海外ボランティア体験者に参加した理由を聞いてみると、
●ずっとカンボジアに興味があった…
●テレビでアフリカの貧困の子供たちの状況を見て、国際協力に関心をもった…
●テレビで国際看護師の活躍を見て、かっこいいと思った…
●学校の先輩が去年タンザニアで海外ボランティアに参加して、自分も挑戦したいと思った…
●学校の長期休暇中に海外経験を得たかった…
●青年海外協力隊に入る準備段階として、海外ボランティア経験を得たかった…
…本当に十人十色です。
それぞれのモチベーションをもって活動国に向かったボランティアたち。
帰国後、ワクワクを隠せないままいろいろ聞いてみると、参加者が得たものに不思議と共通点が見えてきました!
実際の日本人参加者から学んだ、海外ボランティアに行く5つの魅力。
あなたはどのくらい知っていますか?
魅力① 英語がズバ抜けて伸びる
誤解がないように最初に言っておくと、現地に行けば突然英語が伸びるというわけではないんです。
帰国子女などでない限り、日本人参加者の英語力は日本の義務教育の「学校の授業で習う範囲」という場合がほとんど。
だから、正直みなさん現地でけっこう苦労します。。。
でもこの血と涙の苦労の過程って、実はすごく大事なんですね!
血と涙は大げさかもしれませんが、イギリス人やアメリカ人など英語圏の仲間の話についていけない…と最初は疎外感や劣等感を感じる人も少なくありません。
しゃべらないと、「何でだまったばかりいるの?」と不思議がられることもしばしば。
何となくニコニコうなずいてると、「どう思う?」といきなり話をふられてシドロモドロ。。。
ここで差がつくのが、開き直りの精神!!!
「何だ、そんなこと?」と思うかもしれませんが、この境地にたどり着けるかどうかがけっこうな鍵を握ります。
完璧な英語でなくても、「伝えたい、知りたい、コミュニケーションをとりたい!」というガッツを出せるかどうか。
実は、英語圏でないヨーロッパからやって来る参加者は、けっこうなブロークンイングリッシュで堂々と話してたりします 笑
彼らにとって、ちょっとくらい間違った英語で話すことは問題ではありません。
国民性の違いですかね。
ネイティブが話す英語は、早いのも当たり前。
イギリス人、アメリカ人、オーストラリア人、アイルランド人、アフリカ人、インド人など、実にさまざまなアクセントによっては聞き取りにくいのも当たり前。
分からないなりにも、つたない英語でもがんばって話す、自分から積極的に聞くことが大事なんですね。
こうして自分の壁を壊していくと、相手も助け舟を出してくれるものです。
そして最終的には、ものすごい良い友情が生まれたりします。
毎日の努力を積み重ねると、発音、話のスピード、声のトーンにもだんだん慣れてきて、前よりも格段に耳が慣れている自分に気づきます。
毎日の努力を積み重ねると、「あぁ、こういう時はこういう風に聞けばいいんだ」、「この表現はこういう風に言うんだ」などと言い回しを学ぶようになります。
実際、聞かなければならない、言わなければならない状況に陥らないと、必要となるフレーズも分からないもの。
そんな積み重ねによって、自分の英語力に格段の差がついてゆくのです。
そして、「もっと英語で上手にコミュニケーションをとりたい!」という現地で得たモチベーションが、帰国後の英語学習への執念を燃やしてくれるのです!
魅力② 内面の成長が止まらない
海外、特に発展途上国に行くと気づくことって多いんです。
その代表例が、日本のすばらしさ!
