木村洋平 | 2024年 2月 27日

みなさん、こんにちは!

シニア・アドバイザーの木村です!

先日ネパールに渡航し、プログラムの視察を行ってきました。

今回は視察報告ということで、ネパールについて現地の様子やプログラムの背景など現地スタッフや人々から聞いたお話、また自身の体験を踏まえご紹介したいと思います。

結論から言うとネパール、めっちゃいいです。

物価が安い!治安がいい!人が親切丁寧、優しい!ご飯が想像以上に美味しい!何よりも参加費用がどの国よりも安い!!!!

では見ていきましょう!

ネパールの治安

ネパールは、他の国と同様、あるいはそれ以上に安全に感じました。

普段、大通りを歩いている限り危険を感じるようなことはありませんでした。

しかし、他の海外ボランティアの活動国と同じように、ネパールでも路地裏や人気のない道などはなるべく避けた方がよいと言えます。

日頃から明るく、道が広い、人通りが多い道を通ることを心がけ、夜間の移動はタクシーアプリの利用が推奨されています。

ネパールは首都圏でも治安が安定しており、ひったくりやスリなどに遭うことは稀です。

とはいえ、どの国に行くとしても、気をつけるべき点は十分気をつけながら行動することが大切です。

また、観光地での悪質な客引きなども少ないので、海外初心者の方でも安心して買い物などを楽しむことができると思います。

ネパールでは特にぼったくりが少なく、強引な店員もいなかったので、買い物が非常に楽でした。

参考までにあえて他国と比較すると、例えばアフリカの某国の市場では、同じ商品でも店によって2~3倍くらい値段に差がついていることがありました。

そこでは、かなり強気な価格設定で挑んでくる店もあったため、値段交渉が大変でした。

一方、ネパールの場合、ネパールで海外ボランティア中に訪れるであろう観光地であっても、驚くような高価格な土産屋は見かけませんでした。

ネパールには控えめな人柄の土産屋さんが多いので、助かりました。

ネパールの人々

ネパールの人々は、非常に謙虚で丁寧な国民性という印象を受けました。

ネパール語でのやり取りに由来するそうですが、現地スタッフの名前を呼ぶと「Yes, sir」と非常に丁寧な反応をされ、こちらが恐縮するシーンが何度もありました。

そのため、こちらからも相手のことを「Sir」と呼ぶことが多くなり、自然とお互いのやり取りが他の国で過ごすより心なしか丁寧というか、フォーマルな感覚がありました。

海外ボランティア中の現地サポートを担当する地元出身のスタッフは、とてもフレンドリーかつプロフェッショナルでした。

どのスタッフも、参加者の表情や視線などに常に気を配っている印象が非常に強かったです。

例えば、私が現地スタッフに確認したいことがあり、歩み寄ろうとした時です。

20m程離れたところに座って他のスタッフと話していても、こちらに気付いて立ち上がり、向こうから「どうかした?」と歩いてきました。

このスタッフだけなのかと思いましたが、他のスタッフからも似たような反応を伺えました。

なので、ネパールのスタッフは「相談ごとや困ったこと、要望はないか、何かできることはないか」というレーダーが常に作動していそうなほど、よく見ているなと感じました。

この姿勢は、日本人ボランティアを送り出す側の私たちとしては、非常に心強いものです。

滞在中に困ったこと、苦労していること、要望などがあればすぐに現地スタッフにご相談いただきたいと思います。

すべての要望にYesとお答えできるわけではありませんが、現地スタッフは可能な限り力になってくれます。

また、話を聞いた上でさまざまな提案をしてくれます。

サポートが必要な場合は、お気軽にお声がけいただきたいと思います。

プロジェクトアブロードのネパール現地スタッフ

ネパールでの国際支援の需要

日本の外務省によると、ネパールは「南西アジアの中で最も所得水準が低い後発開発途上国」とされています(参考:ネパールの概要と開発課題)。

広い視点で見ると、経済や産業の停滞、人口増加に伴う貧困層の拡大が大きな課題となっています。

プロジェクトアブロードの活動は、草の根レベルで教育、建築、環境保護など、幅広い分野での支援を行っています。

