大学生の間に、チャレンジを
私は、自由な時間が多くある大学生の間に、何かチャレンジをしたいと考えていました。
そして、何をしようかと考えた時に、元々海外旅行が好きなのですが、海外旅行に比べ、より深くその国について知ることができるのではないかという理由から、海外でのボランティア活動をしようと決めました。
しかし、なかなか自分の希望に合ったボランティアグループが見つからず、長い間迷っていました。
そんな中、プロジェクトアブロードのホームページを見て、活動期間や開始日を自由に決められる点、団体で行くのではなく個人でボランティア活動ができる点など、私の希望にぴったり合ったので「これだ!」と思い、すぐにLINE相談のボタンを押しました。
LINEでの相談では、すごく親身になって質問に答えて下さり、不安や疑問が解消されました。
そして、説明会に参加した後、フィジーでの2週間のチャイルドケアプログラムに申し込みました。
私はもともと子どもが好きだったので、活動内容は絶対にチャイルドケアにしようと決めていたのですが、活動国にはすごく悩みました。しかし、ずっと悩んでいても仕方ない!と思い、最終的には海が綺麗だからという単純な理由でフィジーに決めました。
フィジーの国民性が至るところに
フィジーでの生活は、本当に素晴らしいものでした。
フィジーにはインド系とフィジー系の人々が住んでおり、私はナンディという場所に住むフィジー系のホストファミリーの家で生活をしました。
ホストファミリーはみんな優しくて、とてもよくしてくれて、ご飯もすごく美味しかったです。
同じ家に1つ年上の日本人の女の子のボランティア仲間もホームステイしており、彼女がいたのでホームシックになることも全くなく、生活することができました。
現地の人はすごくフレンドリーで、どこに行ってもみんな「bula!」と笑顔で挨拶をしてくれました。
時には、少し話をしただけで「今から一緒にランチをしよう!」とか「明日、友達も誘ってみんなで飲もう!」と言われることもあり、フィジーで生活をしていたら1日で何人でも友達が出来るなと思いました。
実際に街中では、すれ違った人同士がハイタッチをしていたり、タクシーの運転手がクラクションを鳴らして歩いている友人に手を振っていたり、そんな光景が日常茶飯事でした。
家の近くにある海に行った時には、ココナッツジュースを飲んでみたいと言った私に「結構遠いけど、それでもよかったら案内するよ」と言い、歩いて30分くらいかかる、ココナッツジュースが売っている場所まで連れて行ってくれた人もいました。
この気さくさや、親切さというのはフィジーの国民性なのだろうと思います。
また、1番不安だった治安の面も、こんな素敵な人が多く暮らす場所で、悪いとは一度も感じたことはなく、貴重品の管理や、夜中に出歩かないなど、そういった点に気を付けてさえいれば、何の心配もありませんでした。
現地には、日本人のボランティア仲間が数人いて、時には彼らとお酒を飲みながら、今日幼稚園で何をしたとか、他にもたわいない話をたくさんしました。
休日には、彼らと海や島にも行きました。
フィジーの海は想像の域を遥かに超えた美しさで、その海を見ることができただけでもフィジーを選んでよかったと思いました。
また綺麗なのは海だけではなく、星空やサンセット、山からの景色など、日本では見る事ができないような美しい自然がフィジーには溢れていました。
チャイルドケアボランティア活動
そして、私がこの2週間で最も良い経験だったと思うのは、やはり幼稚園で子供たちと過ごした時間です。
私の活動先の幼稚園は、私が暮らしていた場所からバスで15分ほど離れた所にあり、そこで朝の8時半から昼の3時くらいまで活動しました。
主な活動内容は、子どもの達にアルファベットを教える事、一緒に遊び、歌って踊る事、先生の補助をする事でした。
子ども達は、私が幼稚園でのボランティア活動を開始したその日から、私の事を「teacher」と呼んでくれました。
同じ幼稚園に通う子ども達ですが、両親がいない子、ランチタイムにお弁当箱は持って来ていても中身が空っぽな子もいて、それぞれの境遇はばらばらでした。
しかし、彼らはみんな共通して純粋で素直で本当に可愛くて、私が子ども達に教えてあげられる事よりも、彼らの何の嘘もない笑顔から私が教えられる事の方が多かったように感じます。
おもちゃなどは、レゴブロック、パズル、絵本、落書きができる小さい黒板など、思っていたよりも揃っていました。
子ども達がおもちゃで遊ぶ自由な時間、先生達は次のアクティビティの準備をするため、子ども達の傍にはいてあげられません。
私はもっと彼らのことをよく知りたい、たくさん愛情を注いであげたいという気持ちから、その時間は毎回子ども達と一緒に遊ぶ事にしました。
そのためか、子ども達との距離がとても近くなり、だんだん私の名前を覚えて呼んでくれるようになりました。
最終日、私は何か彼らを喜ばせたいと思い、折り紙で男の子には王冠を、女の子にはハートの指輪を折りプレゼントすることにしました。
こんなもので喜んでくれるか不安でしたが、子ども達はびっくりするくらい喜んでくれました。
また私が帰ることを先生から子ども達に話すと、「まだ帰らないで」と言ってくれて、涙が出そうになりました。
今、この経験を振り返って
フィジーでのこの2週間の生活を振り返ると、時には言葉の壁にぶつかり、孤独に感じることや、私がやっている事は子ども達のためになっているのか、これはボランティア活動と呼べるのかと不安になることもありましたが、自分のできる範囲で自分なりに努力をし、それに対して子ども達が笑顔を返してくれると、これでいいんだと思えました。
そして、私はそんな子ども達や、現地の人から、本当の意味での幸せとは何かを学びました。
日本は何でもあり、生活をする上で困ることはほとんどない国です。
しかし、フィジーの人の方が日本人よりも幸せそうに生活をしています。
目が合えば、みんな笑顔を返してくれる本当に温かい国です。
それはきっと、人が人を恨んだり妬んだりせずに、お互いを認め合い、支えあって生活をしているからです。
国民の生活水準が高いことが幸せなのではなく、経済的に豊かでなくても、みんながみんなを認め合い、毎日笑顔で生活ができる事が1番の幸せなのだと分かりました。
このフィジーでのボランティアは、私にとって大きなチャレンジで、行く前は不安ばかりでしたが、終わってみると本当にフィジーに戻りたいくらいで、いつまでも絶対に忘れることはないであろう、大切で貴重な経験になりました。
今後も自分が興味を持ったこと、やりたいと思った事は、やってみなきゃ何も分からないので、悩む前にまずチャレンジしてしまおうと今回の経験を通して思うことができました。
最後に、私のフィジーでの2週間の生活をより有意義なものにして下さった、ホストファミリー、プロジェクトアブロードのスタッフの方々、ボランティア仲間のみんなには本当に感謝しています。
そして、子ども達が元気に成長し、素敵な大人になることを心から願っています。
この体験談は、主観に基づいて綴られています。
その時の現地の需要や活動の進捗状況、参加時期、参加期間、天候などによって得られる経験が異なりますので、あらかじめご了承ください。
ご不明な点は、お気軽にお問い合わせください。