最高の4週間
私は2017年の夏、プロジェクトアブロードの高校生スペシャル、チャイルドケア&地域奉仕活動に参加し、ネパールでボランティア活動をしてきました。
私がプロジェクトアブロードに出会ったのは、2016年の冬でした。
私はトビタテ留学JAPANで留学して、ボランティア活動をすることを決めていたのですが、どのエージェントで行くか全く決まっていませんでした。
その時、トビタテの活動報告会で同じ高校の先輩から、この「Projects Abroad」の紹介を受けました。
色んな国でボランティア活動が出来、また、世界各国の人たちと活動できるところにとても魅力を感じました。
そして「Projects Abroad」に応募することに決めました。
私がネパールに行こうと思ったのは、2015年にネパール大震災があり、未だに復興が遅れていると言うことを聞いたからです。
私自身、福島県出身で2011年に東日本大震災を経験しとても辛い思いをしました。
しかし、日本だけに限らず世界中の方からの支援があり、とても元気づけられました。
その中には、ネパールからの支援もありました。
なので、自分も今までしてもらった事をネパールの人たちにもしたいと思い、ネパールで活動することに決めました。
また、私は絵を描くことが好きなので、絵を通してネパールの人たちの心のケアが出来たら良いなと思いました。
到着初日の衝撃
飛行機の中ではワクワクの気持ちでいっぱいだったのですが、ネパールに着くと、道路では至る方向に乗り物がものすごいスピードで走り、道端には大量のゴミが落ち、いきなり女性が車に手を伸ばして何かを要求してきたりと、日本とはまるで違う世界に衝撃を受け、楽しみが一気に不安に変わりました。
また私はホテルが滞在先だったのですが、私ともう一人の日本人の子以外全員外国人で、英語しか聞こえませんでした。
更にトイレはちゃんと流れなかったり、トイレットペーパーが一瞬にしてなくなったり、手と体を洗う以外は配給されるボトルの水を使わなければいけないなど、今まで経験したことのないことばかりでした。
正直、1日目は帰りたくて仕方ありませんでした。
不安を抱えたままスタートした活動
不安でいっぱいのまま、次の日から活動が始まりました。
活動内容を全て英語で言われるので、どうしたら分からないことが何度もありました。
しかしこのままではダメだと思い、自分から分からない所はメンバーの子に聞いたり、もう一人の日本人の子と協力して何とか皆に追い付けるように頑張りました。
また、これから一緒に活動するメンバーの人たちと仲良くなりたかったので、自分から挨拶したり話しかけに行ったりしました。
そしたら向こうから話しかけてくれて、沢山可愛がってもらいました。
また「分からないことがあったら、何でも言ってね」といつでも助けてくれて、本当にいい人たちに出会ったなと、とても嬉しい気持ちになりました。
得意が強みになった経験
私は、Atlantic English Secondary School と Sunrise English Boarding School で、リノベーション活動と教育活動をしてきました。
リノベーション活動では、壁、ドア、窓のフレームのペイントをしました。
活動をする時は、音楽をかけながら皆で歌ってペイントしました。
とても楽しかったです。
下塗りを終えたら、次は壁に絵を描きました。
外で子どもたちがピンポンをして遊んでいたので、私はピンポンをしている男の子の絵を描いたり、世界中の人が手を繋いでいる絵を描きました。
すると、メンバーの皆がとても褒めてくれました。
また、子どもたちがとても気に入り、何度も絵を見に来て「あなたの絵、好きだよ」と言ってくれる子もいて、本当に嬉しかったです。
自分の好きな事で誰かに喜んでもらえるのは、こんなに嬉しくてありがたいことなのだなと思いました。
日本を伝える役割
教育活動では、Atlantic English Secondary School で日本語と折り紙を教えました。
子どもたちは皆折り紙が大好きで、折り紙が150枚ほどあったのですが、あっという間に無くなってしまって、もっとたくさん持ってくれば良かったなと後悔しました。
菖蒲やチューリップ、鶴、兜を折りました。
日本人の私よりも折り紙の折り方を知っている子がいて、これは日本人としてまずいなと思い、日本の文化をもって知らなくてはいけないなと思いました。
皆とても上手に折れていたし、出来た折り紙を頭に付けたり、他の子たちに自慢しに行ったりしていました。
子どもたちの笑顔は本当に可愛くて、逆に元気づけられました。
また日本語の授業では、子どもたちが熱心に話を聞いてくれて、日本語での挨拶を教えた次の日から、毎日日本語で挨拶をしてくれてとても嬉しかったです。
ネパールの子どもたちは、とても勉強熱心だなと思いました。
英語は話せて当然という感覚
Sunrise English Boarding School では、日本語を教えることが出来なかったので、英語オンリーの授業でした。
勿論、私は他のメンバーの子より英語が話せないので、逆にこっちが勉強になりました。
ネパールの公用語はネパール語なのですが、子どもたちの方が英語を話せるので、子どもたちとコミュニケーションをする時分からない表現があると、子どもたちにそれを考えさせてしまったのが本当に悔しかったです。
英語は使えて当たり前の世の中になり、英語のブラッシュアップが必要だと改めて知らされました。
授業で友達や家族についての英作文を書いたのですが、子どもたちは友達や家族の良い所を沢山書いたり、「I love everyone.」と書いたりしていて、ネパールの子どもたちは自分の周りの人をとても大切にしているのだなと、心が温かくなりました。
教育活動で大変だったのが、子どもたちを静かにさせること、同じことを違うクラスで何度も教えること、また子どもたちが気に入ってくれるような新しい授業内容を考えることです。
先生の仕事はこんなに大変だったのだと思いました。
今では、先生は私の一番尊敬するお仕事です。
毎日がかけがえのない学習だった
4週間の活動を通して、学びがない日など一日もありませんでした。
この活動に参加したおかげで、ボランティアをすることの大変さ、チームワークの大切さ、誰かに喜んでもらうことの嬉しさ、ネパールの魅力、日本の魅力、沢山の事を学ぶことが出来ました。
私の「まお」と言う名前が猫の鳴き声みたいだからか、子どもたちがとても気に入っていつも名前を呼んでくれたこと、手を引っ張って早く遊ぼうと言ってくれたこと、私の絵をとても気に入ってもらえたこと、子どもたちの笑顔を見ることが出来た事、嬉しいことが沢山ありました。
勿論、毎日英語の日々、日本との生活の違い、自分は何もできていないという絶望に押しつぶされ、皆の前で大号泣したというブルーな思い出もあります。
しかし、そんな私の傍に来て、声をかけてくれたり支えてくれた素晴らしい仲間がいて、そのブルーな思い出も今ではいい思い出です。
この経験を私の未来へ
今回のボランティア活動で学んだのは、「どんなに小さなことでも良いから、自分が出来ることを全力でやってみる」ということです。
また将来は、災害が起こった国内外の地域で、絵を通して人々の心のケアをするボランティア活動をしたいと言う目標を持つこともできました。
Projects Abroad に出会えて、そしてProjects Abroadに参加して本当に良かったです。
留学を支援してくれたトビタテ留学JAPAN、留学を快く許してくれた家族、私を応援してくれた友達、ネパールで出会った沢山の仲間たち、そしてこの一生忘れられない素晴らしい経験をさせてくれたProjects Abroad に感謝!!
ありがとうございます。
ボランティア活動をする時は、またProjects Abroadに参加したいと思います。
この体験談は、主観に基づいて綴られています。
その時の現地の需要や活動の進捗状況、参加時期、参加期間、天候などによって得られる経験が異なりますので、あらかじめご了承ください。
ご不明な点は、お気軽にお問い合わせください。