Projects Abroad groups joins in a traditional Tanzanian dance

海外ボランティアにおけるカルチャーショック事情

カルチャーショックという言葉を聞いたことがあるでしょうか。それを認識している、認識していないにかかわらずおそらく大多数の人が少なからずこのカルチャーショックを経験しているはずです。特に海外へ渡航する場合、何らかのカルチャーショックを感じるのはある意味当然のことであり、一方でショックという言葉が表す通り何か不快に感じられることもあります。そういったカルチャーショックを経験することは、違う国を訪れることにより学べるある意味貴重な経験とも言えるでしょう。

さて、このカルチャーショックがどういったものかを話す前に、そもそもカルチャーにあたる文化とは何かについて考えてみましょう。文化とはいたるところに存在するものですが、あなた自身もその文化という脈絡の中で日々の生活を送っています。もしあなたが魚だったら?そして、あなたを取り巻く文化があなたが暮らす水槽の中だったら?

この場合、新しい文化に触れるということは水槽の中の水をすべて取り換えることと同じになります。そんなことをしたら、きっとあなたの世界は上下が逆さまになったような感覚となるでしょう。そんな状況では、それまで何気なく過ごしてきた日常の生活を送るだけでも一苦労。だからこそ、異なる文化を体験するということは時に楽しく時に鬱陶しく、はたまたショックに感じることもあります。

これこそが異文化に触れる醍醐味です。つまり、今まで考えもしなかったような新しい発見や気づきをあなたにもたらしてくれるのです。あなたもだんだんと分かってくることでしょう。その文化における個々の違いを多く見れば見るほど、我々が人として共有している文脈が何であるかを。

プロジェクトアブロードの活動に参加するにあたって、あらかじめ異文化への心構えをしておくことはとても大切なことです。そうすることによって、活動先における文化を受け入れ、あなたの活動そのものもより充実したものとなることでしょう。

では、実際にカルチャーショックに直面したらどうすればいいのか?その一端を見てみたいと思います。

そもそもカルチャーショックとは?

カルチャーショックとは、日本国語大辞典によると「自分が生活している文化環境とは別の文化に接したさい、環境、慣習などの違いから受ける衝撃。文化衝撃。」を意味します。

たとえば、ヨーロッパや南米においては親しい間柄にある友達や親せきといった相手の頬にキスをするという行為は一般的です。一方で、アジアにおいてはこういった行為は一般的でなく、不適切な行為と見なされます。

他には時間の概念も大きく異なる要素の一つです。ガーナや南アフリカ共和国といった一部のアフリカ諸国において、勤務時間は規則で定められた時間というより大まかな勤務時間を示すためのものにすぎません。そのため、これらの国においては指定された面談の時間に遅れて参加するということも決して珍しいことではないのです。

カルチャーショックは日常のあらゆる場面で体験するものです。それこそ挨拶の仕方一つとってもそうでしょうし、女性の権利といった概念に対する考え方も異なってきます。こういった日常とは異なる局面に直面したとき、あらかじめそういった違いに対する理解に乏しいと自分自身をその環境に慣らすことにとまどったり、不快に感じる場面も出てくることもあります。

カルチャーショックによる影響は?

カルチャーショックによる影響や症状は人によっても異なりますが、一般的には以下のような症状が見られます。

  • ホームシック
  • 不安
  • 孤独感
  • 苛立ち
  • 疲れ

 

カルチャーショックから抜け出す方法は?

ここまで聞くとカルチャーショックは深刻な症状のようにも思えますが、多くの場合その影響は短期間で収まっていきます。新しい環境にも徐々に慣れていくことによって、そういった不安や孤独といった感情は薄れていきます。

新しい環境に慣れていくにつれ、言葉の壁などがあるにせよ地元の人たちとのコミュニティの取り方や日常生活への適応方法を学んでいくことでしょう。

このカルチャーショックの影響は各段階を通して緩和していきます。何らかのカルチャーショックを経験しておくと、今後同様のことが起きてもあらかじめ対応の方法を身につけることもできるようになるでしょう(しかも、より短期間で!)。

四つのカルチャーショックの段階とは?

カルチャーショックへの適応方法に関しては、すべてが同じような経過を経るわけではないものの一般的に以下の四つの段階があると言われています。

  1. ハネムーン期:今まで経験したことのない新たな環境に対して興味深く、そして前向きにとらえられる時期。場合により、現地滞在期間中もずっとこのような状態でいられる場合も
  2. カルチャーショック期:自文化と異文化の違いが気になり始め、混乱する
  3. 適応期:文化の差異に気付きつつも、自分なりに行動出来るようになっていき、少しづつ適応
  4. 受容期:その文化の根源や背景を必ずしも理解せずとも、異文化への適応方法を身につけた状態

カルチャーショックがもたらしてくれるもの

何かを不快に感じることは、それがきっかけとなって新たな発見に導くこともあります。新しい環境に自らを適応させていくことによって、自立を促し、自信につながり、そしてより視野を広くすることにつながります。

自分が異文化へ適応していくその段階を理解することによって、あらゆる局面において自身を深め、応用力や理解力を養いより柔軟性を持ち合わせ人に成長させてくれます。カルチャーショックの影響を和らげる方法は他にもあります。

たとえば現地に赴く前に、あなたがこれから訪れる地域において日常生活においてどのような違いがあるかを見ておくと良いでしょう。ここで言う日常生活とは、挨拶の仕方や仕事の仕方、移動手段や女性の権利、食事の回数や時間、食事そのものなど多岐にわたるものです。また、その国の基礎的な言葉、たとえば挨拶の言葉などを覚えておくのもいい考えです。

また、ご出発前に渡航準備アドバイザーへ現地においてあらかじめ認識しておくべき内容に関して直接ご質問いただくことも可能です。疑問に思う点は遠慮なく聞いて出発前の不安点を少しでも解消していきましょう。

そのように事前の下調べをすることによって、多少なりとも異文化への適応期間を短くすることが可能です。また、活動日初日には現地プロジェクトアブロードスタッフが滞在する上での注意事項等についてもご案内いたします。

現地に到着したら

いざ現地に到着したら、今まで経験したことのないようなものに直面することもあります。そういった場面に出くわしたら、ぜひ積極的に関わってみてください。あなたは現地においては外から来た人です。郷に入っては郷に従えという言い回しがあるように、自分にとって異なることを受け入れるということは、その国、その地域への理解を深める第一歩です。

そのための手段として、現地の習慣に自分自身を慣らすこと、そして地元の方との積極的なコミュニケーションも欠かせません。自分自身ですべてに挑戦するのは難しいかもしれません。その場合、一緒に参加をしている他の参加者の方とタッグを組むのも手段です。

カルチャーショックというと自分と異なる側面ばかりに目が行きがちですが、逆に自分たちの生活様式と似ている点に目を向けることも大切です。そうすることによって、異文化だと感じていたものが急に身近に感じられる場面も出てきます。

現地プロジェクトアブロードはあなたの活動中、常時現地にいます。24時間365日いつでも電話で連絡をつけることも可能です。彼らはあなたの先導役としてより充実した活動となるよう必要なサポートを提供していきます。

海外へ渡航し、今までの生活様式や当たり前だと思っていたとものと異なることを経験することは敷居が高く感じられるかもしれません。だけどその一方で、そういった経験が新たな気付きや発見につながり自分自身の成長をもたらしてくれる。カルチャーショックへの心構えと異文化への理解は、そういった一連の流れを生み出す側面もあります。

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