座学ではなく実体験から学びたい

私は幼いころから留学に憧れていて、高校生のうちに何か海外経験をしたいと思っていました。

そこでトビタテ留学JAPANという奨学金制度を知り、チャレンジしてみることに。

自分は海外に行って何をしたいのか考えていくうちに、海外の学校に通って座って勉強するよりも、知らないことを座学ではなく実体験から学びたいと思うようになりました。

そして私は中学校の頃から教育に興味があり、外国の子供たちはどんな教育を受けているのか知りたかったので、学校でボランティア出来たらいいなと思っていました。

2つのプログラム参加を決めた理由

インターネットでボランティア団体を探してみると、プロジェクトアブロードはすぐに見つかりました。

初めての海外だったので、手厚いサポートとトビタテで多く使われているということが参加の決めてでした。

すぐにチャイルドケア&地域奉仕活動にすることは決めましたが、「高校生スペシャル」と「通年プログラム」のどちらにするかは悩みました。どちらもそれぞれ魅力があるからです。

また、高校をなるべく休まないように、長期休みに行こうと思いましたが、2、3週間では短すぎてもったいないとも思いました。

そこでよくばりな私は、夏休みに2週間の高校生スペシャル、冬休みに3週間通年プログラムのチャイルドケアに参加することにしたのです!

国についても悩みましたが、私は高校で山岳部に入っているのでヒマラヤが見れたらいいなという安易な気持ちで、ネパールに行くことを決めました。

調べていくと、ほんの少し前までは意識もしていなかった異国にどんどん興味がわいて、わくわくしてきました。

ネパールはアジア最貧ともいわれ、教育格差があり学校に行けない子供たちもたくさんいるということも知り、そのことについてももっと知りたいと思いました。

いざ、ネパールへ

この2週間はたまたま、年1回のエスコートフライト(日本人スタッフがプログラムを引率するサポート)の期間に当たるっていて、空港に行くとびっくり、たくさんの高校生がいました。たぶん20人くらいはいたと思います。

羽田ータイーネパールという旅程だったのですが、その間に全国各地から集まった高校生のボランティアのみんなと仲良くなることが出来ました。

初めてで心配だった飛行機の乗り継ぎや搭乗手続きなども、みんな一緒で安心して進めることが出来ました。

ネパールに着くと、バンで移動します。移動は基本的にこのバンで、いつもほとんど日本人が固まって乗っていました。

ホテルでも、ほぼ日本人同士でルームシェア。

ボランティアは、半分が日本人でもう半分が各国から来た外国人という感じでした。そのため、どうしても日本人同士で固まってしまい、なかなか外国人と交流できなくて悩みました。

ですが、最初の日にホテルのロビーで外国人が集まって話している輪に勇気を出して入ってみると、自己紹介が始まり、自分の名前をいろんな人に覚えてもらえました。

名前を武器に外国人の輪へ

「花」という名前が覚えやすいというのもあるのかもしれませんが(笑)、たくさんの日本人の中でも、ことあるごとに「Hana~!」と呼んで話してもらえたので、すごく楽しかったです。

2週間で外国人とあまりコミュニケーションが取れていない日本人の子も多くいたと感じたので、自分から積極的に、勇気をもって話しかけてみることは本当に大事だなと思います。

高校生スペシャルでは、外国人もみんな高校生です。

いろいろな国の同世代の人たちと交流できることが魅力だと思うので、日本人だけで固まってしまうことはすごくもったいないなあと思いました。

夏~2週間 高校生スペシャル

平日は学校で、最初の週は壁のペンキ塗りをしました。

自分たちで壁に描く絵を考えて、私たちのクラスのテーマは「食育」になり、五大栄養素やネパールの伝統食の絵などを描きました。

また、外国人と混ざってグループを作り、1つのグループで1クラスを受け持って英語や折り紙を教えたり、いろいろなゲームをして体を動かしたりしました。

このように、ボランティア同士で話し合ってアイデアを出し合う機会が多くあり、とてもよい経験になりました。

学校が終わった後や週末は、いろいろな観光地に連れて行ってもらいました。

有名なお寺や、湖のあるポカラという町に行きました。

ガイドがつき、歴史や宗教についてたくさんのことを教えてもらいました。

ホテルでの食事はビュッフェ形式で外国人の口に合わせたメニューが多いのですが、レストランでネパールの踊りを見ながら伝統料理を食べたり、モモというネパール風の餃子作り体験をすることもできます。

2週間の滞在の中でお楽しみも盛りだくさんで、ネパールについてたくさんのことを知ることができました。

また、常に団体行動で安心・安全です。

今、夏の経験を振り返って

夏の2週間は初めての海外で出発前は不安でいっぱいだったのですが、プロジェクトアブロードの手厚いサポートのおかげで安全に、快適に過ごすことができました。

ただ、外国人とたくさん交流したかった私にとっては少し物足りないと思うことも。

想像以上に日本人が多く、エスコートフライトでスタッフの方も常に一緒だったので、英語をほとんど使わなくても生活できるという状況でした。

自分次第で日本人の輪から抜け出して外国人の輪に入ることもできるし、それが肝心だと思います。

ですが、外国人とたくさん交流したい、自分の力を試したい、伸ばしたいという方は、あえてエスコートフライトと被らない国や期間を選んでみることもおすすめです。

でも、ここで出会った日本人のみんなとの出会いも、特別なものです!

