はじめに
求められている支援は、スリランカに生息する絶滅危惧種のウミガメの卵を守り、孵化したウミガメの赤ちゃんを安全に海に還すこと、そして海岸線の自然環境を守ること。
密猟や捕食者などが原因でウミガメは年々個体数を減らしており、私たちボランティアによる介入なしには、絶滅の一途をたどってしまいます。
ボランティアは、ガルボッカ・ビーチ付近にある地元の保護センターを活動拠点に、ウミガメの保護活動に従事。アオウミガメ、オサガメ、アカウミガメ、タイマイなど、さまざまな種類のカメを対象としています。
夜間のビーチパトロールによる卵の回収だけでなく、孵化のサポートや餌やり、水槽の清掃など、活動は多岐に渡します。
スリランカで海外ボランティア中の滞在先は、周辺に暮らすホストファミリ―宅です。きっと、スリランカの現地文化を体験型で学ぶ貴重な経験となるはず!
自由時間となる週末は、現地で出会った多国籍な外国人ボランティアと共に、スリランカを発見する冒険に出かけよう。
ウミガメ保護ボランティア参加条件
スリランカでウミガメ保護の海外ボランティアの応募対象は、世界中の大学生、社会人、シニアのみなさんです。
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参加にあたって、特に資格や経験は問われません。
求められるのは、体力と熱意のみ。
自然やアウトドアが好き、海洋環境保護活動に関心がある、ウミガメ保護に携わりたい、スリランカの環境問題の現状を自分の目で見てみたい、アジアの発展途上国で実践型の国際協力に貢献したい!という熱心な学生や社会人のみなさんにおすすめです。
現役の環境保護専門家や研究者の方であれば、支援が求められている海外の現場でスキルや経験を活かし、貴重な国際経験を得られることでしょう。
プロジェクトアブロードでは、みなさんの活動を支える現地サポート体制が整っています。
参加条件とまではいきませんが、参加にあたって最低限の基礎英語力があることが理想的です。その理由は、活動中のコミュニケーションは、基本的にすべて英語で行われるから。
したがって、自分の意見をはっきり伝え、分からないことを自らきちんと質問できる英語力がないと、現地で苦労するのはあなた自身。
英語の練習を含む渡航前準備にどれだけ真剣に取り組んできたかが、現地入り後の経験値を左右すると言っても過言ではありません。
すべては、あなた次第です!
活動内容
- 卵の孵化のサポート
- ビーチの保全と夜間パトロール
- 地域社会への環境保護啓発および教育活動
卵の孵化のサポート
ウミガメ保護ボランティアとしての主な役割は、卵の孵化の保護に貢献することです。
具体的には、以下のような活動に従事していきます:
- ウミガメの卵を密猟者から守るため、専用の安全な場所に卵を埋める作業
- 孵化時期確認のための毎日の卵のチェックおよび孵化した卵のサポート
- 水槽の掃除および海水の補給
- 餌やりの準備・片付け
- ケガしたウミガメへの手での餌やりなど
プロジェクトアブロードは、アオウミガメ、オサガメ、オリーヴ・リドリー、アカウミガメ、タイマイなど、スリランカでさまざまな種類のウミガメを扱っています。
ビーチの保全と夜間パトロール
ウミガメ保護ボランティアは、日中はビーチをパトロールして、ウミガメの大量死の原因となっている漁網の破片を回収します。
日が暮れたら、活動の目玉となるウミガメの卵を守る夜間パトロール。
絶滅の危機に瀕しているウミガメが産卵のために上陸しないか、ガルボッカのビーチを夜間散歩します。
密猟者や捕食者に捕らわれるる前の夜のうちに卵を見つけることが重要であり、これによって貴重なウミガメの命が守られます。
地域社会への環境保護啓発および教育活動
ウミガメ保護ボランティアとしての活動の大部分は、地域社会における教育活動です。
地域の生態系を守るためには、地元住民一人ひとりが役割を果たすことが欠かせません。
ボランティアは、地元の専門家と協力して、あらゆる年齢層の地元住民を対象に環境保護に関するプレゼンを実施。
沿岸の保護がなぜ重要なのか、なぜ密猟者からウミガメの卵を守る必要があるのかなどを、クリエイティビティに飛んだプレゼンを用いながら分かりやすく解説していきます。
活動拠点
バラピティヤ
バラピティヤはスリランカ南西部に位置する海岸沿いの町。
首都コロンボから車で約2時間に位置するこの町は、穏やかで美しいビーチの他、アート系のタウンとして知られています。
ウミガメ保護ボランティアの1日の流れ
スリランカでの環境保護を通した国際ボランティア活動は、現地の平日にあたる月~金曜日に行われます。
1日の始まりは、ホストファミリー宅でのスリランカ式朝食から!
