アフリカ ✖ 大自然 ✖ 野生動物
私は以前からアフリカに行って、大自然を体で感じ、野生動物を間近で見てみたいと思っていました。
また、普段日本で送っている生活とは全く異なる環境に置いて、日本とは違った文化に触れてみたいと考え、海外に行きたいと思うようになりました。
私は自然で溢れた場所や動物が好きであったため、将来環境保護活動に関わる仕事をしたいと考えていました。
そこで、実際に環境保護活動ができるプログラムがないか調べたところ、このProjects Abroadを見つけ、私にぴったりだと思い応募しました。
渡航のための準備をしているときは、どんな世界が広がっているのかと胸が弾む思いで環境保護に関する知識を多く身につけようと意気に燃えていました。
しかし、いざ日本を離れるとなると怖気づいてしまい、少し自信がなくなりましたが、スタッフと対面すると不安な気持ちは吹き飛びました。
多様な角度からの環境保護活動
午前、午後で仕事内容が異なり、グループごとに徒歩や車で移動し、作業場に向かいました。
現地では様々な活動をしましたが、具体的には植林活動やキリンの観察、道路整備や繁殖しすぎた植物の除去、動物の水飲み場の建設などがあります。
植林活動では、土を耕し、集め、小さな袋に詰め、その中に幼樹を挿し、木を成長させます。そのようにして成長した木を木の生えていない場所に持ち込み、皆で植えました。
道路整備は、土を持ち出して車が通るには困難な場所をなるべく平らにして、移動を楽にするためのものでした。
植物の除去は、日本ではあまり見かけないおそらく外来種のもので、固有種の繁殖を妨げないために鎌などで刈りました。
水飲み場の建設は、元々あったコンクリート部分の整備を行いました。これらの活動はどれも力仕事で、体力と根気がいるものでした。そのため、グループで助け合いながら活動を進めていきました。
他の活動として、現地の子どもたちが暮らす場所に行き、交流しました。
ケニアでの出会いと生活
ケニアに着いた初日は、ゲストハウスで一泊しました。
世界各地から来た方々とスワヒリ語についてや各自の仕事について、ケニアへの渡航目的など様々な話をしました。
翌日、二週間ほど泊まる国立公園内の寮のような場所に移動し、ルームメイトたちに会いました。
ほとんどの人が同世代で、アメリカ、イギリス、フランス、ドイツ、中国など今まで関わったことのなかった国の人たちでいっぱいでした。
彼らは皆フレンドリーで、世間話をしたり、自国の文化や音楽など多くを話し、非常に刺激を受けました。
朝はある程度決まった時間に起き、準備が出来たものから朝食を食べました。
食事は毎食ケニア人スタッフが作ってくださり、パンやパスタ、豆類などがメインでした。日本ではあまり食べたことのない味付けのものもありましたが、どれもおいしく、その方が作って下さったミートソーススパゲティの味は忘れられません。
洗濯は、汚れたら各自で手洗いをしていました。
シャワーやトイレは完備されていました。
大自然に生きるキリンたち
一番印象に残っている出来事は、移動車に乗っている時に今までに見たことのない数のキリンに遭遇したことです。
日本にいるキリンの大半は動物園で数頭が柵の中に入っていますが、ケニアで見たキリンは野生のキリンなのでのびのびとしており、くつろぐものや葉を食べるものなど様々いました。
そのようなキリンを一度にたくさん見たとき、改めてケニアに来ていることを実感し、興奮しました。
そして、キリンによって模様が違い、個性があることを教えてもらったことが非常に印象的です。
伝えることの大切さ
大変だったことは、何よりも言葉です。
ケニア人をはじめ、プログラムの参加者は皆英語を話していましたが、私は英語が堪能ではなく、自分の考えを伝えられなかったり、プログラム参加者の話す内容が分からず話に入れなかったことが多々ありました。
滞在先でも英語の勉強はしていましたが、やはり事前にもう少し英語が話せるようになっていれば、と少し後悔しています。
プログラムの面では力仕事が多かったため、体力的に大変な時もあり、夜は疲れて早く寝てしまう日もありましたが、どれもやりがいがあるものばかりで充実していました。
勇気の先に待っていたもの
私はこのプログラムを通して、挑戦する勇気や自信がつきました。
勇気をもってこのプログラムに参加し、活動し、異なる文化の方々と交流し、挑戦の連続でした。
その結果、今までに見たことのない世界を見ることができ、そして自分でやり遂げたという自信も生まれ、精神面で成長できたと思います。
そして、このプログラムで植えた木が育って生態系を作ることや、私たちのした活動でそこに暮らす動植物の環境が変わると考えると、達成感だけでなく、自分の行動の責任の重さを感じさせられました。
一つの行動に対する結果が、目に見える形で残るということを実感させられた機会になりました。
環境保護に対する考え方
このプログラムに参加するまでは、環境保護とは木を植え、絶滅危惧種を保護するといったような活動のみをさすものだと考えていました。
しかし実際活動を体験してみて、環境保護というものは枠にとらわれない、自由なものだということを学びました。
野生動物、植物、そしてその土地に暮らす人々のことをも想っての環境保護なのだと思います。
そして、環境保護は小さな行動からできる活動であるといった一面があることに気が付きました。
私たちがニュースで森林破壊や異常気象、地球温暖化の現状を知ることで、これらを止め、生物にとって共通の財産である自然を守るために何をすべきか、今自分にできることは何かを考え、実行することはできます。
そうした考えは地球を思い、環境を守るという環境保護の考えに通じるところがあると思います。
私はそれらを実行し、かつ森や生物のことを学び、知識をつけることで、より直接的なアプローチができるようになってから再びケニアに戻ってきたいです。
かけがえのないケニアと人々
ケニアでは映画で見たサバンナの景色が目の前にあって、シマウマ、キリン、サル、バイソンなど今まで見たことのない数や種類の動物を見ることができ、毎日が新鮮でした。
町ではトウモロコシがいたる所で売られており、皆が食べていたのが印象的で、日本とは違った雰囲気の店が多く街を歩くだけでも楽しかったです。
そして、ケニアの人々はとても暖かい人が多く、笑顔で手を振ってくれる子どもたちがたくさんいたり、英語があまり話せない私にたくさん話しかけてくださるスタッフや、踊りが好きで、笑わせてくださるスタッフがいて支えになりました。
これらの貴重な経験をする機会を与えてくれた親やスタッフたちに感謝し、この濃い二週間のことを忘れずに生きていきたいです。
これから参加する高校生へ
アフリカに行ったら世界が変わるといった言葉を聞きますが、本当に価値観は変わると思います。
この活動で自分が関わった経験は絶対にプラスになると思いますし、ケニアのことや動物や植物のことがもっと好きになり、もっと知りたくなると思うので、ぜひ参加してみてください。
この体験談は、主観に基づいて綴られています。
その時の現地の需要や活動の進捗状況、参加時期、参加期間、天候などによって得られる経験が異なりますので、あらかじめご了承ください。
ご不明な点は、お気軽にお問い合わせください。