漠然とした将来の夢を確かめたい
私は子供が好きなので、将来は子供関係の仕事か、英語の勉強も好きだったので海外と関われるような仕事などをしてみたいなという漠然とした夢がありました。
そこで今回、高校生の留学を色々見ていたら、両方を経験できるようなプログラムを見つけました。それがこのプロジェクトアブロードのチャイルドケア&村落生活体験でした。
このボランティアに参加することで、自分が子供と関わる事や英語を使うことが好きかどうか分かると思ったので、参加することを決めました。
それに、高校生スペシャルを選べば、日本だけではなく世界から同じ目的を持って集まっている人とも話ができ、貴重な体験になると思ったのでこのプログラムを選択しました。
自分一人で飛行機に乗った事が人生でなかったので、渡航前は一人で現地まで行く事や、実際にフィジーに行ってからの2週間の生活を想像したら少し不安もあったかもしれないけど、すごくわくわくしていました。
あとは、英語力の方であまり自信があるとは言えなかったので、少し頑張らないといけないと考えていました。
フィジーでの活動
月曜日から金曜日までの午前中は、基本的に朝から幼稚園まで行って、幼稚園の遊具や壁、床ににペンキぬりや、絵を描いたりしてカラフルにする作業をしていました。
また、幼稚園と小学校の隣に小さな畑も作り、豆やオクラを植えました。主に子供たちの生活習慣の改善が目標でした。
午後は、フィジーの子供たちとのアクティビティをして遊んでいました。
例えば、日本から折り紙を持って行って、鶴や風船、ハートなど様々な折り紙の折り方を教えたり、椅子取りゲームをみんなでして遊んだりしました。
フィジーの伝統的な腰に巻くスルという布があるのですが、それを使って即興で縄跳びを作って、ほかの日本人の子と縄跳びを回して、フィジーの子供たちに飛んでもらいました。それがすごく人気で私も楽しかったです。
アクティビティの他には、Fijiの伝統的なダンスや、Fiji Languageを学びました。
更に、伝統的な染め物の体験が出来たのは面白かったし、お土産に持ち帰れたので良かったです。
他にも、フィジーのアニマルクリニックに行き、保護されている犬や猫を見ることが出来たし、そこでも部屋の掃除などのボランティアをしました。
土日は、海やアイランドに行き、充実した1 day tripを過ごしました。あいにく、天気には恵まれなかったけどすごく楽しかったです。
シュノーケリングや、海に潜る船のようなものに乗って、綺麗な魚達を観察することもできました。
フィジー生活で得た気づきと積極性
滞在先のホストファミリーは、すごく良い人達でほんとに感謝しています。
私は英語はあまり得意ではなかったのですが、ホストファミリーの人は、私が英語を聞き取れなかった時に言葉を変えて言い直してくれたりと、とても優しかったです。
最初は自分からあまり話し出せなくて、ホストファミリーとの会話があまり続きませんでした。
でも、ルームメイトの子が積極的にホストファミリーに話しかけているのを見て、わざわざ留学しに来ているのに勿体ないことをしている事に気が付きました。
それから後半になるにつれ、自分から一日の出来事などを話せるようになり、ホストマザーとの会話の時間も伸びていってより楽しかったです。
食事に関しては、フィジーの主食がキャッサバという芋なんですが、これ自体はあまり味がしないけれど、他のおかずと合わせると美味しくてよかったです。
ホストマザーが積極的にフィジー料理を家で作ってくれたので、色々な伝統的な料理を食べることが出来ました。
印象に残っているのは、毎朝食べたパンケーキです。
これは、小麦粉と水だけで作られているのですが、腹持ちがすごい良かったです。いつも午前中が外での活動だったので大変だったけど、これを食べていたのであまりお腹はすきませんでした。
他にも、チキンスープがすごく美味しくて、一番好きでした。
フィジーの人は手でご飯を食べることが多かったり、ひとつの大皿から自分の食べる分をとりわけるという様な日本とは違う文化も学べて、面白かったです。
また、夜ご飯を外に食べに行ったことがあったのですが、そこの中華料理屋さんで食べたチキンコーンスイートスープがとても美味しかったです。日本では食べたことが無かったけど、日本でも食べたいと思うくらい美味しくてびっくりしました。
それから、洗濯や食器洗いという家事に関しては、自分でやったりホストファミリーがやってくれたりと色々でした。
でも、いつ洗濯をする日なのかなどをちゃんと自分で聞く必要がありました。そういう、日本にいたら親が当たり前のようにしてくれることが当たり前ではない事に、フィジーに来てから気づきました。
ホームステイをしているから食器洗いや家事の手伝いをするのではなくて、日頃からそのような意識を持たないといけないなと、自分の親への感謝の気持ちも今回持つことが出来ました。
