高校生活最後の自由な夏に海外へ
参加した理由は、自由に活動できる最後の機会である高校二年生の夏を有意義なものにしたかったからです。
私は高校一年生の夏前から課外活動を始め、様々なプログラムに参加してきました。
中でも、中高生にむけて学校外の学びの機会があることを広める活動に力を入れてきました。
そのため教育への関心が高まり、未だ発展途上の教育の現状を見たいと思いチャイルドケアを選択しました。
観光で以前カンボジア自体に入ったことはあったのですが、子どもたちや、現地の方と話す機会はありませんでした。
なので、活動や子どもたちや、現地の方と話すことにわくわくしながら渡航しました。
ボランティア留学という選択肢
プロジェクトアブロードを選んだ理由は2点あります。
語学留学などではなくボランティア留学であること、世界中から参加者が集まることです。
私は、語学留学は何かやりたいこととは違うと思いながら、プログラムを探していました。
その時に見つけたのがボランティア留学でした。
ボランティアを通してなら、自分が関心がある分野に実際に触れられると思いました。
そして日本の団体でないプロジェクトアブロードの参加者は多国籍です。
他にもボランティアの団体はありますが、こんなにも世界中から集まるのはプロジェクトアブロードだと思います。
実際に私が参加したときには、5ヶ国から集まっていました。
実際に私が一番仲良くなった子は、中国出身の子でした。
それぞれの国について説明することや話す機会も多かったので、日本についてある程度説明できるくらいに知って良かったと感じました。
特に自分がカンボジアに行く一週間前に大きな選挙があったので、政治がホットなトピックで英語で日本の政治の仕組みについて話すこともありました。
実際のボランティア活動
基本的に平日は学校にいました。
スケジュールとしては午前に子どもたちに授業をし、午後はPlacement Workでした。
子どもたちに教えるときはランダムに決められた3人グループで、私達はGrade6 、11~13歳の子たちのクラスで授業をしました。
教える学年は選ぶことができ、PreschoolからGrade6までと幅広いです。
はじめはどれくらい子供たちが英語が理解できるのか分からなかったので、どのレベルでも対応できるよう3タイプ用意してのぞみました。
ですが実際は生徒の中でレベルの差が大きく、これくらいといった明確なレベルがなかったのです。
また、話すことはできても、書くことができない子供が多かったです。
これらのことをふまえて簡単な自己紹介を言えるようにすることと実際にかけるようにすることを目標に取り組みました。
私達はもちろんクメール語がわからないので、Project Abroadの方に助けてもらい意思疎通を行いました。
授業は一日約二時間なのでずっと真面目に授業するわけではなく、絵を書いたり、鬼ごっこなどもしました。
最後の授業では、先生含めみんなの手形で木の絵を書いたり、スピーカーで流れた音楽に合わせて踊ったりして過ごしました。
午後のplacement workでは、焼却炉を作る作業に参加しました。
他にも、壁に絵を描く仕事や、教室の壁の塗替えをする仕事がありました。
すべての日程で同じものをやらないといけないわけではなく、気分によってかえることができます。
私もはじめは壁の塗替えをしましたが、向いていないと感じたので焼却炉のものに変更しました。
カンボジアの学校には、日本の学校と違って売店のようなものがあり、生徒たちは休み時間にそこでジュース、お菓子を買うのが主流です。
そのため、学校の裏にはお菓子のパッケージのプラスチックやストローなどが散乱していました。
この現状をなんとかするべく、焼却炉を作ろうとのことでした。
焼却炉の仕事内容としては土とセメント材を混ぜてセメントを作ったり、レンガをつみたてたり、と結構力仕事でした。
活動を終えホテルに帰ると、すぐにシャワーを浴び、服を一式着替えるほど汗をかきました。
その一日に二日分の服を着たので、洗濯が間に合わず服を何枚か買い足しました。
女性だと、夕食とかに着ていく用の楽なワンピースなどを持っていくと活躍すると思います。
一方で、カンボジアの内戦の歴史に向き合う日や、カンボジアの宮殿を訪れる日もありました。
内戦について学んだ日は、実際に虐殺・拷問されていた場所に行き、音声ガイドで学んだり、記念碑に行ったりと、今のカンボジアからは想像ができない歴史に考えさせられました。
普段は笑顔が印象に残るカンボジアの方たちとのギャップに驚いたことが印象的です。
カンボジアでの共同生活
ホテルでの過ごし方は、本当に人によります。
私は夜ご飯を食べ、ホテルに戻った後、Project Abroadの方にコンビニに連れて行ってもらい、ジュース、お菓子を買っていました。
ほとんどの平日は、買ったものを飲み食べながらロビーに夜遅くまでいました。
私が教えていたのがGrade6だったというのもあり、夜にも追加で授業の流れを考えていたのですが、実際はみんなで楽しく話す時間が8割だったと思います。
夜ロビーに残っているメンバーの中にギターを弾く子がいたので、歌ったり、踊ったり、カードゲームをしたり、恋バナしたり、時折明日の授業について考えたりと、楽しい時間でした。
その時間で仲良くなったメンバーも多いです。
実際に渡航中に撮った写真を見返していたら、1,500枚以上ありました。
二週間でこの量には流石にびっくりしました。
二週間と考えると、仲良くなるには短い時間と思えるかもしれないですが、ほぼ24時間親がいない中で生活するので、すごく仲良くなりました。
私は留学中に誕生日があったのですが、仲良くなった子に0:00に祝ってもらって、朝にはケーキ、学校では子どもたちがお祝いしてくれました。
0:00に対面で祝ってもらえるのは、みんなで生活している環境ならではだと感じました。
一番印象に残っている誕生日です。
カンボジアでの夏で得たこと
今回の旅での収穫は大切な繋がり、将来のビジョンだと思います。
世界に友達ができたのはすごいかけがえのないことで、参加してよかったことの一つです。
同じプログラムに参加した仲間を指しているのではなく、カンボジアで教えた子どもたちなどもです。
未だにインスタグラムで繋がっていますし、写真などを見返していると楽しく刺激的な日々を思い出します。
このつながりから得た経験は、将来にポジティブな影響を与えてくれたと思います。
将来何をしたいのかぼんやりしていたのが、参加することで明確になりました。
まだ断言できるほどではないけれど、偏見と教育について学んでいきたいと思っています。
今まで活動していて、ぼんやりと学びたいことのイメージは合ったものの、明確に考えられませんでした。
まだまだ考えきれていないと思いますが、この経験を通して、ようやく将来について考えるスタート地点に立てた気がします。
これから参加する高校生へ
ボランティアをするために海外に渡航をすることは、日本ではあまり一般的ではないので、ハードルが高いかもしれません。
ですが、飛び込んでも後悔しないと言い切れます。
子どもたちに教えてあげる立場なのは確かですが、子どもたちから学ぶ子も多く、最終日の子どもたちがありがとうと笑顔で行ってくれた光景は忘れないと思います。
迷っている人も是非参加して実感してください!
この体験談は、主観に基づいて綴られています。
その時の現地の需要や活動の進捗状況、参加時期、参加期間、天候などによって得られる経験が異なりますので、あらかじめご了承ください。
ご不明な点は、お気軽にお問い合わせください。