そこで、今回の視察を通して理解が深まった、各プログラムの背景や課題を具体的にご紹介します。

※以下は、現時点での活動内容です。需要の変化によっては今後内容が変更される場合もありますので、あらかじめご了承ください。

チャイルドケア/教育

チャイルドケアと教育の活動先の学校は、保育園・プレスクール・小中が一体となった一貫校になっています。

年齢層としては、2歳~15歳くらいまでの生徒がいます。

そのため、チャイルドケア・教育では、同じ活動先になることが多いと言えます。

実は、ネパールの活動先の学校は私立校なのですが、「私立の学校」というとみなさんはどのような学校を想像されますでしょうか?

私たちが活動先として提携している学校は、主に貧困層の生徒たちが通う学校です。

保護者の方は、日雇いなど収入が安定していないことから、その日食べるための収入を確保するので精いっぱいという状況の家庭が多いそうです。

校長先生のお話では、授業料を工面するのが難しく、家庭の事情でドロップアウトしてしまう生徒もしばしばいるということでした。

特にコロナ禍の影響は厳しく、カトマンズの仕事の需要が激減したことから、物価などの関係で生活が難しく、地方への移住を余儀なくされた生徒も多くいたそうです。

チャイルドケア

ネパールでチャイルドケアの海外ボランティアは、学校に併設されている保育園・プレスクールで活動することとなります。

保育園の子供たちは、基本的に食べる・遊ぶ・寝るが中心の生活を送っています。

したがって、チャイルドボランティアは、食事の補助、塗り絵、シャボン玉、外遊びなど、子供たちの興味があるアクティビティを見極めながら活動していくこととなります。

子供たちの興味が持続し、かつ学びがあるアクティビティにする必要があるので、事前に書店などで保育士や幼稚園教諭向けの事例集などを読んでおくとよいかもしれません。

過去に参加された方の中には、絵やカードを使った英単語や、数字の読み方を学ぶアクティビティ、塗り絵や折り紙、絵描き、外でチームワークや協調性を育むようなアクティビティを実施された方がいらっしゃいました。

教育

ネパール国内の傾向として、ネパールでは日本やオーストラリア、ドバイに出稼ぎに行く若者が非常に多く、語学の需要が非常に高い状況です。

街中を見回すと「Japanese Language Institute」があちこちに見られ、日本語をはじめ英語などの外国語を学ぶ機運が若者の間で高まっています。

そのため、学校では英語や日本語を学びたいという意欲的な生徒が多く、英語をはじめ日本語の授業もとても喜ばれました。

ネパールでの教育の海外ボランティアで担当する授業数は、1日5コマくらいです。

教育ボランティアが担当する授業数は、1日3~4コマになります。

コマ数や授業内容は先生と相談しながら決めることとなりますが、授業の構成や宿題、次の授業の準備などはご自身が主体的に行っていくような形となります。

カリキュラムの中に英語があるので、英語教育の場合は現地の英語教員と相談しながら授業構成を決めていくこととなります。

また、各学年ごとに1日1コマの自習時間があるようです。

校長先生と話した際には、その時間を活用してもよいということでしたので、ここで日本語の授業やスポーツなどの授業を取り入れるという方もいらっしゃいました。

ネパールの学校で教育ボランティア活動に取り組む日本人ボランティア

建築

ネパールで建築の海外ボランティアは、当初、2015年に発生した大地震の復興支援を目的として始まりました。

2015年の震災直後に、復興支援プログラムを通して倒壊した校舎を除去・仮設の校舎を建設して、まず子供たちが安全に教育にアクセスできる環境を整備しました。

現在、地震で倒壊したままの瓦礫を見ることはあまりありませんが、世界遺産の寺院などはまだ修復が続いているところもあります。

現在もその仮設校舎を使っていますが、教室にドアが無く、壁も人の背丈の半分くらいしかない簡素なものでした。

復興支援プログラムから移行する形で現在に至っている建築活動では、教育プログラムの活動先や、同じように貧しい家庭出身の子供たちが通う学校で、老朽化した校舎の建て替えなどを支援しています。