よく考えたら、ホームステイをしている時は、家族と沢山会話をしたり一緒にテレビを見たりと、日本の家族よりも一日に話す量や一日の内に一緒にいる時間は長かったです。ホストファミリーやルームメイトと過ごす時間は、とても楽しくて忘れられないものとなりました。
ルームメイトは、イギリス人の17歳の女の子で、すごく大人っぽい子でした。1番大変だったことは、母国語が英語のその子が話す英語がとても速くて、聞き取るのがフィジーの人より難しかったことです。
初めの頃は途中でリスニングを諦めそうになるくらいだったけど、日を重ねていく事に一日の出来事や、お互いの国の話などを少しずつできるようになっていったことがとても嬉しかったです。
同じ時間を共有することは大切だなと思いました。
何気ない出会いが大事な出会いに
1番印象に残っていることは、1人のフィジーの小学生の子とすごく仲良くなれたことです。
私のホームステイ先には、小さい子はいませんでした。だから夜はずっとホストマザーとおしゃべりをしたり、テレビを見ていたのですが、1週間目の土曜日にうちに1人の男の子が来ました。
9歳の子だったのですが、その子とは一瞬で仲良くなりました。その日の夜は日本の手遊びであるアルプス一万尺や、もちつきの手遊びを教えたり、逆にフィジーの子供の手遊びを教えてもらったりして、すごく楽しかったです。
他にも、その子の小学校の話を聞きました。すると、私が毎日午前中活動している幼稚園は隣に小学校があるのですが、そこに通っていることが分かりました。
そして次の日に幼稚園に行ってみると、休憩時間にその子に会うことが出来ました。それから、いつも小学校で会う度に私の名前を呼んでくれて、すごく嬉しかったです。
その子のおかげで、出会うことが出来た他の子供達もたくさんいました。どの子もすごく元気があって、いつも笑顔に溢れていて可愛かったです。
日本に帰る3日くらい前には他の子が、「手紙をあげるから寂しがったりして泣かないで」と言ってくれて、私の方が子供達から元気を貰ったり、学ぶことが沢山あって、良い経験になりました。
この経験は、日本に帰っても忘れません。
私の中に生まれた心の余裕
いくつかあった大変だったことの中でも特に印象にあるのは、「時間にルーズ」というフィジーの人の性格です。
それが穏やかでいい所でもあるのですが、やっぱり驚きました。
例えば、洗濯を今日するからとホストマザーが言ったので、洗濯物を頼んだのですが、実際に洗濯を回したのは2日後でした。
このように、フィジーの人は「Fiji time」という言葉があるくらいのんびりしています。
日本は世界の中でも時間に厳しい国だと思うので、そこで暮らしていた私はカルチャーショックを受けました。
でも、異文化を認め合えることは難しいけれど、それが出来ると大きく成長出来ると思います。
私も初めの頃は戸惑いましたが、日本に居る時のように常に時計を気にして生活する必要が無くなったので、次第にその生活に合わせてのんびりした時間を少しずつ送れるようになりました。
すると、前より自分に余裕がもてて、他の人にあまりイライラしなくなったりと、良いところも発見することが出来ました。
覆された幸せの定義
このプログラムを通じて学んだことは、人と人の助け合いの輪です。
すごく当たり前の事だけど、そもそもこのおかげで私はフィジーに行くことができたし、そこで沢山の素晴らしい人と出会えることが出来ました。
そして、現地に行って困ったことはたくさんあったけど、その度にホストファミリーが助けてくれたり、フィジーの子供達から元気を貰いました。
フィジーは、村を歩いているだけで知らない人と「Bula!!」と挨拶をし合うようなところです。
そんな人達と2週間過ごして、お互いに足りないものをお互いに補い合ったり、お金が無くても団らんしておしゃべりすることの幸せを学びました。
これからは英語をもっとたくさん勉強して、海外の人とも交流出来るようにしたいです。
また、大学では教育や世界のことを学んで、世界の子供の教育問題の改善にも関われるようになりたいです。
これから参加する高校生へ
今回、海外でチャイルドケア&村落生活体験のボランティアをしたことは、私にとってほんとに大きな経験になりました。
フィジーの人の温かさや、子供達の笑顔の力の大きさを改めて感じました。世界最幸福とフィジーが呼ばれる理由が分かった気がしました。
そして、たくさんの素晴らしい仲間に出会えたことにも感謝です。
もし、留学が手を伸ばせば行ける環境にいるならば、チャレンジした方が世界が広がると思うし、新しい出会いも沢山あると思うので、行った方がいいと思います。
この体験談は、主観に基づいて綴られています。
その時の現地の需要や活動の進捗状況、参加時期、参加期間、天候などによって得られる経験が異なりますので、あらかじめご了承ください。
ご不明な点は、お気軽にお問い合わせください。