ケニアまでの軌跡
私は幼少期にアメリカとインドに住んでいた経験から、アメリカやインドより途上国とされているアフリカはどういう国で、文化や価値観などが異なるのだろうと興味を持っていました。
その興味+卒業旅行で長い期間がとれること+友人も興味があったことからアフリカの中でも多くの体験をできるケニアを選択しました。
そのため、ケニアで体験できることは全て体験したい!と思い、医療のインターンを2週間、教育のボランティアを1週間、チャイルドケアのボランティアを1週間、環境保護のボランティアを1週間、合計5週間の滞在で活動をすることを決めました。
医療の良さと問題点
私は将来内科医を考えているため、Nanyuki Teaching & Referral Hospitalにて一般内科の回診と外来を中心に見させていただきました。
この病院では安価が特徴のPublic Hospitalのため、患者さんの多くは基本的に所得が高くない人が受診または入院していました。
日本なら行うであろう検査や治療、そして対策なども行うことができず、問診や身体診察をメインとして行っている様子がとても印象的でした。
その一方で、医療者が忙しいときには患者さん同士が励まし合って助け合っていたこと、時間ができたときに訪れた医療者に自分以外の患者さんのこともしっかり伝えていたことなど人間同士の絆がとても深いことを知りました。
また、医療者も忙殺されず、雰囲気もよく、異国からきた私のことも快く受け入れてくれました。
日本との教育の違い
国を根本から理解するためには教育体制を理解することは避けられないと考え、教育のボランティアとチャイルドケアのボランティアに参加しました。
教育では自分自身が授業を持って生徒に教える活動を行い、チャイルドケアでは先生のアシスタントとして活動を行なっていきました。
どの生徒たちも積極的に発言していたことや学校では英語を話すことが必須であることがとても印象的でした。
また、STEM教育もなされており、日本よりも1つの領域に特化できる人材にできる教育体制になっていることを学びました。
サバンナでの学び
1度はサファリの大自然の中で住んでみたい!といった思いから環境保護の活動にも参加してみました。
ライオン、キリン、ペリカンなどの動物の観察、サボテン除去、フットパトロール、釜戸作りなど日本にいたら絶対できないようなことを体験できました。
思った以上に体力仕事ではありましたが、一生懸命に生きながらも楽しくのびのびと暮らしている動物を守るためには人間と同様に大変な労力を要することを学びました。
ナニュキとナクルでの生活の違い
ナニュキではホストファミリーの元で過ごしていました。
治安もよく、私が歩くだけで現地の人はとても親切に明るく手を振って挨拶してくれました。
食事も健康的で食あたりになることはありませんでした。
現地のスタッフの方々がケニアでの思い出をたくさん作るためのイベントを考え、困った場合にはサポートや相談にも乗ってくれるなどとても満足のいく生活ができました。
ナクルではサファリ内での寮に住みます。
たまにネズミや蜘蛛などが出現はしますが、現地のスタッフの人が対応していただけますし、大自然の中で住む経験を得ることが何よりも大きです。
食事や対応などもナニュキとほぼ同じでした。
将来に通じるもの
今回のインターンとボランティアで得たものは非常に多く、貴重かつ日本では得られないものでした。
まずは現地の人との交流そして価値観を知れたことです。
これは実際に行って話し体感することでより深く鮮明に理解できました。
そして、日本とは異なる医療、教育、環境があることでその国の文化や特徴も学べました。
私は日本だけでなく先進国だけでなく途上国も含めた海外の患者さんにも貢献したいと考えています。
一見かけ離れた領域であった教育と環境のプログラムからも患者さんがどう考え、どう向きっていくのか?など医療だけに励んでいては学習することができないことを再度学ぶことができました。
今回の経験をもとに多くの国で苦しんでいる患者さんに手を差し伸べられる医者になる1ステップになったと思います。
そして、ケニアの人々からは「人とのつながりを大切に」「物事を重く捉えすぎず前向きに生きていく」「最低限の生活で楽しく暮らす」ことを学びました。
ぜひみなさんも一度は足を運んでこの経験を感じてください!
Hakuna Matata!!!
この体験談は、主観に基づいて綴られています。
その時の現地の需要や活動の進捗状況、参加時期、参加期間、天候などによって得られる経験が異なりますので、あらかじめご了承ください。
ご不明な点は、お気軽にお問い合わせください。