「海外ボランティア中の滞在先には、Wi-Fiは基本的にありません」
こうとお伝えすると、みなさんけっこう不安がられます(ボランティア寮やホテルなど、一部の滞在先を除く)。
「発展途上国到着後、日本の家族や友達に連絡したい…」
「分からないことをネットですぐ調べたい…」
「国際ローミングだと、1週間以上からの海外ボランティアには割高になりそうだし…では、どうしたらいいの?」
さまざまな不安や不便を感じる気持ち、分かります。
そこで今回は、知っておきたいインターネット通信手段3オプションをご紹介します。
どのオプションにも、メリットやデメリットがあります。
比較検討の上、あなたに最適なインターネット接続方法を選ぶ参考としてお役立てください。
それでは、さっそく詳しく見ていきましょう!
オプション1:SIMカード差し替え
発展途上国に到着後、現地のSIMカードを購入し、自分のスマホに挿入されているSIMカードと差し替えるオプションです。
ちなみにプロジェクトアブロードでは、現地到着後のオリエンテーションの際に、SIMカード購入のサポートを得られるので安心です。
メリット:
- 現地の国内通話扱いなので、通信料が割安
- Wi-Fiなしでも、いつでもインターネットに接続できる
- 電波が安定している
- 現地の携帯電話番号を入手できるので、電話もかけられる
- プリペイド式で安心(通話・SMS・データ量込みのパックや、データ量のみなど、自分の用途に合わせて購入できる)
デメリット:
- スマホがSIMフリー端末でない場合は、SIMロック解除する必要がある(最近は、無料でSIMロック解除できることが多いので、携帯キャリアに一度確認してみることをおすすめします)
- 現地でSIMカードを購入する手間がある
- SIMカードを差し替える手間がある
- 日本の携帯電話番号を一時的に使用できなくなる
- 日本帰国後、現地SIMカードの使い道がない
こんな方におすすめ!
- 費用をできるだけ抑えたい!
- 郷に入れば郷に従う精神がある
オプション2:モバイルWi-Fiルーター
日本で海外用のモバイルWi-Fiルーターをレンタルし、活動国に持って行くオプションです。
世間で言う、「ポケットWi-Fi」ですね。
ちなみにポケットWi-Fi(Pocket WiFi)は商品名です。正式には、モバイルWi-Fiルーターの一つなんですよ!
メリット:
- セキュリティが高い(パスワード入力、データ暗号化)
- 定額制・前払いで安心
- いつでもインターネットに接続できる
- 複数の端末から接続できる
- 通信速度が安定している(フリーWi-Fiのように、不特定多数が同時に接続しないため)
- 24時間日本語サポート付きが多い
デメリット:
- 通信料が割高(渡航する国/地域・日数・通信プランなどによって、1日約500円~1,500円)
- レンタルの手間がある(申込み・受取・返却)
- 受取日~返却日分のレンタル料がかかる(日本時間で数え、日本にいる日も含まれる)
- 郵送での受取/返却は、送料がかかる
- 補償費用がかかる(補償制度に加入しない場合は、破損・紛失の際に弁償費用がかかる)
- 1日に使えるデータ容量を超えると、速度制限がかかる
- 荷物が増える(Wi-Fiルーター本体・充電器・充電コード・変圧器など)
- ルーターを持ち歩かなければならない
- バッテリーを充電する手間がある
- 支払方法は、基本的にクレジットカードのみ
こんな方におすすめ!
- 費用よりも利便性重視
- とにかくインターネットにつながってたい!
- 使い慣れたものが好き
なるほど!ポイント
活動拠点が電波圏外
現地の基地局から遠い場所では、思うようにインターネットに接続できない場合があります。
例えば、環境保護やモンゴル大草原での遊牧民生活体験など、大自然や人里離れた場所での海外ボランティア。
その場合は、週末に最寄りの街や都市部に遊びに行った時に、フリーWi-Fiがあるカフェやレストランなどを利用してみてはいかがでしょうか。
上記でも触れましたが、フリーWi-Fi利用時はくれぐれもセキュリティ面に気をつけましょう。
例外として、高校生スペシャルや期間限定プログラムでは一人で街にフラッと出かけることはできませんので、あらかじめご了承ください。
これらの団体プログラムでは、週末もさまざまなレジャーアクティビティが予定されています。
パケ死対策
日本出国の飛行機に乗る前に、スマホの設定画面から「モバイルデータ通信」を必ずオフにしておきましょう。
モバイルデータ通信をオフにすると、データの送受信そのものがストップされます。
これにより、後々高額の通信料を請求される、いわゆる「パケ死」を防ぐことができます。
自分からデータ通信をしなくても、Eメールやチャットメッセージを受信したり、アプリが自動で更新を行ったりと、スマホはあなたが知らないうちにデータ通信を実行しているんです。
ついでに、「データローミング」機能もオフにしておきましょう。
データローミングをオフにしておけば、データの送受信だけでなく、通話やSNSもストップします。
データローミングがオンになっていると、契約している日本の携帯キャリアの電波圏外(海外)に入った時、そのキャリアが提携している現地の通信事業者の電波を自動的に拾い、接続してしまうんですね。
例外【知っておこう!】:
- 現地のSIMカードを使う場合は、「モバイルデータ通信」をオンにしておきましょう。
- 日本の携帯キャリアの国際ローミングサービスを利用する場合は、「モバイルデータ通信」も「データローミング」もオンのままにしておきましょう。
チャットアプリはWhatsApp
渡航前に、WhatsAppアプリをスマホにダウンロードしておくと便利かもしれませんね。
欧米出身のボランティアや現地スタッフの間では、WhatsAppが主なチャット手段として利用されています。
日本(および一部のアジア諸国)で圧倒的な普及率を誇るLINEですが、日本国外ではWhatsAppが人気なんですね!
日本にいる家族や友達への連絡は、もちろんいつも通りLINEから可能です。
おわりに
このブログでは、発展途上国で海外ボランティア中のインターネット通信手段を3つご紹介しました。
あなたに最適の通信手段を選ぶ参考になれば幸いです。
この際、「Wi-Fiなし生活にどっぷりつかって、シンプルな生活を楽しんでみては?」と提案したいところですが、現実的にはなかなか難しいこともあるでしょう。
でも、せっかく海を越え遥々異国の地に向かうのだから、スマホはほどほどにするのも大事ですよ。
ぜひ目の前にある景色やそこでしか会えない人とのつながりを大切にし、価値ある経験を積んで帰国してくださいね!
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