ずっと世界の問題に関心があった
私は、中学生のころから、世界の貧困問題や衛生問題に興味を持っていました。
その中でも、アフリカの子どもたちの生活環境に強く興味を持っていました。
いろいろ調べていく中で私たちの中学では、エコキャップ運動を行うことになりました。
エコキャップ運動とは、ペットボトルキャップを集め、業者に送ることでポリオという病気の予防ワクチンに変えることができる運動のことです。
このことがきっかけで、私は世界の貧困や衛生に興味を持つことになったのです。
高校生になった今、アクションを
高校生になり、高校生のうちに心の中で考えるのではなく、実際にアクションに起こしたいと思い、海外ボランティアをインターネットで探し始めました。
【夏休み 海外 ボランティア】と検索すると、思いのほか複数ヒットしました。
それでも一番国に数が多く、内容も私にぴったりだったのがProjects Abroadでした。
見つけたときは、すぐに資料請求をし、説明会に行くことにしました。
両親も納得してくれました。そのときは本当に嬉しかったです。自分がずっとやりたいと思っていたことをようやくできると思ったからです。
国とプログラムを選ぶにあたり、両親からアフリカはまた今度といわれていたので、私は世界で最も貧しい国の一つでもあるネパールに行くことにしました。
医療のプログラムもありましたが、私は自分がやりたかったチャイルドケアに参加することにしました。
準備期間は、手厚いサポートがありとても心強かったです。
夢のような現地でのボランティア経験
現地に入ると、空港での出迎えもあり、安心してホテルに行くことができました。
活動開始は月曜日からでした。
初日は学校の教室や壁を白で下地を塗り、2日目、3日目は黄色や茶色で上塗りをしました。
4日目からは、いくつかのグループに分かれ各教室の壁に年齢にあった絵を描いていきました。
週末は、カトマンズから200キロほど離れたポカラという町に小旅行に行きました。
つり橋を渡ったり、日本人が作ったお寺に行ったり、カトマンズとは異なる空気を吸うことができました。
2週目の月曜日にカトマンズに戻り、火曜日からのチャイルドケアで何をするか、数種類もの計画を練りました。
自分たちが自国から持参したゲームや遊び、クイズなどを工夫して、小さい子どもでもできるようにしました。
私たちのグループは、イギリス・ベルギー・日本とそれぞれが別の国から来ていたので、国別クイズやオランダ語や日本語の授業を英語ですることもできました。
子どもたちとのアクティビティで一番嬉しかったのは、折り紙です。
飛行機を折った後、翼の部分にカタカナでそれぞれの名前を書いてあげたとき、そろってみんなが「ありがとう、カホ」 と言ってくれました。
一方で、衝撃的なこともありました。
2歳半から4歳のクラスに行ったとき、先生がホワイトボード消しで子どもたちをぶっていたり、おもいっきりビンタしているのを見たときはショックを受けましたが、それがネパールのしつけ方だとわかり納得することができました。
現地の子どもたちは、最も貧しい国とは思えないほど制服もきちんとしており、さらに驚いたことに、英語の授業では11歳のクラスの生徒が中学3年レベルの英語の授業を受けていました。教育水準がとても高いことを感じました。
ネパールの人々
ネパール人の人柄ですが、本当に心優しく、またお店の人や町の人はのんびりした雰囲気でした。
心優しい人だなと感じたエピソードがあります。
それは、ネパールに行くために乗り継ぎのバンコクで早朝に椅子に座って搭乗を待っていたところ、反対側に座っていたネパール人の男性が「これ、おすそ分け」と言ってチョコレートを3つくれました。
その方とは飛行機の座席も近く、降りるときに荷物を上から取るのに手こずっていると、手伝ってくれました。
別の方も、飛行機の中で「このブランケットあげる」と言ってくれました。
このように、ネパール人は本当に心優しく笑顔の絶えない方ばかりでした。
ネパール生活でのあれこれ
滞在先のホテルは、2週間を問題なく過ごせる比較的快適なホテルでした。
水道水は歯磨きの時に口に含むのもやめたほうが良いと言われ驚きましたが、毎日1.5Lほどのペットボトルを使う分くれるので(1日1人3本くらい)、お水で困ることはあまりありませんでした。
空気はかなり砂っぽく、1日活動して部屋に戻ってシャワーを浴びると少し水が灰色になったりしました。また、車での移動中にマスクをしているとマスクが茶色くなったりしました。
食べ物は、個人的に美味しかったです。
でも、お腹を下す日が何日もありました。だけど、それはネパールの食文化でもあるカレーの味付けによるものと思われ、慣れるとおさまりました。
全体的に見ても、ネパールでの生活は、私にとって満足なもので過ごしやすかったです。
世界中からの仲間はボランティア目的の子がほとんどで、夜部屋に集まって自分の意見を共有したりできる最高の仲間でした。
この仲間、友達を大切にして、これからもボランティアなどをするために集まろうと約束したほどでした。
これからも途上国のために
今回のプログラムを通して、ネパールと日本とのつながりや、世界で最も貧しい国の1つと言われる国の現状を知ることができました。
交通問題は1番に改善する必要がある問題だと思いました。道路整備や信号の設置は、ネパールに必要なことだと感じました。
雨季だったこともありますが、洪水や橋の崩落を目の当たりにしたり、衝撃的なことも多々ありましたが、この経験は私を精神的に強くしてくれました。
また教育水準は私が見た中では先進国とあまり変わらない、もしくは英語の学習は日本を上まっているのではないかと思いました。
将来私は国際協力、世界の発展に貢献できるようなことをしたいと思っています。
そのために、これからはネパールだけでなく、ほかのアジア圏の国やアフリカなどにも脚をのばしていきたいと思いました。
今回のネパールは、私の将来の第1歩、土台になる貴重な体験になりました。
この体験談は、主観に基づいて綴られています。
その時の現地の需要や活動の進捗状況、参加時期、参加期間、天候などによって得られる経験が異なりますので、あらかじめご了承ください。
ご不明な点は、お気軽にお問い合わせください。