朝食で活力を得たら、お迎えに上がったスタッフが活動先となる近くの保護センターへお連れします。
日々の環境保護ボランティア活動は、季節や天候によってさまざまです。
ボランティアとスタッフが保護センターに集まったら、まずはその日の活動スケジュールの確認を行います。
その日によって、朝はビーチパトロールに繰り出し、 地元の砂浜ビーチを一緒に歩きながら野生動物にとって害となるゴミ拾いに努めることになるかもしれません。
保護センターで昼食をとった後は、子ガメのお世話へ。
水槽を掃除したり、餌をあげたりすることもあります。
また、夜間のビーチパトロールに備えて体を休める必要があることも。
夜間のビーチパトロールでは、産み落とされたばかりのウミガメの卵の巣をみんなで一緒に探しに回ります。
そして、卵を安全に保護センターまで運び、最終的に海に戻す準備を行います。
これらはほんの一例です。その日のスケジュールに沿って臨機応変に対応しましょう。
1日のボランティア活動が終了したら、自由時間です。仲間の外国人ボランティアとのんびり過ごすのも良し、観光地や地元の名所を巡るのも良し。あなた流の自由時間をお楽しみください。
自由行動となる週末は、ぜひ仲間の外国人ボランティアとスリランカの冒険へ!
活動のねらい
スリランカでのウミガメ保護の海外ボランティアのねらいは、絶滅の危機に瀕しているウミガメの保護と生存を確保し、地域の生態系を保全することです。
プロジェクトアブロードの活動は、全種が絶滅危惧種に指定されているウミガメの保護に役立つデータと知見を提供を目指しています。
同時に、あなたがスリランカで実践的な国際協力経験を得ながら視野をぐんと広げること。
世界中のアオウミガメの個体数は、移動経路が異なる可能性が高いと言われています。
ある地域のアオウミガメが絶滅した場合、別の地域のカメを置き換えることは難しいのが現実。
その理由は、新しく連れて来られたカメは、新しい棲みかの内外を移動するのに必要な情報を受け継いでいないためです。
あなたも、スリランカの貴重なウミガメの卵を保護し、生まれてくる赤ちゃんウミガメを助けるボランティアの一員へ。
マネジメントプラン
プロジェクトアブロードは独自のマネジメントプランを設け、活動に対する目標の明確化と目標達成の具体化を行っています。
マネジメントプランは、まさに私たちの活動の道しるべ。
よろしければ、マネジメントプランもあわせてご覧ください。
活動が世界に与える影響
プロジェクトアブロードは、毎年明確に定められた長期的な目標の達成に向けて取り組まれています。
その目標達成の鍵となるのが、参加者一人ひとりのみなさんの存在です。
グローバルインパクトリポートにまとめられた年間の活動の進歩と功績は、参加者全員の努力の結晶。
よろしければ、活動が世界に与える影響もあわせてご覧ください。
滞在先と食事
スリランカで活動中の滞在先は、活動拠点周辺に暮らす現地人ホストファミリー宅に滞在します。
ホストファミリーとの共同生活は、現地文化を生活レベルで体験する貴重な機会!ぜひ積極的に話しかけ、異文化交流を図りましょう。滞在先では1日3食分の食事が提供されますので、ぜひ食からもスリランカ文化をお楽しみください。
その時の受入れ状況にもよりますが、なるべく他の参加者と同じ滞在先を手配し、より多くの出会いと交流を体験できるよう努めています。
発展途上国の滞在先は、先進国のモダンで便利な生活と比べると質素に感じるかもしれませんが、安全面や清潔面の基準は満たされています。
現地サポート
安全を第一優先とするプロジェクトアブロードは、すべての活動国で24時間体制の現地サポートを提供。
だから、海外への渡航が初めての方でも安心して参加できる魅力があります。