これらの学校は、授業料がかなり安く設定されていることから、新しい校舎の建築への費用の積み立てがままならない問題を抱えています。

復興支援プログラムを通して建設した学校も、7年の歳月を経て老朽化が進んでいるため、一度校舎を取り壊し(地元の業者)、建築プログラムで新校舎を作ることとなりました。

今後参加される方は、新校舎の建築の他、新しいトイレや廊下の整備などに従事していただくこととなります。

プロジェクトアブロード・ネパールオフィス代表の話では、校舎の修繕や増築に関する要望が毎日山のように来ているそうです。

ボランティアの人数により作業時間が変わるので、より多くの参加者がいるほどより多くの建築プロジェクトを立ち上げることができるとのことでした。

震災の痕跡を見つけることはなくなりましたが、その影響は今でも続いています。

ぜひ建築プログラムを通して、子供たちが快適に授業を受けられる環境づくりに貢献いただけますと幸いです。

ネパールの学校

サイ生態保護

ネパールでサイ生態保護の海外ボランティアは、チトワン国立公園と人間が暮らす集落の緩衝地帯が活動地域となっています。

この地域に生息する野生のイッカクサイを中心に、野生動物の生態調査と保護、地元住民への環境保全の啓発活動を行っています。

主な活動内容は下記のようなものがあります:

  • Vultures Feeding Centerでの猛禽類への給餌、個体判別
  • 保護区域内のイッカクサイの追跡・痕跡調査・観察・記録作成
  • その他哺乳類の追跡・記録作成
  • インドガビアル、クロコダイルの調査・記録作成
  • 野鳥(渡り鳥)の調査・記録作成
  • 集落でのゴミ拾い
  • 学校での環境保全の啓発

Vultures Feeding Centerでの猛禽類への給餌、個体判別

ハゲワシなどの猛禽類を専門とした給餌施設で、ここに飛来するハゲワシ類の観察、個体判別、記録を行います。

2000年頃まで、近隣の酪農家が飼育する水牛に、猛禽類にとって有害な成分が含まれた飼料が給餌されていました。

自然死した水牛を猛禽類が摂食した結果、猛禽類が大量死しました。

一部の猛禽類は絶滅寸前まで個体数が減少してしまい、事態を重く見た自治体と地元の人々が協力して、Vulture Breeding Centerが設立されました(当時)。

当初は、個体数が減少した種を再び増やし、絶滅を回避することが目的とされていたため、「Breeding(繁殖) Center」と呼ばれていました。

運営団体や自治体の働きかけにより、猛禽類の繁殖は見事に成功しました。

並行して、水牛向けの飼料に猛禽類に有害な物質の混入を禁止することに成功し、死んだ水牛を摂食しても害がない環境が整備されました。

今日では、このセンターはBreedingの役割を終え、ネパール固有種の猛禽類をはじめ、モンゴルやロシアからヒマラヤを越えて飛来する種への給餌と観察を行っています。

気温や風向きなどにより、年々飛来する頻度や季節が変化しつつあると言われています。

施設内での給餌活動と並行して猛禽類を観察することで、種の判別やその数の記録を作成し、協会や自治体への報告に向けた基礎資料の作成を行っています。

緩衝地帯に生息するイッカクサイの追跡・痕跡調査・観察・記録作成

この地域には、野生のイッカクサイが多く生息しています。

足跡や糞の状態から、そこにいた時期やその後の行動を推測し、どの地域、何匹で、いつ、どのルートで通過したのか、またどの水飲み場に訪れているのかなどを把握します。

サイを発見次第、その個体の特徴や雌雄を記録し、データベースから個体を判別し、行動パターンを記録します。

足跡の大きさや目視で体長や体重の推移を、また糞の状態から栄養状態や体調を推測します。

個体判別と記録を通して、各個体の行動特性や生死などを判断し、生息している個体の推移をデータ化し、保護区の管理団体と共有することで保護計画の策定に活用されています。