基本的に全国どこでも安全で、ゴミ一つ落ちていない。
礼儀正しく、親切な人々。
どこにでもコンビニがあり、欲しいものはいつでも何でもに手に入る。
電車やバスは定刻通り。
シャワーからお湯が出る、電気が通ってる、道路はもちろんコンクリート舗装済み、トイレは洋式でレバーを押すだけ、明日の食べ物の心配をすることもない…
便利で機能する社会が当然の環境。
正直、私たち日本人の「あたり前」を挙げ出したらきりがありません。
でも海外ボランティアに行くと、この「あたり前」が、実は「あたり前」でなかったという事実を多かれ少なかれ目の当たりにします。
この小さな気づきはやがて、どれだけ恵まれた環境にいたのかという感謝の気持ちへ。
多くの参加者は、この気づきが日本への誇りとなります。
逆に、日本や日本人がどれだけ特殊であるかもも気づくことも成長の一つ。
「出る釘は打たれる」ではないですが、独自性よりも協調性を重んじる日本人の傾向として、あたりさわりない意見を言ってしまうことってありませんか?
「なぜこの活動国とこのプログラムを選んだの?」と聞かれたら、あなたは自分の意見を論理的、かつ英語できちんと説明できますか?
英語力も関係しますが、日本人参加者の傾向として、分からないことを分からないまま笑って流す、思ったことをきちんと主張しない、YES /NOをはっきり言わないなどなど、「何となく」や「あやふや」でその場を終わってしまうことがよくあるようです。
「はっきり言っていいんだ」とか、「はっきり言わなきゃだめなんだ!」と気づけたら、これも成長。
日本人参加者からよく耳にするのが、外国人参加者、特に西欧出身の者は、年齢に関わらず政治・経済や時事問題に関して活発に意見を交わすという事実。
それは、「今」起きていること、そして自分や自国に影響を与えかねないできごとに日頃からからきちんとアンテナをはり、自分の意見をしっかりともっている証拠。
そして、自分の意見をしっかりと言えるスキルを持っている証拠。
日本人参加者の多くは、すごいなぁと思うと同時に、もっと時事問題に敏感にならなくては!と自覚が芽生えるようです。
ちょっと話は戻って、、、感謝の気持ち。
感謝の気持ちは、家族にもあてはまります。
精神的にも、経済的にもそばで支えてくれる家族がいる。
いつも一緒にいると、サポートされているという事実さえ忘れてしまうかもしれません。
頭では分かっているつもりでも、本当に物理的な距離を置かないと感謝の気持ちを言葉や態度で伝えるのはなかなか難しいものです。
内面の成長はこれだけではありません。
それは、自信。
親元を離れ、地球の裏側で一人でやり遂げた自信。
現地で熱を出し、大変な思いもしたけど最後までやり遂げた自信。
これを乗り越えたのだから、今後何があっても大丈夫と言える自信。
自信はあなたの考え方を変え、行動を変えてくれます。
考え方といえば、異文化交流を通して広がった価値観も外せません。
プロジェクトアブロードの参加者は9割型外国人なので、嫌でも異文化にもまれます 笑
恥ずかしがっていたらもったいないです。
どんどん交流してください。
どんどん質問してください。
どんどん伝えてください。
その先に待っているのは、「こういう考え方もあるんだ」、「自分すごいじゃん」、「そういうのもいいかも」など、今までなかった考え方。
刺激された価値観は、視野を広げ、あなたのアタマを柔軟にしてくれます。
それは、あなたの可能性を広げてくれる大事な要素なのです。
魅力③ 現地のリアルな世界を知れる
情報化の現代。
インターネットやスマホの普及によって、欲しい情報を瞬時に得られるようになりました。
でもネットから得る情報と、実際に足を運び、五感を使って得た情報には大きな差があります。
メディア上の情報は、発信者が伝えたいことだけに偏っていることもめずらしくありませんね。
リアルな状況を目の当たりにしないと、自分の脳みその奥の奥まで情報が登録されず、分かった気になっているだけとでも言いましょうか。。。
例えば…
- カンボジアの道端にある信じられないくらいのゴミの山にびっくりしたのも束の間、現地の子供たちが悪臭の中も平気で裸足で遊んでいる日常にショックを受ける
- アジアの最貧国ネパールの子供たちに「あなたは幸せですか?」と聞くと、口を揃えて「ハッピー!!!」と笑顔で答えられ、泣きそうになる
- タンザニアの病院で活動中、他の患者が大勢いる大部屋でプライバシーもないまま診察が行われたじろぐ
- ケニアの田舎の学校では、鉛筆は一人一本、消しゴムや教科書はシェア、ノートはボロボロ、でも熱心に勉強する子供たちの姿に心打たれる
- ペルーの民族衣装をまとった幼い少女が、観光客に「ピクチャー!」と言いながら、写真に一緒に写ってあげる代わりにお金をせびる姿に心が引き裂かれる
- 西欧の医療はアフリカの一部では通じず、未だに魔術や神話、言い伝えを信じる人々がいて驚愕する
海外ボランティアに行くと、知りたくなかった事実まで知ってしまうこともめずらしくありません。
でもその事実にきちんと向き合い、考える。
事実を事実として受け止め、ではボランティアとしてどう貢献できるのか、自分に何ができるのか、考え、共有していくことがすべての前進のはじまりなのです。
それを経験できただけでも、無駄ではなかったと思いませんか?
