小さいころからの憧れ
私は小さいころから自然や動物が大好きで、アフリカという土地に漠然とした憧れを抱いていました。
しかしせっかくアフリカに行くのならただの観光ではなく、現地により深く関われる方法が良いと思っていました。
大学一年生の夏休みにアメリカでボランティアをしたこともあって、今年の夏もどこかでボランティアがしたいと思いインターネットで探したところ、Projects Abroadに出会いました。
他にはない魅力的な内容を見て、まさに「これだ!」と思い、参加しました。
ケニアの環境保護のプログラム以外にも、乗馬セラピーやドッグシェルターなど、私にとって魅力的なプログラムがたくさんあって、目移りしてしまうほどでしたが、現地での使用言語や移動距離を考えた結果、このプログラムに決めました。
幅広い環境保護活動
現地での一日の活動は、午前と午後に分かれていて、基本的にそれぞれ4時間、3時間行いました。
活動は、キリンをはじめとしてライオンやサル、水鳥などの野生動物観察・調査、現地のレンジャーたちと罠の撤去、地元の人々の家を訪問してかまど作り、湖の周りのごみ拾いなど、幅広い内容でした。
環境保護というプログラムでありつつ、地元の人々と交流できたことはとても良かったです。
英語が話せなくても活動に参加することはできますが、地元の人々や保護区で働いているレンジャーたちと直接話せるのは貴重な機会なので、彼らと直接コミュニケーションが取れた方が得られる知識も経験も多いです。
週末は、ナイロビの博物館や動物孤児院を訪れたり、保護区から1時間ほど離れたNakuruという町にお土産を買いに行ったり、キャンプでおしゃべりしたりと、充実した時間を過ごせました。
どこへ行くにも現地のスタッフの方が一緒に来てくれたり、到着先での運転手を手配してくれたりしたので、安心しました。
シンプルでワイルドな生活が魅力
ボランティアが滞在するキャンプは、とても快適でした。
すべてがあるというわけではありませんが、必要なものは揃っていて、何よりスタッフたちはとても明るく気さくに話しかけてくれました。
シェフが作る料理も美味しくて、キッチンに行って手伝ったり、レシピを教えてもらったりしました。
何度かお湯が使えず水シャワーを浴びたり、電気が使えなくてヘッドライトで夜ご飯を食べたりということがありましたが、アクシデントも笑って対処できたし、どれもスタッフの方がすぐに直してくれました。
ボランティアは入れ替わりが激しいので、いろいろな人に出会えるというのもメリットだと思います。
自由時間にはカードゲームをしたり、言葉を教えあったり、夜は星を見ながらキャンプファイヤーをしたりしました。
庭が広く色々な花が咲いていて鳥も鳴いているので、庭でぼーっと日向ぼっこするだけでも楽しかったです。
キャンプの外に歩いていくと、すぐそこにシマウマやキリンがいてサバンナを実感する毎日でした。
考えるきっかけをもらった
私にとってアフリカは未知の世界で、怖いという漠然としたイメージを抱いていたように思います。
しかし、実際に足を運んで現地の人たちの生活を目の当たりにして、首都ナイロビは思っていたより大都市だし、人はフレンドリーすぎるくらいフレンドリーで、持っていたイメージが覆りました。
実際に自分の目で見て確かめられて、本当によかったと思います。
私がこの3週間を通して得た一番大きなことは、様々なことを考えるきっかけをもらったことです。
渡航前、アフリカの人々の生活は貧しいんじゃないかと、勝手に想像していたのかもしれません。
しかし、自然に囲まれて活き活きと暮らしている人たちを見て、生活が豊かであることはどういうことなのか考えさせられました。
日本の方が物質的な豊かさはあるかもしれませんが、時間の流れがゆっくりしていて人とのつながりを大切にしている生活と日本の生活、全く違う暮らしの豊かさを比べて測ることはできないと思います。
そういう意味でも、本当の国際協力がどうあるべきなのか考えたいと思いました。
また、キリンの個体確認の活動をしている時、保護区内にある電線に感電して死んでいるキリンを見つけ、動物と人間が共生する難しさと解決すべき課題が見つかりました。
これらを感じられたことで、この残りの2年間の大学で自分が何を学びたいのかがはっきりと分かり、大きく次につながると思います。
サバンナの景色は私がずっと夢見てきたもので、3週間毎日眺めても飽きることはありませんでした。
日本に帰ってきた今、あの広大な自然と現地のスタッフたちがとても恋しいです。
素晴らしい経験をありがとうございました。
この体験談は、主観に基づいて綴られています。
その時の現地の需要や活動の進捗状況、参加時期、参加期間、天候などによって得られる経験が異なりますので、あらかじめご了承ください。
ご不明な点は、お気軽にお問い合わせください。