その他哺乳類の追跡・記録作成

緩衝地帯にはサイの他、シカ、サル、ベンガルトラなどさまざまな哺乳類が生息しています。

巡回を通して発見した動物の種類と個体数も、サイの調査と並行して記録を作成しています。

ベンガルトラは、夜行性のため日中に見られるのは非常に珍しく、滅多に遭遇できません。

足跡はよく残っているので、その存在のみは確認できています。

自分がその時立っている場所にトラがいたのか・・・と考えると中々感慨深いですね。

インドガビアル、クロコダイルおよび野鳥(渡り鳥)の調査・記録作成

チトワン国立公園と緩衝地帯を隔てる川には、クロコダイルやインドガビアル、渡り鳥や固有種の野鳥が多く生息しています。

インドガビアルはインドやネパールの川や沼地に生息しているワニで、くちばしのような細い口が特徴的です。

フィッシュイーターとも呼ばれ、文字通り魚しか食べません。

一般的には体長が1m前後の個体が多いそうですが、大きいもので6mに達する個体もあるそうです。

めちゃくちゃでかいですね!

クロコダイルは肉食なため、動物なら何でも(ヒトも)食べます。

これらのワニは鱗が財布などの民芸品に利用されるため乱獲が進み、一時的に個体数が激減しました。

繁殖が成功し現在は絶滅危惧とはされていませんが、環境や気候の変化による生態の変化等が無いか観察が続けられています。

観察活動は沿岸を徒歩で歩いたりボートで川下りをしたりしながら、沿岸に生息する哺乳類や上記のワニ、野鳥の観察と記録の作成を行います。

徒歩で沿岸を歩いていると、サイやゾウ、ベンガルトラ、シカの足跡が見られます。

サイやゾウなどはチトワン国立公園側から泳いで行き来しているようですが、トラやシカは水を飲みに来ていたり、トラの場合は水を飲みに来た哺乳類を捕食しているケースが考えられます。

川下りのボートは細長い手漕ぎボートで水面が非常に近く、水面の下のワニと目が合ったらどうしよう、という気持ちになりましたが、幸い(?)そういった機会はありませんでした。

集落でのゴミ拾い

ネパールの地方では、ゴミの処理システムがまだ上手く機能していません。

人々のゴミの扱いも雑なため、隣に国立公園があるっても、ゴミのポイ捨てや不法投棄などが行われています。

ゾウやサイは、集落の中に入り民家の周辺でエサとなる植物を食べるため、誤ってゴミを食べてしまい、それが原因で死亡することもあります。

プロジェクトアブロードは、野生動物の調査活動と並行して集落の中でゴミ拾いと集積所の確立を行うことで、集落内のモデルケースとして立ち回り、近隣住民の人々の意識を変えていくために継続的に清掃活動を実施しています。

学校での環境保全の啓発

緩衝地帯の中には、小学校や中学校もあります。

その校長先生の許可を得た上で、生徒に環境保全に関するプレゼンテーションを行っています。

トピックは、以下のようにさまざまです:

  • ゴミの分別や適切な処理の大切さ
  • ヒトと野生動物との共存
  • 森林の役割
  • エコサイクルなど

ボランティアのみなさんには、調査活動から学んだことや、地元の人々にとって有益なトピックを選定し、プレゼンテーションの資料なども作成して啓発活動の実践までを行っていただいています。