魅力④ 今後につながるスキルや経験を得られる
やっぱり海外ボランティアに参加するからには、今後につながるそれなりの「何か」を追い求めている人が多いですよね。
冒頭でも触れた通り、参加のモチベーションは実に人それぞれです。
でも海外ボランティアから帰ってきた日本人参加者の多くは、自分はもっとこういうことをしたいとか、この分野に興味があるんだ!とか、渡航前より具体性や専門性をを得ている気がします。
まるで、もともとあった関心を海外ボランティアに参加することで再確認したかのような。。。
その共通点は、将来につながる具体性。
例えば…
エクアドルで高校スペシャル環境保護の海外ボランティアに参加し、大学では環境経済学を専攻し、卒業後は環境保護に関する仕事に就くことを誓った高校生
ケニアで教育の海外ボランティアに参加し、2年後の大学卒業後の進路として、日本が独自の路線で発展を遂げたように、ケニアらしい持続可能な発展を通た子供たちの生活環境の改善について、大学院などで研究や調査をしたいと決心した大学生
カンボジアのチャイルドケアの海外ボランティアで得た経験や人生観を大学の教え子たちに伝え、周囲とシェアするという使命を得た社会人
みなさんそれぞれ具体的に前進している姿が見られます。
もちろん、すべてが順風満々の道のりではありません。
その道のりには、葛藤や不安、モヤモヤした気持ちも時についてくるものです。
でも、そこには内側からひしひしと湧いてくるガッツがあります。
海外ボランティアを通して得た経験がそれぞれのその後の人生に大きく影響していることは間違いないようです。
魅力⑤ 今まで感じたことのない充実感に包まれる
他者への奉仕行為は、自分の存在意義を高め、幸福感が増える、、、
などという学術的なリサーチもあるって知っていましたか?
何気ない現地の子供から言われた「ありがとう」の一言。
それが心に強く響いてさらにやりがいとしてあなたのモチベーションが上がる。
自分ができることを全力でやっただけなのに、すごく感謝される。
認められるってうれしいですよね。
感謝されるってうれしいですよね。
もちろん、それが最終的な目的で海外ボランティアをやるわけではありませんが、必要とされる、人のためになるという行為は、あなたの心にもプラスの作用をもたらします。
それは、充実感という心の作用。
むしろ、心が洗われるような感覚かもしれません。
これも、実際に海外ボランティアに行ってみないと体験できない魅力ではないでしょうか。
おわりに
いかがでしたか?
「ふむふむ」、「え?」、「まさかー!」、「そう、そう」など、みなさんそれぞれ思うことはあると思いますが、それでいいんです!
あなたも勇気を出して海外ボランティアに参加してみてはいかがでしょうか?
あの時読んだブログは「そういうことだったのか!」っていう体験をしてくれる日が来ることを願っています。