憧れだった医療の現場へ
トビタテ留学Japanという事業に応募する際に、国際ボランティア枠という⾼校⽣でも発展途上国でボランティアが出来るというプログラムがあるということを知り、応募させて頂きました。
また将来は医療関係の仕事に就きたいと考えていたので、医療プログラムにしました。
渡航前は、不安というよりもこれから始まる新しい世界、憧れだった医療の現場に参加出来るというワクワクでいっぱいだったと思います。
ネパールでの活動と生活
実際の活動内容は以下の通りです。
現地⼩学校でのアウトリーチ
- ⼿の洗い⽅
- 応急⼿当
- ⻭に悪いジャンクフードについてのクイズ
- ⻭の磨き⽅
現地の⾊んな病院を訪問→医師、看護師のシャドーイング
医学についての講義
- 循環器、消化器について
- ⼿術縫合のデモ
- 実際に解剖された臓器を⾒させて頂く など
現地 ⾼齢者施設、障がい者の⽅の保護を⾏っている施設の訪問
滞在していたホテルの環境は想像していたよりも良く、ご飯も美味しかったです。
しかし、全部で4つ程のホテルに滞在したのですが、ホテルによって環境がかなり異なっていて、冷房がない部屋もあれば温かいシャワーがでる部屋もあり、もう少し安定して⽣活出来る部屋でずっと過ごせればストレスも少なかったのかなも思います。
また洗濯は⾃分でやったのである程度は⼤丈夫でしたが、ネパールでは⾬季だったので、洗濯物が上⼿く乾かなかったのが⼤変でした。
私を変えたできごと
⼀番印象に残っているのは、現地の⼩児科病院のICUを訪問させて頂いたことです。
私はそこで、1⼈の⾚ちゃんに出会いました。
冷房もないICU室で泣いていた⾚ちゃんの脈拍は200を超え、とても苦しそうでした。
私は⾚ちゃんを直視出来ませんでした。
⽬の前の必死に⽣きようとする⼩さな命を救うことが出来ない⾃分の無⼒さに泣きそうになってしまったからです。
そしてその経験から、私は私がこの命を救う⼈になりたいと思うようになりました。
今現在、私をつき動かしているものは、この経験だと思います。
大変だったのは、⾃分の英語⼒の不⾜です。⼆度の海外研修の経験から⾃分の英語⼒に少々⾃信があった私は、英語に対して特に何も対策をせず留学に臨みました。
しかし、現地についてボランティアの⼦達の会話を聞いて腰を抜かしました。
全く聞き取れなかったからです。
私の場合、⽇本⼈はおろかアジアの⼦達もおらず欧⽶の⼦ばかりで、英語を喋れることが''当たり前''の世界だったのです。
会話が速すぎて聞き取れない、意⾒を話せない、質問も出来なくて、最初に着いた時は本当に⾟かったです。
しかし、1ヶ⽉間英語onlyで⽣活する中で少しずつ聞き取れるようにもなり、質問も出来るようになりました。
今回の経験で、今の時代は英語が話せる上で何が出来るかが求められる時代であるということを感じました。
この時代を⽣き抜いていく為にも⾃分のスキルをもっと磨いていこうというモチベーションにもなりました。
世界が広がった夏
私はこのプログラムから得たことは2つあります。
1つ⽬は、⼈のために働きたいという気持ちです。
私は今まで、医師になりたいといっても、正直医師になったかっこいい⾃分の姿のために努⼒してきました。
しかし、ネパールで発展途上にある病院にいるたくさんの患者さん、医師に出会うことで「この⼈たちの為に私がしなければならない」と思うようになりました。
初めて⼈のために何かをしたいと思った気持ちは、これから私が将来を決めていく中でとても⼤切なことだと思います。
2つ⽬は、世界は広いということです。
私は今まで⽇本の、⽥舎の⼩さな町で育ってきました。
学校で英語を喋れるのは"すごい"ということになる、当たり前のように医療が受けられる、そんなことがひっくり返されるような1ヶ⽉の初めての海外⽣活では、毎⽇が新しい経験ばかりでした。
ネパールで過ごした1ヶ⽉間は、私⾃⾝の世界が広がった夏でした。
今後の具体的な目標
ネパールでたくさんの医療現場を訪問させて頂いたことで、将来は発展途上国の医療に携わる仕事がしたいと思うようになった上、その経験をつたえるという点で、ジャーナリズムや国際協⼒という分野にも関わっていきていきたいと思いました。
そのために、現在は⾃分の学びたいことに1番あった⼤学に⾏けるように努⼒する上、将来世界で働けるような話す英語を英会話教室やチャットなどで⾝につけ、⾼校卒業までにネイティブ相⼿ででも話せるようにします。
また、帰国後に気づいた事なのですが、⽇本にはネパールや東南アジアに⽀援をしているNPOやNGO団体が沢⼭あることを知ったので、団体の講演会や団体に⼊ってみたりして国際協⼒についても勉強したいです。
また、⽇本の⾼校⽣とネパールを繋げる活動もしたいと考えており、募⾦活動なども出来たらと考えています。
今回のボランティア活動で、私は本当にたくさんのことを見て、たくさんの人に触れ、たくさん挫折もしました。
その中で感じたこと、得たことすべてが私の人生の原動力になる大切なものです。
ボランティア中は大変なことも沢山あり、何度も辛い気持ちもしましたが、それを乗り越えた自分に誇りを持ち、帰ってきた今、自分に出来ることを深く考え、行動していきます。
この度は本当にありがとうございました。
これから参加する高校生へ
このプログラムで、あなたは医学知識、ネパールの医療現状の他、現地の患者さん、医師との出会い、世界から集まった高校生ボランティアとの交流、発展途上国での生活など、毎日の活動から本当にたくさんの新鮮なことばかり経験できます。
最大限に楽しみつつ、活動中は「自分に何が出来るか」を考えながら頑張ってください。
この体験談は、主観に基づいて綴られています。
その時の現地の需要や活動の進捗状況、参加時期、参加期間、天候などによって得られる経験が異なりますので、あらかじめご了承ください。
ご不明な点は、お気軽にお問い合わせください。