これらの授業で環境保全や動物との共存について学んだ子供たちが、家に帰り、家族の人々に共有することで、子供⇒大人にプラスの影響力を与えられるのです。

ネパールでサイのモニタリングを行う環境保護ボランティア

医療

ネパールで医療の海外インターンシップでは、主にチトワンにある総合病院で活動することとなります。

この病院は、ネパールの中でも最も大規模な位置づけの病院で、Teaching Hospitalとして地元の医学生や看護学生への教育活動も行っています。

また最近は、ガン治療専門の病棟が新設され先進医療の導入なども進んでいますが、先進医療を受けられる人は人口のごく一部とされています。

病院の規模が大きいことから、大抵の部署はあると言えますので、活動期間中はさまざまな部署を巡回する形で視察することが可能です。

加えて、この病院にはプロジェクトアブロードのメディカルコーディネーターがほぼ常駐しています。

医師や看護師の間に立って相談に乗ってくれるため、非常に心強い存在と言えます。

医療&ヘルスケアの海外インターンシップ中、もし外科でもっと時間をかけて学びたいなどの希望が出てきた際には、医師やメディカルコーディネーターに相談の上、調整する流れになります。

手術を見たい、解剖の機会があれば立ち会いたい、救急搬送があった際には処置の様子を見たいなど、要望や疑問があれば、いつでも現地スタッフに相談いただきたいと思います。

現場ではスーパーバイザ―の役割をする医師がいないため、見知らぬ部署の医師に自分の存在をアピールし、希望を説明し、視察の許可を得る姿勢が望ましいです。

もし希望を伝えずに黙っていると、病棟の隅でずっと立ちっぱなしでやることがない、というケースも十分考えられます。

そのため基本的に活動時間中の予定はご自身でメディカルコーディネーターや医師と相談しながら時間を埋めていくようなイメージをお持ちの上、空き時間ができたらその時にどの部署を見るか、質問を受け付ける余裕のありそうな医師がいないかなどご自身で主体的に行動することで、ご自身のプログラムそのものを作っていく姿勢が必要となります。

不定期ではありますが、病院の近の障害のある人が暮らす施設で健診活動を行っており、血圧や血糖値等の測定などを行うメディカルアウトリーチも行われています。

病院内の活動だけでなく、外に出て医療を通して現地の人々に貢献する活動も企画されています。

ネパールの滞在先

ネパールで海外ボランティア中の滞在先について、実体験からご紹介していきます。

通年プログラム(カトマンズ・チトワン)

開始日自由・年齢不問の通年プログラムの滞在先は、ホームステイになります。

チトワンのホームステイ先には、ボランティア数名を受け入れているホストファミリーが数件あり、その一つで滞在することとなります。

カトマンズにも数件滞在先の候補となるホストファミリーがいらっしゃいますが、コロナ禍以降は十数名程度を一度に受け入れられる大きな家を持つホストファミリー宅となるケースが多くなっています。

非常に清潔で、ホストファミリーの方も親切でした(どの国でもそうですが)。

水洗トイレや洗面台、シャワーもあり、シャワーはお湯を利用できます。

ただ、ネパールは水力発電が主流のため、電気が不安定でした。

停電すると、残念ながらお湯が出なくなりますので、水のシャワーを浴びるということがあるかもしれません。

個人的には、水のシャワーがしんどい時に備え、ドラッグストアなどで販売されているボディーシートなどを持参されることをおすすめします。

環境保護(チトワン)

ネパールで環境保護の海外ボランティア中は、ゲストハウスでの滞在となります。

その時の参加者の人数によりますが、小規模なゲストハウスを貸し切って利用することが多く、滞在可能人数を越えると一部の参加者を別のゲストハウスに配置する、という形をとっています。

ゲストハウスも、水洗トイレや洗面台、シャワーが完備されています。

Wi-Fiも一応通ってはいますが、あまり速度は速くないので、スマートフォンのSIMカードを現地で購入されることをおすすめします。

高校生スペシャル(カトマンズ・チトワン)

参加対象が高校生の高校生スペシャルプログラムのネパールでの滞在先は、ホテルになります。

5つ星レベルのホテルではありませんが、快適に滞在できるホテルでした。

シャワー、水洗トイレ、洗面台が完備されていて、お湯も出ました。

シャワーが水からお湯になるまで5分ほどかかることがありますが、水のシャワーになることは滅多にありませんでした。

食事は、基本ビュッフェ形式です。

ネパール料理の日もありますが、概ね西洋料理やアジア系の料理になることが多い印象でした。

ネパールのホストファミリー

ネパールの食事

ネパールと言えば、カレーなどのイメージが強いかと思います。

実際のところ、その通りでした(笑)

