大好きな英語を役立てたい

私は、タンザニアでの3週間の教育ボランティアに参加しました。

プログラム参加前に、大好きな英語をもっと勉強したいという思いからオーストラリアに留学していましたが、留学当初から、勉強した英語を自分だけでなく誰かのために役立てたいと考えていました。

また、留学先の学校でプレゼンテーションの課題として、世界の貧困問題を取り上げ、実際に現地へ行くことに関心を持ち始めました。

留学前は看護師として勤務していたこともあり、医療プログラムにも興味を持ったのですが、発展途上国の教育体制が不十分であることを知り、少しでも力になれたらと思い、教育ボランティアに参加することを決めました。

やりがいと歯がゆさの狭間で

活動内容は、現地の幼稚園で先生のアシスタントとして、子どもたちのアルファベットや数字の読み書きをフォローしたり、見守りながら遊び相手になったりと、教師の経験がない私でもできることでした。

実際に授業をさせてもらえることもあり、初めは少し緊張しましたが、一生懸命答えてくれる子どもたちといつの間にか楽しんでいました。

私は少し人見知りですが、子どもたちは初対面から歓迎の歌を歌ってくれたり、手を握ってくれたりと、とても人懐こくすぐに打ち解けることができました。

ゲームや折り紙を紹介すると、子どもたちも楽しそうにやってくれて、私もとても嬉しかったです。

幼稚園での活動では、子どもたちと関わることの楽しさだけでなく、指導することの難しさも感じました。

例えば、2つしかないブランコを独占する子がいたり、列に順番に並ばず横入りする子がいたり、現地語であるスワヒリ語でコミュニケーションをとる子どもたちに、それがいけないことだと伝えたいのにうまく伝えられないことに歯がゆさを感じました。

その一方で、子どもたちの成長はとても早く、できることが日々増えていく喜びを一緒に共有できたことは本当に幸せでした。やり終えた課題を自信なさげに見せてくれ、よくできていることを褒めた時の子どもたちの満面の笑みは今でも忘れられません。

人の温かさを感じた生活

活動中は、ホームステイをさせて頂き、ホストファミリーと他のプロジェクトメンバーと住んでいました。

家は清潔で、食事もとてもおいしく、何より優しくてフレンドリーなホストファミリーや明るいハウスメイトたちと過ごせて、とても幸せでした。

実は活動中に一度体調を崩し、不安に感じることがありました。

そんな私に、ホストファミリーがお粥を作ってくれたり、薬を買ってきてくれたり、とても心配させてしまい申し訳ない気持ちと共に、感謝の気持ちでいっぱいになりました。

帰国前に、ホストマザーから「あなたも私の娘の一人よ。いつでも戻ってきてね」と言ってもらえた時、心が温かくなり、一緒に過ごせてよかったなと思いました。

また、休日には他のメンバーとサファリや小旅行に行き、タンザニアを満喫できました。

様々な国から様々な経歴を持つメンバーの話を聞けて、とても興味深かったです。

タンザニアが教えてくれたこと

タンザニアでは、近年就学率が上がっているといわれますが、教師の数が不足し、水道やトイレなどの衛生環境が整っていないところも多いです。

私の活動先は、教育資材が最低限しかない印象で、鉛筆は1人1本、消しゴムは貸し借りし合い、ぼろぼろのノートを使っている子もいました。それでも、子どもたちはそれらを大切に使って一生懸命勉強していました。

幼稚園での教育プログラムは、私の本職である看護とはかなり異なる分野でしたが、とても貴重な経験となりました。

プログラムに参加するかどうか何か月も悩み、出発するまでも活動や生活に対する不安もありました。

しかし、活動中は元気で人懐っこい子どもたちにパワーをもらい、優しいホストファミリーや信頼できるプログラムアドバイザー、他のメンバーに助けられ、さらには現地の人々もとてもフレンドリーで温かく、タンザニアでのプログラムに参加できて本当に良かったと感じました。

挑戦する心がすべてのはじまり

初めてのことや慣れないことに挑戦することは、勇気が必要だと思います。

けれど、実際に挑戦してみて得られた経験や感情は、本当にかけがいのないものであると、このプログラムに参加して実感しました。

今後の人生の中で、もしまた迷うことがあっても、挑戦する心を大切にしようと思います。

発展途上国の教育体制はまだまだ充実しているとは言えませんが、近い将来、一人でも多くの子どもたちが十分な学習環境の下で教育を受けられることを願っています。

日本にいて、直接的にそのためのサポートに関わることは難しいですが、まずは私が現地で知ったことや感じたことを伝えていきたいです。

そして、もう一度プログラムに参加し、子どもたちのために何かできたらいいなと思っています。

プログラムに参加するにあたり、支えてくださったたくさんの方々に感謝の気持ちでいっぱいです。

本当にありがとうございました。

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タンザニアで教育 真下晃江

この体験談は、主観に基づいて綴られています。

その時の現地の需要や活動の進捗状況、参加時期、参加期間、天候などによって得られる経験が異なりますので、あらかじめご了承ください。

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