日本から世界へ

私は、フィリピンの幼稚園でチャイルドケアのボランティアに参加をしました。

私は日本生まれ日本育ちなので、この活動に参加するまでは日本での当たり前が私にとっての当たり前でした。

しかし、大学に入り、もっと広い視点で物事を考えることが増え、日本という限られた範囲ではなく、世界というもっと大きな範囲を見たいと思うようになりました。

より身近に現地の人と関わり、現地の文化や情報を学ぶためにはボランティアが一番合っていると思いました。

24時間体制でサポートをしてくれるという点、開始日や活動期間、活動国、活動内容を自分で決められるという点から、プロジェクトアブロードを選びました。

フィリピンを選んだのは、日本から直行便で行けること、海がきれいだということ、親日の人が多いということが理由です。

また子供と接するのがとにかく好きで、特別な資格などが必要ないという点から、チャイルドケアに決めました。

充実してたフィリピンでの日々

現地ではサンレミジオの幼稚園で午前8時から11時、二時間の休憩をはさんで午後1時から4時まで活動をしました。

幼稚園では、主に先生の仕事の手伝いや子どもの活動の補助を行いました。

子どもたちが自ら私のことを呼んでくれたり、自分から困っている子どもを探していくうちに活動にも慣れ、子どもたちとの距離も近くなり、幼稚園に行くのが楽しみになっていきました。

私は現地の言語がわからず、子どもたちの言いたいことを理解することができませんでしたが、彼らは私に身振り手振りで伝えようとしてくれました。私も一生懸命にそれにこたえようと頑張りました。

民族言語がわからなくても、最低限の英語が理解できれば現地での活動は問題ないと思います。

プロジェクトアブロードが用意してくださったホームステイ先は、とても快適なところでした。

ホストマザーが作ってくれる料理はどれもおいしいものばかりでした。ホストファミリーはみんな優しく、夕食時の会話は笑いが絶えませんでした。

ホームステイではきちんと自分の時間があるので、ストレスがたまることもありませんでした。

1日の活動が終わり、ホームステイ先に戻ってから夕食までは部屋でゆっくりしていたし、夕食後も自分の部屋のようにくつろいでいました。

ホストファミリーには本当に感謝しかないです。

現場を見て考えさせられたこと

この期間で私は教育、民族性、ボランティアについて考えていました。

まずは教育についてです。

この期間でたくさんの子どもたちと関わることができました。毎日を明るく前向きに一生懸命生きようとしている彼らは素敵でした。

私はこの活動を通して、教育とは、可能性を広げることだと思いました。

日本の折り紙を使って紙飛行機を作ってあげたら、それを自分で折ってみようと挑戦してみる子、もっと遠くへ飛ばすにはどうしたらいいのか考えている子、友達とどっちが遠く飛ばせるか楽しそうに競っている子など、それぞれの子どもたちがそれぞれにもった興味、関心にそって個性を生かしながら自分の可能性を広げていく姿がとても印象的でした。

一人一人の可能性を広げるために、教育の質を上げていくというのがもっとも大切なことだということを改めて感じました。

次にフィリピンの民族性です。

私はこの活動期間、二つの街しか訪れていないし、特定の人としか関わっていないので一概には言えないかもしれませんが、フィリピンではとにかく笑顔で、お世話好き、そして前向きな人が多いように思いました。

フィリピンの人々が私に見せてくれる笑顔は、日本でいう営業スマイルなるものではありません。フィリピンの人々の心からのきもちを表していると思いました(これは文字では伝えにくいですが、行けばわかります)。

海外に行くのは初めて、だったので様々な文化の違いを肌で感じることができました。

最後にボランティアについてです。

わたしのなかでイメージが180度変わったことです。

最初はボランティアを一方通行の活動だと思っていました。ボランティアをする側の人間がされる側に対してしてあげるものという認識でした。

しかし、実際に自分が行ってみると、される側の人間から学ぶことはとても多かったです。

自分が学んだことがとても多いことに気づきました。それが教育についてであったり、民族性についてです。

教育については再認識させられたし、民族性については日本から離れなかったら気づかないことを現地の人から教えてもらいました。

ボランティアは一方通行の活動ではありません。相互的な活動であるのだと気付きました。

この期間は本当に、本当に楽しく、とても貴重な体験をさせていただいたと思っています。

私にかかわってくださったすべての方に感謝申し上げます。

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フィリピンでチャイルドケア 川尻千夏

この体験談は、主観に基づいて綴られています。

その時の現地の需要や活動の進捗状況、参加時期、参加期間、天候などによって得られる経験が異なりますので、あらかじめご了承ください。

ご不明な点は、お気軽にお問い合わせください。