ただカレーにも色々あり、「地球の歩き方」などでネパールの食の事情などを調べていくと楽しいと感じました。

ネパール渡航でおいしいと感じたカレーも、後ほどご紹介します。

モモ

モモは、餃子のネパールバージョンと言えます。

肉(水牛・鶏肉など)を餃子の皮のようなもので包み、蒸し・焼き・揚げという形で調理します。

餡は日本の餃子のようにニラなどの野菜は入れず、肉のみとなっているのが特徴です。

モモは、アチャールという付けダレを付けて食べます。

アチャールは本来スパイスなどで作る漬物のことを指しますが、モモのタレはモモ・アチャールと呼ばれるそうです。

モモ・アチャールもクミンやコリアンダーなどのスパイスを混ぜ合わせて作りますが、モモとの組み合わせは抜群です。

個人的には醤油や、日本の餃子のように醤油+水+ラー油で食べても美味しいのではないかと思っています。

チキンマサラカレー

ネパールと言えばカレーですね。

辛いカレーばかりかと想像していましたが、ネパールでは辛い香辛料があまり使われないカレーもあるようでした。

ホテルなどでは「辛い料理が苦手」と伝えると、かなり控えめにしてくれましたので、辛い料理が苦手な私としては非常に助かりました。

「マサラ」とは香辛料を合わせたものを指すので、チキンマサラカレーは香辛料の効いたチキンカレーとなります。

日本にもネパール料理店がたくさんあるので、ぜひ一度トライしていただきたいと思います。

ガラムマサラやコリアンダーなどのスパイスがよく効いていて、香り高く日本人の口にもよく合うのではないかと思います。

ホームステイ先ではホストマザーの味付けに差があるので、最初から辛いものが苦手な旨を伝えておくとよいかと思います。

 パニールカレー

パニールカレーは、ぜひトライしていただきたいです。

パニールはチーズの一種で、モッツァレラチーズのような弾力があります。

カレーに入れる時は四角いキューブ型になっているため、味噌汁に入れる豆腐のように見えます。

このチーズとカレーの組み合わせが絶妙で、癖になります。

現地のレストランであれば、大体「Paneer」とメニューに記載されていますので、ぜひ試していただきたいと思います。

ダルバート/タリ・セット

ダルバートは「大皿」という意味があります。

実際には、大皿に白米の他、カレーや煮物、漬物(アチャール)などの料理を小さなお皿に載せる形で提供されます。

地方により、ダルバートまたはタリ・セットと呼ばれるようです。

日本語で言うと「カレー定食」が近いでしょうか。

小皿に乗った料理は基本的にどれもスパイスが効いていて、辛いものも含まれることがありますが、ネパールの代表料理と言えますのでぜひトライしていただきたいです。

洋食

カトマンズには、洋食や日本食を提供している店が多くあります。

パスタやピザ、カフェなども多くありますので、Thamel地区などカトマンズの中心を探検してみるとよいかもしれません。

チトワンでは、国立公園近くの繁華街にカフェや洋食を提供している店が多くありました。

わざわざそこまで出向く必要はありますが、試してみてもよいかもしれません。

「地球の歩き方」でおすすめのお店がたくさん紹介されていますので、持参してみてはいかがでしょうか。

マサラチャイ

スパイスと現地の紅茶を、ロイヤルミルクティーのように牛乳で沸かして作ります。

スパイスの内容は、チャイを作る人によって全く異なります。

一般的にはブラックペッパー、カルダモン、コリアンダーなどが使われるようですが、私が飲んだものの中にはジンジャー(ショウガ)の味が効いているものもありました。

仕事に一息つく際に毎日飲んでいましたが、これなくしてネパールの生活は成り立たないのではないかというくらい美味しいです。

現地スタッフが教えてくれた飲み方として、マサラチャイにインスタントコーヒーをスプーン一杯分入れると、ちょっと違った風味になるということでした。

試してみましたが、これはこれで美味しかったので、味変として大変アリだと思います!

