私は小児科病棟や産婦人科、新生児科病棟に行ってきました。

小児科では、あっちこっちで子供達が泣いているのを見て、少し辛くなりました。

なので、私は少しでも元気を出してくれたらいいなと思い、日本から持ってきていた折り紙を持って行って、子供達に教えたりしてあげました。

また活動していくにつれて、自分に良くしてくれた看護師さんたちが、私にカルテの書き方やちょっとした治療方法などを教えてくれたりもしました。

病院では学ぶことも沢山あって、いろんな体験ができてとても勉強になりました。

週末のレジャーアクティビティ

休日は、みんなんでリゾート地に行ったり、有名な観光地を行ったりしました。

そこで同じボランティアの子達とより仲良くなったりして、楽しむ事ができました!

何もかも違ったガーナ生活

同じボランティアのメンバーは合計12人で、みんな同じ家にステイしました。

イギリスやオランダ、ノルウェーやイタリアなど、みんなそれぞれ色んな国からきていたので、話しててとても楽しかったです。

朝ごはんは毎日トースト半切れ、昼ごはんは米とチキンとトマトソース、夜はベイクドポテト、ソーセージやパンケーキでした。

特に食事で困った事はなく、むしろ思っていたより美味しかったです。

ただ、食事のバリエーションが少ないので、私たち日本人にとっては少しつまんないと感じるかもしれません(笑)

また、水はペットボトルではなく、ビニールの袋に入った水が主流です。

端っこを歯でちぎって飲みます。

これも、ガーナならではだと思います。

また現地にはお風呂はなく、シャワーだけで温かい、ぬるいお水は出ません。

下水道整備があまりしっかりしていないからか、お水も綺麗とはいえず、少し濁っています。

ですが、シャワーが使える日は、私たちにとったらとってもラッキーな事だったんです!笑 

ガーナは水道が止まってしまうことが結構あり、シャワーが出ないことも多々あったからです。

なので、そんな日は、常に家で貯めてある大きなタンクのようなものからお水をくんで、バケツで水を浴びるんです。

また、トイレも水道が止まっていたらもちろん流れないので、そのバケツに水をくんで流すんです。

トイレットペーパーは流してはいけなくって、ゴミ箱に捨てないといけないんです。

最初はそんな生活に少し戸惑いもありましたが、1〜2日ですぐ慣れました。

町中も賑やかに人が多く、現地の人たちもとってもフレンドリーで話しやすかったです。

ただ私たち日本人は、ガーナに行くと、待ちゆく人々に「Chinese!!」と言われます。

なので、私は近所の子供達や大人に「Japanese だよ」と、「日本ってこういう国なんだよ」と、写真を見せたりして教えてあげたりもしました。笑

今、振り返って

最初、私はこのボランティアに参加するかとても迷いました。

学校の先生には「出席日数が足りなくなるんではないか」と言われたり、親に経済面的に負担をかけてしまうのではないかと思ったりして。

親にも、「娘を途上国に行かせるなんて」と言って、とても反対もされました。

けれど、最終的に日本では絶対にできない体験をしたり、発展途上国での生活や医療を学び視野を広げることも大事だということで、両親が許可を出してくれて行くことが出来ました。

実際行ってみて、たくさんの貴重な体験ができ、たくさんの友達ができ、そしてたくさんのことを学ぶことができました。

貧困とは何か、幸せとは何か

「貧しいってなんだろう」

これは、私が現地で考えていたことです。

食べ物が少ないから、お金がないから、まともな服もきちんとした家も電気もない。

だから貧しいし、可哀想だと思う。

これは、私たち先進国に住んでいるほとんどの人がそう言います。

でも、物がない=貧しい(かわいそう)なのでしょうか?

それは本当に大きな間違えでした。

確かに食べ物も充分じゃないし、お金もきちんとした服も家も電気もありません。

ですが、ガーナの人々はストレスを抱えず、明るく楽しそうに生きてる人ばかりです。

とても皆人間性豊かで人間味があるように感じました。

正直、ストレス社会と言われる国で暮らしている日本人の方が、よっぽど人間としての貧しさを感じました。

今後への意気込み

ガーナで私を支えてくれたスーパーバイザーの皆さん、仲良くしてくれた友達、その他スタッフの皆さん、そして私をガーナにまで行かせてくれた親にとてもとても感謝しきれない気持ちでいっぱいです。

本当にありがとうございました。

これからは、国際看護師を目指して今自分がやらなきゃいけない事に集中し、確実に一歩ずつ進んでいきたいなと思います。

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 ガーナで医療 島崎めぐみ

この体験談は、主観に基づいて綴られています。

その時の現地の需要や活動の進捗状況、参加時期、参加期間、天候などによって得られる経験が異なりますので、あらかじめご了承ください。

ご不明な点は、お気軽にお問い合わせください。