全国各地からネパールという国に集まった高校生の友達はみんな個性的で、たくさんの人と仲良くなることができました。本当に特別な夏になりました。

いざ、二度目のネパールへ

冬は、プロジェクトアブロードに航空券の手配をお任せせず、羽田―北京―成都―カトマンズという乗り継ぎの航空券を自己手配しました。

しかし、北京から成都の便が欠航になってしまい、カトマンズ行きの便にも乗れなくなってしまったのです。

今回は全部一人でなんとかしなくてはならなかったのでとても大変でしたが、すごくいい経験になりました。

予定の一日遅れで無事ネパールに着いてからは、夏に過ごしたホテルで一泊し、馴染みのある現地スタッフに温かく迎えてもらいました。

ホストファミリーとの生活

翌日はオリエンテーションを受けてボランティアする学校へあいさつし、ホームステイ先へ。

ホストファミリーはとても親切で、私と年齢の近い二人姉妹と毎晩おしゃべりをしたり一緒に勉強をしたりしてとても仲良くなりました。

大きなお家で、1週間目には私の他に5人もボランティアが滞在していましたが、部屋の階が違ったため顔を合わせるのは食事のときくらいでした。

夕食は毎晩ネパールの国民食、ダルバート・タルカリ。プギョ(お腹いっぱい)というまで何度もおかわりをすすめてくれます。

具材は少しずつ変わりますが、毎日毎日同じメニュー。

朝ごはんはパンなどを出してくれていたのですが、最後の週はボランティアが私一人だけになったため家族と同じように、朝もダルバートを食べました!

しかも手で!

私はこのダルバートが大好きになったので毎日飽きずに食べられました。

そしてなにより、日本とは違うこの食文化がすごく面白いと思いました。

食文化に限らず、夏のホテル滞在よりもずっと濃いネパール文化を体験できて、毎日とても楽しかったです。

私の滞在した12月から1月は、日中は晴れて日本より暖かいのですが、朝晩は暖房などなくとても寒いです。

寝袋を持って行ってよかったと思いました(ベッドの中にさらに寝袋をいれて寝ていました!)。

シャワーはだいたいお湯が出ますが、階によっても違ったらしく、ほかのボランティアはお湯が出なかったと言っていました。

停電もよくあるし洗濯は冷たい水で手洗い。

日本の暮らしの便利さを感じましたが、ネパールでの暮らしはとてもゆっくり時間が流れていて、みんなでおしゃべりしながらお茶を飲んだり、そんな時間がすごく好きになりました。

冬~3週間 通年プログラム

私の通った学校では、3歳くらいの小さな子から高校生くらいの子までが一つの校舎で学んでいました。

3週間の間で様々な年齢のクラスに行き、先生の手伝いをしたり、日本語や日本の文化を教えたり、テスト期間はテスト監督をしたりしました。

小学校に入る前の小さな子たちも英語や算数を勉強するし、テストも受けます。

教育方法や学校の環境など、日本と大きく違うことがたくさんありました。

先生たちとも仲良くなり、たくさんお話することができました。

先生がいないクラスを任せられることもありました。子供たちは元気いっぱい、大興奮で、クラスをまとめるのはすごく難しかったです。でもゲームを考えて日本語を教えて、子供たちも喜んでくれたのでうれしかったです。

大変なこともあったけれど、毎日自分なりに工夫して子供たちとたくさんコミュニケーションができ、とてもよい経験になりました。

どの子も本当に個性豊かでかわいくて、たくさん元気をもらいました!

週末は家族と出かけたり、ほかのプログラムのボランティアと町に出たり、1人で少し遠くまで観光しに行ったりしました。

どれもすごく良い思い出になりましたが、特に心に残っているのは、1人で行ったナガルコットという場所です。

バスを何度も乗り換えて、自分で予約したホテルに泊まり、朝にはヒマラヤ山脈から昇る日の出を見て、そこから10kmほど歩いて有名なお寺に行きました。

自分ひとりで行動するのはドキドキするけれど、いい出会いがたくさんあり、忘れられない大切な思い出になりました。

この3週間で、ネパールの景色や人や食べ物が、もっと大好きになりました。

ネパールでクリスマスやお正月も過ごし、たくさんの日本との違いを見つけることができました。

また、これまでの自分にとってはすごく大きなチャレンジもたくさんして、ちょっと心が成長したんじゃないかなと思います。

夏の経験も大きく役立ち、さらに充実した日々を過ごすことができました。

二度の経験を振り返って

私は同じ国で、違う季節、違うプログラムに参加することにして本当に良かったなと思っています。

夏に帰国してからも、次の活動までに反省をいかして準備したり勉強したりして、より濃い内容で自分のやりたいことができました。

現地でも、2回目の滞在では前回とはまた違った視点でものごとを見たり考えたりできてよかったです。

私ははじめ教育に興味がありましたが、2回の滞在で視野が広がり、学校だけでなくホームステイや週末の旅行を通じて環境問題や人々の文化、暮らしについてもさらに興味がわいたので、これから勉強を続けて自分の進路を考えていきたいと思いました。

また、自分一人でいろいろなところへ行き、大変なこともなんとか乗り越えられた経験は大きな自信に繋がりました。

そのなかでプロジェクトアブロードのサポートやアドバイスがあったおかげで、安心していろんなチャレンジができたと思います。

ネパールは私にとって初めての海外でしたが、絶対にまた行きたい、そしてほかの国にもたくさん旅をしてみたいと思いました。

たくさんの学びがあり、そして何より楽しくて充実した活動ができて、本当に良かったです。

これからもこの気持ちを忘れず、いろんなことに挑戦していきたいです。

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高校生ボランティア大石花さんから日本語を教わるネパールの子供たち

この体験談は、主観に基づいて綴られています。

その時の現地の需要や活動の進捗状況、参加時期、参加期間、天候などによって得られる経験が異なりますので、あらかじめご了承ください。

ご不明な点は、お気軽にお問い合わせください。