こちらもぜひ試してみてください。

【追記】高校生スペシャルでの食事

高校生スペシャルに参加の場合は、ホテル滞在になります。

正直、ホテルでは思ったほどネパール料理が出ないなという印象でした。

2週間ネパールで過ごすにあたり、恐らく最初の1~2日でカレーに飽きる参加者の方が続出したのではないかと推察します。

カレーが出る日もありますが、主にフライドライス/ヌードル、スープなどをはじめとしたアジア料理が中心で、ペンネやスパゲティなどのパスタも提供されていました。

朝食はパンや目玉焼き、パンケーキなどがありましたので、不自由に感じることはないのではないかと思います。

ネパール以外にも、海外ボランティア中にぜひトライしてほしい現地料理はたくさんあります。

関連ブログとして、海外ボランティア中に絶対食べたいおすすめの現地料理5選もよく読まれています。

ネパールの伝統料理モモ

ネパールへの持ち物

ネパールでの海外ボランティア参加にあたって、実体験から持って行ってよかった/持って行った方が便利なおすすめの持ち物をご紹介します。

全般

  • ヘアドライヤー(海外対応型)※現地でも購入可
  • 常備薬
    • 胃・腸・下痢・発熱・喉の痛み・鼻水・いずれにも対応できる総合風邪薬、酔い止めなど
    • ポカリスエット(粉末)はいくつあってもよい
  • マスク
  • 地球の歩き方
  • ウェットティッシュ
  • ボディーシート

建築の海外ボランティア

  • 作業用手袋

環境保護の海外ボランティア

  • 自然に近い色の服(迷彩とまではいかないが、カーキやベージュ、黒など)
  • 双眼鏡
  • 一眼レフカメラ(あれば)
  • 一眼レフ用望遠レンズ(あれば)
  • スマートフォン用望遠レンズ
  • Kindleやカードゲームなど暇つぶしグッズ
  • トレッキングシューズ(安くてもいいので足首を守るもの)

※街歩き用スニーカーはかなり歩きにくかった

チャイルドケア・教育

  • 折り紙
  • 縄跳び(大繩)
  • シャボン玉

折り紙は、チャイルドケア・教育の海外ボランティア共に非常に受けが良いです。

完成図を見せると「これ作りたい」「私はこっち教えてほしい」とオーダーを受けるので、折り紙の作り方は何種類か覚えていった方がよいと思います。

縄跳びは、こちらもチャイルドケア・教育の海外ボランティア共に現地で大活躍するアイテムです。

大縄の飛び方や縄の回し方を教える必要はありますが、子供と先生が一緒に遊んでいたのでかなり人気です。

シャボン玉は、特にチャイルドケアの海外ボランティアでのお役立ちアイテムです。

シャボン玉を吹けば、それだけで子供たちが喜んでくれます。

何なら先生も喜んでくれます。

そしてボトルごと持って帰ってしまうレベル。

吹くタイプより、手で持って振るタイプのものの方が衛生的によいかもしれません。

その他

  • 車酔い対策

特に活動先がチトワンの場合、カトマンズ⇔チトワン間の移動があります。

移動中の道は整備されておらず、曲がりくねった未舗装の山道を大型バスで走行します。

ブレーキの使い方が雑なうえに揺れるので、車酔いしやすい場合は薬を飲んだ方がよいでしょう。

海外ボランティア渡航前必読!みんながすすめる持ち物リスト39から、ぜひフルリストもご参考ください。

ネパールのカトマンズとチトワン間の移動の様子

おわりに

今回は、帰国したばかりの木村シニア・プログラムアドバイザーが、現在のネパール事情をお届けしました。

今後、ネパールでの海外ボランティアや海外インターンシップに参加をご検討中の方は、ぜひご参考ください。

プロジェクトアブロードのブログには、他にもスタッフ渡航記がありますので、お見逃しなく!

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